もるるんのよくばりポケット

いろーんなことに興味がある、ミーハーな働く主婦もるるんの日常や思ったことを書いていこうと思います☆☆

「スリル・ミー」 見てきました

2019-02-11 03:18:55 | お芝居
「スリル・ミー」 東京芸術劇場シアターイースト 2019.1.5 12:30~、16:00~ & 1.14 12:30~

チケット争奪戦、すごかったです。
カッキーと松下くんのペアに最初は絞りゲットできたのですが、
ソンハさんと福士くんのチケットが全くとれず・・・涙涙。

ただ、1/5の柿松ペアの後の回が、成福ペアだったので、当日券の抽選に臨んだら
なんと当選!!!ということで、続けてみてきました。
すごいラッキーだった。ダメだったらしょうがないやという無欲の勝利でした。


さて、もう何回も公演しているこの「スリルミー」
柿松ペアは、もう何度もコンビを組んでいて、ベテランですね。
成福ペアは今回初めてとのことです。







この芝居は、実話をもとにしてるんですね。ほんとにこんなことがあったのかと
ちょっと驚きでした。

再演につぐ再演なので
内容に関しては、もうネタバレ大丈夫なんですかね?
登場人物は「私」と「彼」の二人だけ。
「私」を演じるのは松下くん、「彼」はカッキー

もう1つのペアは
「私」はソンハさん。「彼」は福士くんでした。


最初に客席から「私」が登場。囚人服を着て、
事件から34年後。
5回目の仮釈放の審査・・・
尋問に対して、「私」は気だるげにこたえる

ストーリーテラーは「私」
過去の事件の話の途中途中に、34年後の尋問のシーンが挟み込まれる展開。

でも、演技がすばらしいので、19歳の「私」と34年後の「私」は
声色一つでわかる感じでした。

「私」は「彼」を追いかけている。
「私」は「彼」のことが大好きだけど、
「彼」はそれを利用している。

「彼」には闇がある。父親が弟ばかりを愛しているから

「彼」は攻撃的。
「私」を利用して放火を手伝わされたり・・・
でも、「私」からの愛を利用して、うまく使っている。

そしてついに、「彼」は身代金誘拐殺人を実行する。
「私」に殺人に使うロープや薬を用意させ、
「彼」が子供を誘拐して、そして殺害。
高揚している「彼」

ところが、殺人現場に眼鏡を落としてきたことに「私」が気付く。

「彼」は余裕で、ばれるわけがない。遺体も見つからないと言い放つが、
あっさり遺体は発見され、身元も割れる。
そして落してしまった眼鏡から「私」は捕まってしまう。

自分との関係を話すなと「彼」は「私」に言うが
結局「彼」もつかまり、「私」と同じ留置場に入れられる

「彼」は「私」が間抜けだから、捕まったと、「私」のことをなじる。

しかし・・・ここからがどんでん返し。
「私」の怖さを思い知った。

「彼」と一緒にいるために(終身刑)、わざと眼鏡を落とし、
わざと証拠を残し、捕まるように仕向けたのは「私」
怖い・・・「私」の怖さにぞっとした。
形勢逆転。「私」が「彼」に利用され翻弄されていたのではなく、
「彼」は結局は「私」の手のひらで転がされていただけだったのだ。

「彼」は刑務所で殺されてしまうが、それを語る34年後の「私」は
淡々としている。もう「彼」には利用価値はないのだろうか。

そして「私」は♪Thrill me♪と歌う。





はじめは、「私」から「彼」への一方通行な愛情。
「彼」にとっては「私」は単に好きに利用できるだけの存在。
と取っていたので、「私」がかわいそうで切ないと思いながら
一方的に「私」に肩入れして見てました。
どうして「彼」に気持ちが伝わらないんだろう。
犯罪とかに利用されて大丈夫なんだろうか。
「彼」ももう少し「私」を愛してくれればよいのに・・・と。

ところが、最後の告白で・・・背筋が~

「彼」に依存しているように見えて、実は「彼」を利用していたのは「私」
「彼」への愛情が、理解を超えるくらい強いということか。執着としか
いいようがない。
「私」の怖ささに戦慄したのだった。スリルを味わっていたのは「私」だった。

こういうゾワゾワっとした感じはなかなか味わえないから
貴重な芝居だったなと思いました。
見終わってから、どっと疲れる芝居でもありました。

同じ芝居を2組の役者が演じるのですが、
やっぱり違うもんですね。両方を見れてよかったと思いました。

柿松ペアは、ベテランペアなだけあって、息がぴったりすぎ。
この二人はラブ度が高い気がしました。似たものどうしといってもいいのかな。
だからこその、ラストが怖かったのかも。

成福ペアの方が少し大人な感じ。そして水と油だけど、惹かれ合っているという
印象をうけました。


キャストの感想

まず
「私」の松下くん
すごいですね。もう鳥肌がたつくらいの演技でした。
過去と今の「私」をきっちり演じ分けてて、声色だけでなく
姿勢とかしゃべり方とか、もうすばらしいなと。
そして「彼」を求めてやまない感情の出し方。
松下くんの独特の声が、それをより強く表している感じなんです、
松下くんの芝居は何本かみているけど、この声がいいんですよね。

そして、すべてを話し、動揺する「彼」を冷静に見つめる「私」の
表情が何とも言えない。。。


「彼」の柿澤くん
「私」に対してのそっけなさ。「私」を支配し利用し、上からの目線で
いる狡猾さ・・・に見えるけど、実は裏側に寂しさやコンプレックスが
うかがい知れる。
(父親からの扱いが根底にあるんですよね)
そっけない感じが、かわいくて、ちょっとドキドキしちゃいました・・・



「私」のソンハさん
もともと演技力もあれば、身のこなしも軽いので、
34年間をふっと飛び越える演技力がすばらしかった。
アッという間に34年後になっちゃう・・・
あと、歌がすごく上手かった。正直ほかの3人は歌が上手いのは
わかってたんだけど、ソンハさんのは未知数だったから、
やっぱりうまいのね~って



「彼」の福士くん
カッキーの「彼」より人間臭い感じがした。特に後半事件後の
取り乱したりする姿が。。。
あと、すごく大人な感じも。特に前半。そしてなんか色気がバシバシあるという感じ。
福士くんが歌が上手いのは知ってたけど、声に色気があって、ゾクゾクしちゃいました。





セットはいたってシンプルで、
そして上にピアノがあって、生ピアノで歌う。
これだけで、めちゃくちゃ贅沢な空間でした。
どちらのペアも、二人のハモリも素晴らしいし、
それと掛け合うピアノも最高でした。
ピアノの緩急もすごくて、ピアノだけの音でもドキドキしちゃってました。


会場はほとんど暗くて、ずっと息をのむ感じ。
だから、見終わって疲れたのかもですが。

キャストと音との力だけで、ここまでの芝居と空間を作り出すのは
ホントに素晴らしいと思いました。
両ペア&ピアノに感謝です。

東京千秋楽のカテコで抱き合う、カッキーと松下くんの表情がとてもよかった。
私がいったどの回も、スタオベだったんだけど、
自然と立ち上がって拍手をしたくなる舞台でした。

次回、あればまた見たいな!!!


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