ぽれぽれ百綴り

犬好きおばさんのんびり雑記。

断食道場でダメな私をリセット-5-

2016-07-01 08:40:56 | たび・現実逃避
断食レポ続き。
ついに7月突入です。
スイマセン。

【5日め】
この日もハイテンションのままでした。

だけど、昨日の疲れでカラダは思うように動かず。

体重前日比マイナス0.4kg
ケトン体3+

この体重が今回の底辺でした。

またDVDで映画を見て過ごしました。

午後には脈拍数が84まで下がりました。


この日の夕食から復食が始まります。

「やっと一緒のごはんが食べられるね」

同室のBさんが喜んでくださいました。

血圧急上昇という心配ごとがあるものの、
復食後の彼女は本当に幸せそう。
食べている間はずっと満面の笑み。
こんなに幸せそうに食べるひとを見たことがない。
ファスティング中は辛い思いをなさってたので、
「一緒のテーブルで食べていい?本当に平気?」
と、まだファスティング中の私を気遣ってくださいました。
ご夫君も彼女のこういう可愛いところ、優しいところが好きなんでしょうね。

他にも、
「最初に口にする野菜のスープがねえ、
もうね、すーーーって!
カラダ中に染みわたるように美味しいのよ」
親しく話すようになった別室の方が
うっとりした表情で教えてくださったり。

そうなんですか?
楽しみですー♫


そんな風に答えながらも、
内心をいうと、私は復食がうれしくない。

おいしそうですねー。

とか、

わあ!匂いだけでもかがせてくださいよ。

とか、

復食のお膳を見て、いかにも食べたそうにしていたけれど、本心にあらず。
食べたい気持ちがすっかりなくなっていたのです。

ファスティングが終わるのが残念です。

食欲に悩まされず、
食べることの煩わしさから解放されるのは、
なんと気持ちの良いことだったのか。

清々しい毎日でした。

「私もそんな気持ちやったわ」

Aさんが同意してくださいました。

復食当初の彼女は、全部食べきるのに苦労するほど。
「以前の自分なら考えられない」
そうおっしゃるほど胃袋が小さくなっていました。
お腹はすっかりぺったんこに。

私もそうなるのかな?

お昼に最後のドリンクを味わうと、
淋しい気持ちにすらなりました。

夕方5時、ついに復食が始まりました。



メインは鶏じゃが。
いきなり?
ここでは復食初回からお肉も摂るようです。

まず最初は汁物から…。

どれほど美味しいのか、大いに期待してひとくち。

……
やっぱりか。
思ったほどの感動はなかったです。
ただ、味覚がとても敏感になっているのはわかりました。
薄味なのに、素材の味そのままに美味。

おかゆは三分がゆから始まります。


(復食のカロリーと塩分。上の食事が180kcalってほんとなの?)

Aさん同様、完食するのはなかなか大変でした。
厨房の方のチェックがあり、残したりは難しい。
すべて食べ終わると、安堵のため息がでました。

またお通じがなかったけれど、
復食が始まったし、もう大丈夫でしょう。

明日には同室のおふたりが退所なさいます。

淋しくなるなあ。


【6日め】
『さわやかな朝』が続きます。

体重変化ナシ
ケトン体3+

復食が始まったのに、
体重が変化ないのはありがたいことですが、
復食後、ケトン体は減少するはずなのに変化ナシとは。

まだ脂肪を燃やしているのかなあ。
お得感のあるカラダだな。
まあ、燃やせるもんはじゃんじゃん燃やすがいいですよ。


退所なさるおふたりは帰り支度を整えていました。

入所時に着てきた外出着に袖を通すと、
「あれ?なんかスカスカやん。
シャツの中でカラダが泳ぐ感じ?」

さらにパンツを履くと、
「えーっ!ごそごそやん!!何コレ!?何コレ!?」

Bさんは持参した巻尺でウエストを測って、歓喜の雄叫び
彼女の辛かった日々を思って私もうれしくなりました。

たった7日間(ファスティングはその半分の日数)で、
Aさんは2kgちょっと、
Bさんは3kg減ったみたい。
主にお腹まわりのお肉が落ちたと実感されていました。

ファスティングばんざい!!

ケトン体がそれほど検出されなかったおふたりですが、
脂肪はしっかり燃焼されていました。


朝ごはんはパンでした。


(毎朝こんな感じです。)

ファスティング中のドリンクはスキムミルクベースで仕方ないにしても、
これから毎朝、牛乳を飲むのか…。


シロさんの闘病中、
『牛乳をはじめとする乳製品は、犬にも人間にもあまりよろしくない』
そう調べるうちにわかって、
シロさんはもちろん、
人間の私たちも控えるようになっていたのです。
といっても、チーズやヨーグルトの魅力は捨てがたく、
完全にとはいきません。
飲まなくてもガマンできる牛乳だけはやめ、
マクロビオティックをマジメにやっていた頃のように豆乳に戻しました。

理由は色々あります。
そのうちのひとつが、
私が読んだ複数の書籍やアドバイスを受けた獣医師の電話相談では、
乳がんや子宮がん、前立腺がんなど、
性ホルモン系のがんの発症リスクを高める可能性がある、ということでした。

ここでの朝食は4回だけ。
ファスティング中のドリンクもそうだったのですが、
希望すれば豆乳に替えてもらえます。
考えた末、
プロが栄養バランスを考えたメニューなんだからと、
そのままいただくことに。
全食事を含め、ここでの標準的なプログラムを体験したかったから、
というのもありました。

パンは日替わりでレーズン入りや黒糖入りなど工夫を凝らしたもの。
ホームベーカリーで焼き立てを提供してくださいます。
ほかほか。

各自、摂るべき総カロリーが違うから、
手のひらほどもない小さなパンもちょっとずつサイズが違います。

毎回スライスチーズが半分ついてくるので、
トースターでチーズトーストにして食べるのが、
ささやかな楽しみでした。


この後、おふたりを玄関までお見送りしました。
身も心もリアルに軽く、笑顔のお別れです。

お元気で!

実はこの日までDVD講座をまったく受講していなかった私。
同室のおふたりとのおしゃべりの方が楽しかったし、
DVDなら映画を見る方が断然楽しいですから。

せっかくだからと、
この朝から全講座を受講することにしました。
4日めにファスティングの減量以外の驚きの効果を体感してから、
その仕組みを詳しく知りたい!
丹田呼吸法や性格分析との相乗効果は?
と、がぜん学習意欲が湧いてきたのです。



(気持ちも新たにお昼ごはん。
おかゆが五分がゆになっていました。)

いつも3人一緒にテーブルに着いていたのに、このお昼からひとりっきり。

どこに座ろうかとうろうろ、きょろきょろ。

『おいで、おいで』

昨日かおとといに入所なさった方が手振りして呼んでくださいました。

7回めか8回めのリピーターさん。
ここ、リピート率がとても高いです。

私を呼んでくださったその女性はかなりふくよかでした。
多分、0.1tはあると思います。
首のない上半身、下半身には象のような足。
何度もリピートしてそのカラダって…。
心の中で彼女をマツコさんと命名しました。
マツコさんは年齢からか、健康上の理由からか、
初日から食事をとっていらっしゃいました。
60歳以上の場合と健康診断の結果からドクター笹田が判断された場合は、
ファスティングはできず、ローカロリー食となるのです。

マツコさんは、
どうしてこんなに太ってしまったのか、
どうして何度もここに入所しているのにやせられないのか、
聞いてもいないのに、しゃべり出しました。

《太った理由》
仕事でストレスがたまるから。
職場ではみんなでおやつを食べる習慣があるから。
働いている娘を車で迎えに行かなくちゃならなくて、それまでお酒が飲めないから。
だから何か食べちゃうから。
お酒と晩ごはんが遅くなるから。

《やせない理由》
上記プラス、
退所すると元の生活に戻るから。
食欲も元に戻るから。
運動しようにも足に負担がかかってできないから。
歩くことさえ無理だから。
筋トレするにもひとりでジムなんて無理だから。
パーソナルトレーナーなんているようなジムは田舎にはないから。
まず体重を落とそうにも…ここで上記《太った理由》に戻る。

延々と。
エンドレスでお話は続きます。

食べるのがひと苦労でとってもスローモーになっている私。
途中で退席するわけにもいかず、
ずっとそのお話を聞き続けることに。

エライとこに座っちゃったな。

彼女のお話は私にはタメにならないし、
せっかくさわやかだった気持ちがどんよりしてきます。
今の私はようやくポジティブになりかけたところで、
まだまだシロスが怖いのに、逆戻りしたくない。

マツコさんって優しいひとなんだけど、自分にも優しすぎる…ようは甘い。
そしてちょーネガティブ。
できないことより、それに代わるできることを考えた方がいいのに。
リバウンドしないようにって、
各種講座が用意されているんだから、学べばいいのに。

最初のうちは相づちを打っていました。
私も大人なので。
彼女もそれを望んでいると思いますし。
だけど、彼女の甘えに同調するのはどうか?
今のままでも仕方ないことにならない?
いつまでも終わらないのも辛くなって、途中からは無言に。

同席の美しいマダムが、
優しく共感するように相づちを打ってあげていました。
マダム、偉いな。
彼女もリピーターですが、とってもスリムで小綺麗です。

ひとつだけ私がマツコさんから聞き出したこと。

どうして眺めのいいテーブルはたくさんあるのに、
いつもいちばん奥に座ってらっしゃるんですか?

「だってあそこがいちばんトースターに近いじゃない」

そこまでして歩きたくないんか?

お優しくて親切なひとだけに申し訳ないけれど、
これからは私、ひとりでいいや。


お昼からのDVD講座も受講。

もっとドクター笹田の研究したことを学ばせてもらおう。
それから、持ってきた本も読もう。

自室に戻ると今朝、空いたふたつのベッドのうちひとつがうまってました。

誰か寝てる。
黄色いアタマが見えます。

新しい入所者だ。

死んだように眠っていたので、
音を立てるのも申し訳なく、
映画のDVDを持って部屋を出ました。
途中までだった映画を最後まで見て、もうおしまい。

戻ると、

ずっと寝ていた彼女がむくっと起き、

うーんと伸びをしました。

若っ!

細っ!

タンクトップの背中にくっきり出た肩甲骨のキレイなこと!

新しく同室になったのは、東京から来たダンサーKちゃん、二十代後半。

体脂肪率11%!!

ぜい肉、ないですやん!

ここに入る必要もないですやん!

聞いていいか、答えなくてもいいが…
前置きして、恐る恐るたずねました。

もしかして、心の病ですか?

「アスリートとして、アスリートを指導するものとして、
あらゆる健康管理に関心があります。
ファスティングもそのひとつ。
ここにはそれを学ぶためにきました」

聞けば、Kちゃんは新体操の元全日本代表。
今はプロのダンサーとしてステージに立ち、振付もする傍ら、
子どもたちに新体操の指導をしているそうです。

なんか、エライひとが同室になったなあ。


この日も密かに脱走しました。

初回と違って、
意識が飛ぶほど興奮していたわけではないので、
終始ゆっくりランニング。
危険行為なんだから、慎重に。

それでも、マツコさんのお話でたまったもやもやは、
スッキリ晴らせました。


(晩ごはん。茶碗蒸しがうれしい。)


(Kちゃんのスッキリした背中、しゃきっとした背筋!)

食事がすんだら、お風呂の時間。


ふと見ると、ダンサーKちゃん、
入浴後(っていってもシャワーだけ)に大きな缶入りのニベアを塗りたくっていました。
それはもうカラダ中に丹念に。

お若いのに乾燥肌?

「いえ、筋肉のためです。
乾燥を防ぎ、皮膚表面の水分をキープすることで、
その下の良質な筋肉もキープされます。
別にニベアでなくてもオイルならいいんですけど、お手軽でしょ」

勉強になるなあ。

たまたま私もチューブ入ニベアを持っていたので、ぶりぶり絞り出し、
真似っこしてカラダ中に塗りたくってみました。

…私に良質な筋肉なんてあったのか?

自分のアブラにニベアのアブラを重ねて、
アブラのミルフィーユを作っているだけのような気もします。


ダンサーKちゃん、
自室に戻ると今度は入念なストレッチです。

元全日本代表新体操選手のストレッチは本気!

開脚もえび反りもホンモノでした。
柔らかく、美しく手足が伸びきって、人間技とは思えない。

…これは真似できない。(あたりまえ)

繰り出されるポーズの数々に、
「にょほー!」と思わず奇声をあげる私。

そんなKちゃんは東京出身でお若いのに、
関西のおばさんの話し相手も朗らかにしてくださいます。

楽しくおしゃべりして、10時の消灯時間になりました。

もう9時台に寝なくていいのね。

しかし、この断食レポ、いつまで続くのか。


シロさん、この日も一緒に走ったで。

ご覧いただきありがとうございました。
もうしばらくおつきあいを。