びわ湖花火大会を俯瞰撮影

花火は下から撮影することが多いと思いますが、うまくビルがあったり、地理的条件を活用すれば上から見下ろして撮影することもできます。
関西で大きな花火大会の一つである、びわ湖花火大会は比叡山から見下ろして浜大津の夜景をバックに花火を撮影する事が出来ます。

以前より比叡山ドライブウェーの沿線から撮影できる事は知っていましたが、週末をあえてはずして設定される花火大会ゆえに撮影の機会がありませんでした。
今年はうまく条件があい、職場をほぼ定時に飛び出して比叡山に駆けつけました。当然出遅れ組であり、ドライブウェー入口では予定していた夢見ケ丘展望台はすでに満員御礼とのビラを配っていました。ダメ元で向かいましたがやはりだめ、そこで展望台から少し下った道路脇の茂みを目指しました。展望台へ向かう途中に三脚が何本か立っているのを見かけたのです。うまい具合にすぐ近くに駐車スペースがあり、まだ停められそうなので、さっと停めて三脚だけ掴んで走ります。他にも同じ場所をめがけて走ってくる方がおられます。場所取りは早い者勝ちが基本ですから負けられません。何とか場所を確保し、下界をじっくり見下ろすと、浜大津の港が正面にあり、遠くは近江大橋から草津市街地、南郷方面まで見渡せる大俯瞰撮影地でした。眼下には湖西線効果がまっすぐに伸びている様子も見え、京阪石山線の姿も確認できます。鉄道俯瞰撮影地としても使えるポイントです。通行料金がなければ通ってしまいそうです。

花火の予行演習がてら、下の端に湖西線の高架を入れて撮影してみました。都市部を走る区間なので、白いサンダーバードや色のくすんだカフェオレ113系はビルに埋もれてしまいます。雷鳥のある時に来ておけばよかったと思いますが、後の祭りです。よく目立ったのは、ピーマン＆かぼちゃの113系でした。うまい具合に併結編成がやってきました。
西日が当たるとステンレスの223系はギラリと返してくれます。日本海の撮影も試みましたが、すでに日は山影に入り、線路のあたりは暗く、奥の大津・膳所方面にのみ光が届いている状況で撃沈してしまいました。望遠で大きく狙った方が結果的には良かったかもしれません。夏至の頃の晴れた日にはイメージする側面順光写真となり、ビル群の中でもローピンの釜とブルーの客車が映えるのではないかと思います。もう1年走ってくれれば必ず挑戦したいと思います。


7時を過ぎると急激に空が暗くなり、夜景が映えてきます。花火鑑賞のためにミシガンが浜大津港を出てしばらくすると、港の噴水が上がり7時半になります。
開始時刻となり花火が上がり始めますが、どれも低くて小さいため迫力がありません。事前に見ていたプログラムでは、開始時に3号玉が120mまで上がると記されていましたが、どれかわかりませんでした。
次の目標は7時45分ごろに上がる特大の20号玉が500mまで上がるというものです。500mはどれぐらいかわかりませんが、相当高く上がり、大きな花になることを予想してカメラを少し上に向けて広角気味に待ち構えます。時間になると、いったん花火が止み、次かなと待ち構えていると、やや左手からおきな火の玉がするするっと上がってきます。そして大輪の花を咲かせてしばらくたったのちにドンとおきな音が聞こえてきました。適当な構えだった割にはいい位置に花火が収まってくれました（TOP写真）。もう少し背景の夜景が明るければよかったのですが、経験が少なく露光時間の設定が適当なためにくなってしまいました。

その後は色々な花火が続きますが上がる高さが予想できず、小さく写ったり、はみ出したりとなかなか良い写真になりません。沢山撮った中からましなものをいくつか載せたいと思います。




残念だったのは、うまく説明できないのですが、水面近くに上げた花火が水面で一部切り取られている写真がうまく撮れなかった事。急に水面に向けて打ち上げ、数も少なかったので、対応できませんでした。この花火は、今回一緒に撮影に行ったtakanoriさん（当blogのbookmarlkにrinkあります）がうまく撮影していますので、良かったら見てみてください（トラックバックさせてもらっています）。
フィナーレ前の水中スターマインは露光時間を誤り白飛び、フィナーレの乱れ打ちは乱れ打ちすぎて、花火の一つ一つがよくわかりません。見る分には迫力があっていいのですが、撮影には向きませんね。

終了後は水が引くかのように、あっという間に見物人がいなくなり、ドライブウェーは料金所渋滞となりましたが、浜大津周辺の込み具合に比べればはるかにましで、比叡山は普段とは違った風に花火が楽しめて、比較的ゆったり見物できるよいスポットでした。