ぽれぽれ百綴り

犬好きおばさんのんびり雑記。

白馬岳登山-2-

2017-09-15 12:22:38 | ラン&クライム
白馬岳登山、2日めです。

今日の行程は、

白馬尻→大雪渓→葱平→村営頂上宿舎

ってところ。

今回の登山のハイライト、白馬大雪渓!
標高差600m、距離2キロの雪渓を約2時間半かけて登ります。

起床は4時。

台風5号の豪雨で流されたという大雪渓より上の岩場にかかる橋、
それが復旧されたことを確認してからの出発です。

テントを畳んで、朝ごはんを食べて。

歯磨きしたり、ハイドレーションをセットしたりしてると、


バラバラバラ…


バラバラバラバラ



バラバラバラバラ

と、上空から轟音が。

資材をぶらさげたヘリが橋の復旧に向かってるもよう。

ガンバレー!

この音が近づくとアレですね。
私の世代は脳内でワーグナーの『ワルキューレの騎行』が響きだします。
何度も映画を観たわけではありませんのに。


轟音は度々響き、
ヘリが上空を行ったり来たり。

最後のヘリが余った資材だか壊れた橋だかをぶらさげて、
朝焼けの向こうに消えていきました。

(復旧作業にあたってくださったみなさん、ありがとうございます!
登山にしか使わない橋でこの高速復旧。日本、サイコー!)

6:00、通行止めは解除されています。
白馬尻出発です。

木々の間を15分も歩くと視界がひらけ、眼前に大雪渓が。


(どこまでも続く大雪渓!青い空とのコントラストの美しさ!
このスケールは実際に見て感じてほしい)

ここでアイゼンを装着し、
ストックは先端のキャップを外します。

私のは6本爪の軽アイゼンです。
何度も練習した甲斐あってスムーズに装着。


(シロクマ相方のアイゼンは12本爪。
見てください、つま先から突き出てる大きな爪!
垂直の氷壁でもコレを突き刺しながら登れるとか。
絶対挑戦したくないレジャーです)

日焼け止めのクリームやリップをしっかり塗って、
飲む日焼け止めも飲んで、サングラスをかけて、
準備が整ったら植物を傷つけたりしないよう、
速やかに雪渓におり立ちます。

ざくり…。

ざくざくざく。

心地よい音、アイゼンが刺さる感触、

この快感は体験したものにしかわからない。


(大雪渓を歩く人々の列が点々とアリのよう)

落石が多く、雪の薄いところを踏み抜いたりしてもアカンので、
「このあたりを歩くのですよ」と登山パトロールの方があらかじめ赤土を撒いて、
印をしてくださってます。


(赤土を撒いてる最中のパトロールさん)

ありがたいことです。

ずんずん進みます。


(シロクマ相方の背中を追って進みます。
先頭を歩かせてもらってたんですが、ペースが遅い!と交代させられました)

コレはアレですね。
難関と思っていたけれど、装備さえそろっていれば、
岩場を登るよりずっとラク。
自分の歩幅、自分たちのペースで着々と進めます。

平たんに見えるけれど、振り返ればこんな感じ。

(結構な傾斜なんですよ)

汗だくになるところを雪の上だから涼しいし、
こりゃいいですな。

けど、落石の名所(?)らしく、
両側の岩場からしょっちゅう岩や石ころが落ちてきます。
カラカラカラ…と乾いた音が響いて落ち着かない。
過去には4トントラック大の岩が落ちてきたこともあったらしい。(死者が出てます)

そりゃここじゃのんびりできません。
休憩するとこちゃいますわ。

8:20、
そろそろ終着点。


(雲が下に見えるところまで登ってきました)

アイゼンを外してストックもしまって、しばし休憩。

ここからは約2時間、急な岩場です。

この岩場がしんどかった。
葱平ってとこなんだけど、全然たいらじゃない!
結構な斜面でひとつひとつの岩が大きいのです。
雪渓よりずっとキツかったですよ。
余裕がないので写真もない。

あ、今朝できたてほやほやの橋です。
こんなカンタンな橋だったなんて!
そら、豪雨で流されもします。
今日は水量もぐっと少ないです。


(この斜面を昨日、腰まで浸かりながら進んだ猛者って…!
私なら流されて奈落の底、ですよ)

今回の登山では約6時間という今日の行程がいちばん長い。

疲れないよう、高山病にならないよう、
しっかり水分補給はしなくちゃいけないし、
トイレに行きたくならないか、とっても心配でした。
念のため『レディガードコーワ』というお薬も飲んでいたのですが、
なんとか大丈夫そう。

あ、飛行機雲だ!


(この空の青さはどうでしょう!)

岩場が終われば両側に百花繚乱のお花畑

爽快です。
楽しんでいきましょう。


(ぬけるように青い空、しかも近い)


(ずいぶん高いところまで登ってきました)


(一面に咲く黄色い小花、シナノキンバイ。
白いのはハクサンイチゲ)

今日の目的地、村営頂上宿舎が見えてきました。

(右下に咲くのはハクサンイチゲ)

11:38、
宿舎を越えて、テント場へ。

テントを張ったらお昼ごはんです。

(ネギとしめじ入りカレーうどん)

気持ちいいくらいに晴れてたのに午後に入るとガスで真っ白。
小雨がテントを濡らします。

(ご近所のちびっこ情報によるとテント数は80張り以上)

山のお天気は夜明け前から午前中が安定しています。
「だからテント場にはお昼まで、
遅くても午後2時くらいまでには着きたいんだよね」とシロクマ相方。

今日からずっとごはんはインスタントとフリーズドライ中心。

16:45、晩ごはん。

(糖質オン糖質。登山だから許されること)

新鮮な野菜はネギとプチトマトだけ。


(ちょっとでも贅沢感を、と増えるワカメを入れすぎました。
フタが押し上げられたインスタントそば)

それでも山で食べるごはんは美味しい。

あと、お水が無料っていうのはいいですね。

下界から運ばなくていいんですもん。(←決して買わないケチ)

明日は白馬岳山頂を目指します。

ご覧いただきありがとうございました。