
話を新疋田駅到着時に戻します。
6時半前に駅前に到着すると、雪で狭くなった駐車場はすでに満車。何とか場所を確保して車を止めて、雪装備を準備していると、不意に先日検査明けでピカピカのEF81-106号機が単機で敦賀方面へ走り去っていきました。一瞬の出来事でしたが、予定の工臨などの日程はつかんでいたため、予期せぬ時間の単機運転は意表を突かれた思いでした。しかもそれが今回の遠征のひそかな目的として狙っていた106号機です!本日の日本海に敦賀以南にこの綺麗な106号機が入るのではないかと予想していたのです。敦賀のローピンは4両いますが、検査で1両離脱しており、この日青森着・敦賀まで牽引の上下の日本海にローピン釜が充当されており、残るローピン釜は106号機のみでした。この時間にフラフラ走ってこられたら本日の敦賀以南運用に入るはずがありません(運用に入るなら、その頃は車庫にてHMなど準備されてどっしりと待ちかまえているはずです)。後で地元の方に教えてもらったのですが、天候によって不定期に走る「霜取り列車」であったそうです。夜間に頻繁に貨物が走るとはいえ、たしかにこのの積雪と寒さからは、架線の霜をパンタグラフでそぎ落とす必要はありそうです。
「何で検査明けの車両を使うかな~!」と思ってしまいますが、条件の悪い中を走らせるには状態の良い列車が良いのでしょうね。
これで、本日トワ釜決定です。何が牽引したとしても貴重な列車であることに変わりなくよいのですが、ピカピカローピンを期待していたので少しがっかりです。
きたぐにを撮ってから敦賀以北へローピン108号機を迎えに行く案も浮上しましたが、ホーム先端往復が億劫なことと、駐車位置の問題やカメラセットの時間など考慮して3時間現地で撮影しながら待つことに決めました。
元々、7時半ごろ通過予定だった団体トワイライトはちょうど4002レのスジに乗ってこちらに向かっていることがわかりました。遅れたおかげで、雪晴れ順光の中での通過が期待できます。違いは客車側面の方向幕だけなので、写真に撮って見た目は定期トワイライトと全く変わりません。遅4058レがまぶしい光に照らされて通過していったので、期待が高まります。
露出がどんどん良くなってくるため、被写体深度を深くして列車の奥の方までボケないように設定します。このレンズはボケが強くて背景が溶けてくれるのですが、主役の被写体も後部が背景と一緒に溶けてしまう事があり、特に暗いところで撮影する場合、被写体深度を浅くすると顕著に現れてしまいます。
予想の時刻に、思ったよりは雪の付着が少ない状態で、理想の雪景色で列車はやって来ました。雪を跳ね上げる姿も良い感じです。
この団臨トワは、3月ごろに放送されるドラマの撮影列車であると原型大窓ヒサシ付さんに教えてもらい、通過時に目をこらして車内の芸能人を見てみようと考えていましたが、舞い上がる粉雪からレンズをカバーするのが精一杯で、車内を覗き込むことは出来ませんでした。
釜は若番44号機が敦賀スルーで牽引の任に当たっていました。同じトワ釜でも43・44号の若番機がやって来ると得した気分になります。ちょっと塗装が疲れてきて下地の錆止めが所々見え隠れしていますが、元気に駆け抜けていきました。
ほぼ言う事なしの出来ですが、列車向かって左手後方の背景にある配電盤が少し顔を覗かしてしまいました。

しばらくすると、81-33牽引の遅3098レが遅4002レの少し前を走っているとの情報を見つけました。ひょっとしたら貨物の新疋田退避もあり得るかと心配(日本海の通過する線路の手前に貨物列車が停車すると視界が遮られて上りホームからは撮影できなくなります)しましたが、遅3098レは無事通過。日本海が敦賀に到着したであろう時刻の後に、しらさぎ・サンダーが相次いで通過。これでまず日本海が新疋田待避する事はないと思われ安心して待ちかまえることが出来ました。後の気がかりはトワ釜何号機かと言う事。どうせなら43号機が来てくれて若番2機を雪景色でコンプリートしたいところです。
おっかけ組がせかせかと到着しだし、いよいよ通過時刻が近づいてきます。満を持して日本海の登場となりました。この日の遅れは約1時間。順光の中をやってくるとその場の皆が思っていたところ、接近警報がなる直前に雲が出現。みるみる線路が陰っていきます。振り返って空を確認すると雲の大きさは微妙です。列車が来る頃までに抜けるかどうか。どうしようもなく成り行きを見守りますが、念のため露出を上げておきます。列車がカーブから顔を見せた頃になって雲は抜け、元の明るさを取り戻しました。慌てて露出を元に戻しましたが、直前であれこれいらったため、カメラの向きが微妙に変わってしまいました。慌てて画面を戻しましたが、元の設定とはどうしても少し変わってしまい微妙にずれた結果になってしまいました。原因は、三脚の水平方向に回転するねじが壊れているからであり、早く直さないといけません。
釜は期待通り43号機で来てくれましたので、106号機は撮り逃がしてしまいましたが、満足して撮影を切り上げることが出来ました。
2012.02.19. 敦賀 - 新疋田 遅4002レ(上)・遅9008レ(下)
Nikon D700 ED AF Nikkor 80-400/4.5-5.6D
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