高津神社の本殿
久しぶりのの高津の富亭。
しっかりとした高座。
この前の田辺寄席で、今回の招待券が当たる。
ただ券というより、御招待していただいているのに席を空ける訳には行かないので
差入れ持って出かけますわ・・・・・結構、律儀なんですよ・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
時間繋ぎにでてきてくれた、天使さんの踊り「奴さん」、よろしおましたで。
芸は身を助けるとは云いますが、噺家さんにとっても裏芸は大事ですな。
開口0番のごとく、まず文太さんが出てきてご挨拶。
今日は三席しますが、最初の祝いのしは「さわぎ」、らくだは「ロバのパン屋」
最後の嵐雪抄伝は何ででまひょかと、客席へ出囃子のリクエストを・・・。
でてきたのが「どうぞ叶えて」、染雀さんが使われてるらしい。
マニアック的ながら、アットホームな雰囲気でスタート。
一、桂文太・・・・・・・・・・・・・「祝いのし」
春団治さんの十八番。
三代目の口調が頭にあるだけに、随所に違和感を感じる。
喜六が、大家のところで熨斗の根本スラスラ言えてしまって、
案外賢い喜六に変身・・・・。
たすきのしや杖つきのしなどのいわれまできっちりと、
でも最後は、わあわあ言うてますお馴染みの祝いのしで・・・終わったが。
最後のサゲまでというと、どんな形なんでしょうな。
二、月亭天使・・・・・・・・・・・踊り「奴さん」
本来、続けての文太さんの出番なのに「ロバのパン屋」とは違う出囃子がながれる。
盲導犬のデイリーが師匠を呼んでるので、急遽天使さんが舞台へ・・・。
小噺で繋ないでも何なので、踊りを、AKBの●●がいいか、商売根問いにでてくる
宇治のホタル踊りが良いか、拍手で挙手・・・女の子ですがそれは圧倒的にホタル踊り。
では、間をとって「奴さん」を、定番ですが、こんなやりとり嬉しいですな。
狭い舞台ながら、きっちりと踊りを披露。
やはり、唄、三味線、踊りとか落語に関する諸芸を身につけている落語家さんは、
ひと味もふた味も違いますな。
さすが師匠に、八天さん、文都さんを選ぶ天使さん。
落語の幅に期待できますな。
三、桂文太・・・・・・・・・・・・・「らくだ」
松鶴六代目のが、基盤になっているようだが、
紙屑屋が酔って主従逆転するところもあっさりめ、
兄貴分の熊が、ほかの人は酒の酔いが醒めていくのに、
文太さんのは、結構一緒に酔っていく。
また、紙屑屋も、本来酔っ払いというのは、誰もが
自分は酔っ払ってないという態度をとるもんですが、
紙屑屋と熊の酔い具合、立場、位置関係が今迄とはちと違う。
願人坊主を火屋へつれていく際、樽の中の坊主に熊が、
「おまえ、らくだと違うよな」と直接話しかける、斬新。
また、底が抜けた樽にもう一度入れるって、いつも疑問に思っていたが、
文太さん、紙屑屋に「蓋を上から押しこめ、それを底にせえ」と、
きめ細かい台詞で、説明してくれる・・・。
松福亭の豪快さとは違った、文太さんのさらりとした「らくだ」でおましたで。
四、月亭天使・・・・・・・・・・・「まんじゅうこわい」
天使さん、一年ぶりの出会い、一段と落ち着いていて好演。
時間の都合で、あちこち端折りながらの「まんじゅうこわい」。
「きゃぁ、バタバタ」「まんじゅうで、暗殺」の台詞とか、
まんじゅうを食べる際の細かい仕草とか、おいしいところを抜いて勿体ない。
あんこ無しの、ダイエット用のお饅頭みたいな、糖分控えめの一席でおました。
五、桂文太・・・・・・・・・・・・・「嵐雪抄伝」
講釈ネタを文太さんが落語に。
お守りが元の親が思いだす手だてに。
屏風に書かれた見返り美人というと、
昔切手集めしていた少年時代の憧れの一枚を思いだしますな。
噺の展開はおもしろく、どう進んでいくのかワクワクする。
蔵の中の暗さ、屏風の中の見返り美人といい、
幽霊がでてくるといっただけではなく、全篇薄暗い神秘な世界に引き込んでくれる。
でも、怪談噺なのか、人情噺なのか、名人芸の噺なのか・・・。
もりだくさん過ぎて、私には消化不良気味の噺に・・。
でも、文太さんの「贋作」シリーズは「本物」、違った味わいにはまりますな。
文太・噺の世界in高津の富亭
2013年3月3日(日)午後2:00開演
高津宮・高津の富亭
一、桂文太・・・・・・・・・・・・・「祝いのし」
二、月亭天使・・・・・・・・・・・踊り「奴さん」
三、桂文太・・・・・・・・・・・・・「らくだ」
四、月亭天使・・・・・・・・・・・「まんじゅうこわい」
五、桂文太・・・・・・・・・・・・・「嵐雪抄伝」
13-9-38
にほんブログ村に参加中。
クリックで応援、よろしくでおます。
↓↓↓・・・
にほんブログ村
にほんブログ村
楽しい打ち上げでした。
マニアックなような、アットホームなような、楽しい、愉しい、落語会ですな。
また、お伺いさせていただきます。