英エコノミスト誌のいまどき経済学
サウガト・ダッタ著
内容:英エコノミスト誌の経済学担当記者たちが、現実の経済問題をもとに、経済学とはいったい何か、世界をどう理解し、景気後退、貧困や開発などの問題にどのような解決策を提供しているのか、先端的な研究のエッセンスを交えて解説。世界の経済学の第一級の権威たちの推薦した50人を超える研究者の中からエコノミスト誌が選りすぐった、次の10年を担う8人の若手スター経済学者も一挙紹介。(「BOOK」データベースより)
最近は経済関係の本読むこと多いです。
経済の話って、いまやなんかもうカオスと化してて、フィクションよりもはるかにドラマチック。
この本は現在の状況や先端の経済学について分かりやすく解説してくれてます。
「経済学とはつまるところ、現実の世界を理解しようとする社会科学。」
なのでどんどん複雑になっていく昨今の世界ではマクロもミクロも右往左往...
「金融危機以前の世界では、中央銀行の総裁たちは意気揚々としていた。彼らはインフレを克服し、景気循環を手なずけた。そして中央銀行の運営方針について理論的な合意を得た。「ひとつのツール、ひとつのターゲット」ツールとは短期金利、ターゲットとは物価の安定のことだ。この状況を金融危機はひっくり返したのだ。」
もう金利やインフレターゲットだけでは不十分。
ではどうすればいいかは 五里霧中...
「根本的なところでは、金融市場における安定した関係が崩れたため、中央銀行はかつて民間部門にまかせていた判断をくだすよう強いられている。最後の貸し手だった中央銀行は、民間銀行が相互に信頼することをやめた段階で、最初の貸し手と担った。いまや中央銀行が、どのタイプの借り手が融資を受けるかを調停することになる。市場の規律の評判が地に墜ちると、中央銀行総裁が巨大な新しい監督権をにぎる。こうして中央銀行は、長年にわたって距離を置いていた政治の世界に引き戻されていく。」
なんかきな臭い感じになりつつあるような...
そんなきな臭さが全開なのが最近出版されたこの本。
ブレトンウッズの闘い ケインズ、ホワイトと新世界秩序の創造
ベン・スティル著
内容:波乱の時代は歴史に立ち返れ!傑出した頭脳を誇る型破りの経済学者、ケインズ。実はソ連のスパイでもあった切れ者官僚、ホワイト。英米それぞれの国益を背負って衝突する知的構想力。中国台頭後の世界への洞察に富む世紀の激闘をヒューマン・ドキュメントとして描いた金字塔! (「BOOK」データベースより)
1944年7月1日、世界44ヵ国の代表団、総勢700名以上が米国ニューハンプシャー州のマウント・ワシントン・ホテルに集い、第2次世界戦後の経済秩序を決定づけたブレトンウッズ会議の記録です。
主役はアメリカの実質的な代表ホワイトとイギリスのケインズ。
戦争でガタガタとなったイギリスやロシアや中国と当時既に最強の経済大国となってたアメリカとのお金をめぐる戦い。
アメリカって軍事面では各国を支援してましたが、経済的にはこれをいい機会としてまだ多少残ってた他国の経済的優位を徹底的に剥ぎ取ろうとします。
もうケインズさんボロボロにされます。
大戦ってアメリカにしたら世界経済で優位になるための数ある手段の中のほん一つにすぎなかったような感じ。
で
ブレトンウッズで出来上がったのが今のIMFのもと。
で その本もタイムリーに出版されましたので読みました。
IMF(上下)
ポール・ブルースタイン著
知られざる組織の内幕をドラマチックに描く読み出したら止まらない超一級ノンフィクション!アジア通貨危機に始まる経済危機を舞台に、国際政治経済の最深部を描く。グローバル時代の必読書。 (「BOOK」データベースより)
アジア通過危機等におけるIMFの活動の記録。
しかし これ読むとブレトンウッズでいろいろ考えてたほど経済の秩序を保つのは簡単じゃない。
というのがよくわかります。
やはりお金がからむとヒトって合理的思考がちょっとできなくなるんじゃないか...
福本伸行さんのマンガ的な世界がリアルに展開されていきます。
これら以外にもいろいろ経済関係の本よみましたが...
読めば読むほどカオスとなってきて、なんか分からなくなります。
だれであろうと、もう経済をコントロールするなんて出来ないんじゃないか...
と思う 今日この頃。
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