ごまめ~の~いちょかみ・Ⅱ

趣味(落語と本)の話と大好きなうどんを中心に、ごまめになってもいちょかみで幅広くお届け

こうしてみると個性派揃い~動楽亭・昼席

2011-06-08 01:38:21 | 動楽亭

久しぶりに動楽亭へ、

千朝さんの会もあったが、米朝一門の多彩な顔ぶれにひかれて、動楽亭へ。
一人で行くのはさみしいので、落語日記さんにお声掛けして、ご一緒に。

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久しぶりの動楽亭の舞台、いつのまにか提灯が無くなっている。


これが座り心地最高の、噂の座椅子。
結構足も伸ばせれる空間。


後ろから見ると、さながら、飛行機の座席のよう。
あまりの座り心地の良さに、すぐさま睡魔が襲ってくる。
寝てはいけない、寝さしてはならぬと、演者もお客さんも、真剣勝負ですな。

一、桂あおば・・・・・・・・・・・・・「桃太郎」

開演10分前に、修行の為の一席。
昔の親と、今の親とは違うと、でも声が通らない。
まずは、眠たそうにしている客を起こすぐらいの、声をださなければ。
ざこばの8番弟子とか、もう孫弟子ができているのに、今さらと思うが、
ざこば一門、皆年季明けで、身の周りの世話するものがいないのでの入門か。

二、桂優々・・・・・・・・・・・・・・・「運廻し」

師匠雀々さんの得意ネタ。
さすがに、あおばさんに比べると、声も大きく、張りもあり、安心の分、笑いがおきる。
顔の表情も豊かになり、たのしさが増していく。
トマトン、キュウリン、パセリン、セロリン、アスパラガスン、最高潮のあたりから笑いも大きくなる。
前回の出会いであった今年の1月パンジョ寄席から、はや5カ月、若い人の成長は早いですな。


三、桂ちょうば・・・・・・・・・・・「看板の一」

マクラは師匠ざこばのバクチ、バク才について。
動楽亭の後ろには、世界のカジノのチップが額に入れて飾ってあるし、
このまえ、友人の馬に、ちょうばさんの月収分、単勝1本買いで賭けると・・当てる。
配当金は、中穴で、凄いお金。馬券を買ったり、払い戻しへ行ったりしたのに、あれえ
こずかいは、一切無し・・・・・・。

噺は「看板の一」博打打ちのおやっさんは、江戸帰りという設定で、大阪人の使う江戸言葉が
何か、たどたどしく、味になる。・・・師匠に似ずの、あっさり、すっきり味に好感。


四、桂よね吉・・・・・・・・・・・・・「稽古屋」

みるたびごとに、太り気味の、よね吉さん。
落語家として、他の芸事も身につけなければと、長唄、踊りなど通うが、
一般の人と違って、教え方も厳しく、長続きしない。

噺は「稽古屋」、稽古屋のお師匠さんの色っぽさ、軽さ、小粋さがなく、
日頃の師匠連への恨みがあるのか、ひつこく、こってり味で重たい。

「恋は指南の他でおます」と、ショートバージョンのサゲまでもいかず、途中で終わる。
・・・・・・・・・・・・・・・・残念。


五、桂雀々・・・・・・・・・・・・・・・「夢八」

でてくるなり、マクラ無しで、即「夢八」へ。たまにはこんな雀々さんも素敵。

汗ダクダクの熱演、「着物、洗濯せんといかんけど、これほど熱入れてやるほどの、
ギャラ、今日は貰うてないんですよ」と。

でもいつも通りに、主人公の夢八は、恐怖の中で床を叩く、御握りをほうばる
人間究極になれば、普段では想像できない様な行動にはしるんでしょうな。

仲入り

六、桂雀松・・・・・・・・・・・・・・・「磐若寺の陰謀」


小佐田定雄さんの作。
落ちぶれた寺の住職が寺が参詣客でに賑わうように興業師に相談。
裏のボウフラ池から龍がでると噂を流すと、実際に龍が立ち昇る。
天狗が登場し、阿弥陀さんがかっぽれを踊ると、住職が言えばすべて現実に。
言葉の言い違いで、興行師が消えてしまい。「私一人になったら、なんにもできへん
丘に上がった河童といっしょや。」というと、頭に皿が・・・・サゲ。

三つの願いが叶うと言われ無駄に使ったり、鼻が伸びたりこれはピノキオか
よくイソップ童話かなんかにありそうなハナシ。

新作でありながら、連れの落語日記さんによると、前にも聴いたことがあるそうで、
何度もかけられているネタらしい。(ちなみに、7月23日の繁昌亭で雀松さんで公演予定)
雀松さんならではの、運びで、楽しめる噺でっせ。


七、桂宗助・・・・・・・・・・・・・・・「蔵丁稚」

よく通る声、宗助さんの声が、大音量で響きわたる。

四段目の芝居の上手さは、ピカ一だが、逆に落語の枠を超えてしまったようで
「旦さん」・・・定吉の現実の声にも落語の世界に、戻りきれず、なぜか笑えない。
感心過ぎて、何か落語としての居心地の悪ささえ感じてしまう。
落語の中の芝居、劇中劇、・・・完成度が高すぎても、落語としての笑いは半減するようで、
難しおますな。

何か、宗助さんの濃い、こってり味に、少し飲み水が欲しくなった「蔵丁稚」でおました。

でも、端正な米朝一門の中でも、これだけの多種多様の色んな味があるんですな。
再認識した動楽亭・昼席でおました



動楽亭・昼席
2011年6月4日(土)午後2:00開演

一、桂あおば・・・・・・・・・・・・・「桃太郎」
二、桂優々・・・・・・・・・・・・・・・「運廻し」
三、桂ちょうば・・・・・・・・・・・「看板の一」
四、桂よね吉・・・・・・・・・・・・・「稽古屋」
五、桂雀々・・・・・・・・・・・・・・・「夢八」
仲入り
六、桂雀松・・・・・・・・・・・・・・・「磐若寺の陰謀」
七、桂宗助・・・・・・・・・・・・・・・「蔵丁稚」



帰りに寄った、天王寺のルシアス内の居酒屋「昼から飲める店」。
美味くて、安くて、気持ちが良くて、のんべえには最高のお店。


天井に張ってあった、川柳?。出どころはお客さんかはたまた、サラリーマン川柳なのか。


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2 コメント

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翌日の昼席行きました (ころこ)
2011-06-25 08:25:38
落語日記さんのブログから、こちらを知り拝見しています。
なかなか実際には落語会に行けない状況のため、
これからもこのブログを楽しみにさせて頂きます。
今月頭にちょうど帰っていたので、ごまめさんが行かれた日の
翌日の昼席に行きました。動楽亭は初めてでしたが、
あの座椅子ほんといいですね~。
優々さんがすごく印象に残っています。
返信する
私もなかなか行けなくて・・・。 (ごまめ)
2011-06-25 10:26:17
ころこさん。こんにちは。
私も、この頃仕事が忙しくて、土日の落語会しか、それもなかなか行けないので、もっぱら通勤と夜の読書を唯一の楽しみにしております。
でも、若手優々さんらの成長ぶりには、驚かされますな。
返信する

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