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monmon photo
日頃撮影した写真の記録。鉄道中心に。

個人的な範囲以外での画像の無断使用を禁じます。
 



関西近郊に残る113系・117系の運用は主に湖西線と草津線の朝夕通勤通学輸送用として辛うじて残されている状況でしたが、10月の運用改変でさらにその運用を減らしてしまいました。主に湖西線からの運用減少が主体の様で、朝夕刻の113系・8連運用は激減してしまい、廃車の進む117系の運用も半減してしまいました。いよいよラストへ向けたカウントダウンの様相で、次の3月には消滅でもおかしくない勢いです。
これまでも、色が真緑でいまいち撮る気はしないと言いつつも、その走り去る音は昔から耳なじんだ甲高いモーター音。何かのついでにはそれなりに記録してきていました。あと記録していないのは夜間のバルブ。

運用が減る前の10月ダイヤ改変前に113系8連同士が並ぶ姿を収めておこうと湖西線の某駅へ出向いたところ、たまたまホームで便乗列車待ちをしていた担当運転区の乗務員氏に声をかけられました。
「ホームでの三脚使用は止めてください。」
列車の停車位置も考え乗降に支障のない位置で当然黄色線の内側、ローアングルが好みなので一番低い高さで高く見積もって50㎝にも満たない程度、他に競合する撮影者もおらず、乗客の通行同線からも離れた位置です。
そこで、逆に質問をしてみました。
「なにが問題なのでしょうか?安全な立ち位置で、乗降にも支障のない位置だと思いますが?夜間なので撮影には必要な機材なのですが。」
すると、意外な答えが返ってきました。
「駅での三脚使用は禁止です。おそらくすべての駅がそうなっています。」
なんと、JR西日本全駅で問答無用に三脚使用は禁止されているというのです。駅や鉄道会社によっては撮影者が集中する際に禁止しているケースは承知していますが、JR西日本がそんな大胆な判断をしたとは知りませんでした。なんかおかしいとは思うものの、現業の社員が自信満々に注意してくるので、こちらも自信がなくなります。
「なぜ禁止なのでしょうか?特に問題のあるような設置に思えません。実際に見てみてください。どのような不具合があるのでしょうか?」
するとまた、突拍子のないような答えが返ってきました。
「湖西線では強風が吹きます。万が一風で三脚が倒れて線路に落ちると運行に支障が出ますし、お客様の大事なカメラも傷付いてしまいます。」
10月の風が穏やかで気持ちい夜に、突風が起きることをご心配の様でした。
「この穏やかな風模様で本当に突風が起きると思っておられるのですか?万一風で倒れたとしてこの設置位置で本当に線路に落ちると思っているのですか?」
あきれつつも、このように返すと、次のような返事が返ってきました。
「万が一、起きるかもしれません。」
非常にまっすぐ、真面目にお答えされます。本当にそういうことが起きると心から思っておられるようです。
「人身事故を起こすかもしれないから列車の運行は止めた方がいいと言っているに等しいレベルのご意見ですよ」と返してあげたくなりましたが、こちらも興ざめし、撮影意欲が萎えてしまいました。それがあちらさんの手なのかもしれませんが。これでは、いくら正論で詰めても仕方がないと諦めの境地になりますね。
かわりに、「私は一律の中止はおかしいと思いますし、要は使い方の問題だと思いますが、現業の方がそのようにおっしゃるのでしたら、三脚使用は中止します」とお返事したところ、満足そうに引き上げていかれました。

自宅に帰り、JR西日本のサイトを確認してみます。すると、「自撮り棒」は全面禁止と掲載されています。たしかに、「万一架線に触れて・・・」という事は起こりえるでしょう。ところが三脚に関する記載はまったくなし。件の乗務員氏は、三脚と自撮り棒を混同して自信満々に誤った知識のもと忠告行為を働いたという非常にお粗末な顛末でした。
同時に調べていると、JR四国は他に先駆けてホームでの三脚使用を一律禁止したようですね。これを受けたマスコミの取材でも一律禁止を掲げておられるよう(有料撮影会でも徹底されているようです)ですが、イラストでは高らかと足を延ばして脚立とセットで撮影している姿を想定しているようで、これはホーム上でやればだれの目にも明らか迷惑でしょう。平均レベルが低い(問題を起こす)撮り鉄に合わせるために、一律の事項を設けたというのが実情なのでしょうか。

グチグチと書き連ねましたが、今は件の乗務員氏を責める気はありません(まだまだお若いように見受けられましたので立派な乗務員に成長してください)が、その時点では真っ当に撮影準備していたにもかかわらず、誤った知識をかざされたことで貴重な撮影機会を奪われたことに腹が立ったことも事実です。立場の違いで今回の事象に関して様々意見はあることでしょう。こんな経験を公にさらけ出すことは残念であり本意ではありませんが、2022年のことは2022年内に片を付けたいと思ったのです。もやもやしか気持ちをスッキリさせるべく詳らかにやり取りを上げた次第です。

さて、ホームでの三脚使用自体は問題ないという事がはっきりしましたので気を取り直してバルブ撮影に出かけることにしましょう。
10月の運用改変でも比較的運用が残った草津線がターゲットとなります。ただ、無人駅も多く、夜間の光量には不安が残りますので駅選びは慎重にしないといけません。明るさで言うと貴生川が一番期待できそうですが、中線があるため対向ホームからはやや遠くなってしまいます。考えていてもわからないので行ってみて試すことにして、列車のダイヤを見つつ比較的効率よく撮れそうな三雲駅へ。駅前のコインパークへ車を停めて改札を抜けるとまずは上りホームへ。停目を確認すると、8両でも十分対向ホームから撮影は可能。ただし、先頭部分の光量は心配な感じです。
やってきた列車を早速撮影してみますが、予想通りのガングロ&幕白飛び写真になってしまいました。


117系の6両編成や4両編成の113系の場合はもう少しホーム中ほどへ移動した位置が立ち位置になるため、まだマシな結果が得られるかもしれません。ただし、乗降客を妨げないような位置取りの工夫は必要になるでしょう。

次に下りホームへ移動します。こちらも8両停目でも十分対向ホームから撮影出来ますが、普段乗降には使われない部分からの撮影ですので、ホームのアスファルトにめげずに生える雑草が写真に彩を添えてくれます。光量も駅周辺の駐車場や広場など好都合な位置の街灯があるため上りホームが条件が良く、乗客の乗降に気を遣わなくてよいため理想的な環境です。
そうこうするうちに上り列車が到着。対抗列車とすれ違うため減光もあり益々いい感じ。さらに対抗列車の前照灯の明かりも利用して1枚。


やって来た列車のテールライトを光跡で。


通勤・通学の帰宅時間帯に集中投入されているため、4連113系や117系も含めれば結構頻繁に旧国鉄車がやってきてくれます。
最後に〆で113系・8連並びを撮影。上り列車が先にやって来るので、下りホームで待てば撮影条件が良いうえに、まずは単独撮影を楽しんでから並びも撮影と2度おいしい撮影になります。
川沿いの平地に沿って走っているため、周りに遮るものもなく、夜も遅くて静かな環境であるため、到着1分以上前からモーターがうなる音が風に乗って聞こえてきます。
停車時間はわずかなので、手早く条件を変えて撮影。これで満足です。

手前の列車が少し奥側に停まって構図としても理想的。撮影条件も理想的。検索してもこれまで作例は上がっておらず、涼しく気持ちのいい秋の夜でしたが、この日を含めていつも貸し切り状態でした。しかし、113系終焉のアナウンスが出れば極寒の中でも徐々に撮影者がやって来るでしょう。安全で乗降客にも干渉しない立ち位置ですので、白線の内側でおとなしく撮影していれば問題は起きないはずの立ち位置です。激パして目につくようなことや乗務員が危険に感じるような立ち位置へ無理やり構えて、撮影出来なくなるようなことが起きないことを切に願います。

2022.10. 三雲
Nikon D7200 AF-S NIKKOR 70-200mm ED VR II/2.8D






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