うろキョロ散歩

楽しくお散歩をするのが唯一の趣味。
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四千万歩の男1~5

2007年11月12日 | ブックスタンド
井上ひさし著 講談社文庫

内容(「BOOK」データベースより)
忠敬は下総佐原村の婿養子先、伊能家の財をふやし50歳で隠居。念願の天文学を学び、1800年56歳から16年、糞もよけない“二歩で一間”の歩みで日本を歩き尽し、実測の日本地図を完成させた。この間の歩数、4千万歩…。定年後なお充実した人生を生きた忠敬の愚直な一歩一歩を描く歴史大作。

感想
まず分厚い装丁に驚かされます。
日本地図をひたすら歩くという愚直な方法で作り上げた伊能忠敬を主人公にして小説である。
田舎の貧しい家に生まれ、その才を認められ、少しは豊かな家の養子になり、さらには江戸の商家の養子となる。
小説では妻は悪妻である。忠敬は地道に養子に入った店の商いに身をささげる。そして、妻が亡くなり、還暦まじかの歳になって、忠敬は関心のあった天文学に没頭し、幕府の天文学者とも懇意になり、歩いて日本の地図を作る旅にでる。
トロイの遺跡を発掘したシュリーマンも子どものころからの夢だった古代遺跡発掘を実現するために、まずは資金づくりのため商人に長い年月を費やしたと聞くが、そのエピソードにも似ている。

小説の中には江戸時代の学者、文人、豪商が登場し、その人脈のネットワークと江戸時代の文化が浮かびあがってくるのも楽しい。

話は主人公が橋の上の犬の糞も歩数計数に集中して踏んでいくところからはじまり、小説のところどころには水戸黄門漫遊記のようなユーモア小説になってしまうのが、著者の持ち味なのかもしれないが本書では、返ってしらけも感じてしまった。

人は何歳になっても、どんな方法であっても目的と意志があれば偉業を達成できる事をしみじみと考えさせてくれた。

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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
伊能忠敬 (hiroshijiji1840)
2007-11-12 09:10:22
お早う御座います。!
爺の名古屋城閲覧に感謝致します。

昔から小説を余り読む機会がなく作家・作品名に疎いのですが、日本地図の元を作った伊能忠敬は知っていましたが、此の地図作成が当時の老年になってからがスタートとは驚きです。四千万歩!!!
目的を持って老後を過ごす事が大事な事がよ~く解りました。!
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驚きですね (もみじ)
2007-11-12 09:58:50
ひろし爺さん、人生50年といわれていた時代に、50歳を超えてから日本全図を書き上げた伊能忠敬って凄い人ですよね。
是非1読する事をお奨めします。
でも分厚い装丁にビックリされ、最初から遠慮しちゃうかも。
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Unknown (渋谷WEST)
2007-11-12 22:59:36
今日は万歩計で8300歩でした。
1日1万歩で12年かければ4000万歩。
それならオレでも。。。
そういうことじゃない、ですね。
すみません。
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すごい (もみじ)
2007-11-13 08:26:40
WESTさん、8,300歩ですか。
もう一息で1万歩。すごいです。
毎日1万歩なら9年チョイで達成です。
頑張りましょう。
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