もるるんのよくばりポケット

いろーんなことに興味がある、ミーハーな働く主婦もるるんの日常や思ったことを書いていこうと思います☆☆

「フェイクスピア」見てきました

2021-08-02 01:24:46 | お芝居


NODA・MAP第24回公演「フェイクスピア」 東京芸術劇場プレイハウス 2021.07.09 19:00~

NODA・MAPで高橋一生さんですか。。。村岡希美さんも出るし、楽しみだ~
で、フェイクスピアって、フェイクとシェイクスピアをかけてる?
なんて、先入観もなしに見に行きましたが、。。。。

とにかく、見終わったあとに、すごく疲れちゃいました。最後・・・苦しくて苦しくて
胸が痛いし、うまく表現できないけど、どーっと疲れがでました。
私は、あの事故をリアルタイムで知ってる人間だし、余計ね。。。うん。

物語は恐山(だと思ったけど、後から考えると群馬の山だよね)から。
白石佳代子さんが本人役で登場。昔、恐山でイタコの修行をしていたけど、万年見習いだったという。そのころはアタイと言っていた。
(まあ、この話はフェイクでしょうが、白石さんがイタコの修行をしていたとしても。。。ありうると思っちゃう)

そこに来たのが青年monoと、老人の楽(たの)。ダブルブッキングのようだ。イタコはまず、楽の希望をかなえようとするが、どうもあいまい。少しボケてる?そこで答えるのが居合わせたmono。
monoは自分がここに来た理由がわからないが、小さな鉄の箱を大事に持っている。その中には「言の葉」が入っているらしいが、monoはよくわかっていないようだ。でも、その箱を神様が取り返したいらしく、三日坊主やアブラハムが狙っている。箱からは「頭をあげろ」とかいう声が聞こえてくる。そしてどうやら36年という月日が関係するらしい。
monoは帰れなくなり、恐山で止まることに。すると、星の王子様やシェイクスピアも現れるが、彼らはフェイクらしい(ここらあたり、よくわからなかった)
楽とアタイは幼馴染だったことがわかり、楽は自分の辛く鬱な気持ち、自殺しようとしていた気持ちを話すようになる。自分の父親に会いたかったのだ。すると父親の霊がmonoに乗り移って降りてくる。もともとmonoは父親の霊だったのだ。monoは飛行機のパイロットの制服をきており、キャスト全員がこの場で客やCAなどを演じている。そして、あの日航機のボイスレコーダーに残された言葉を全員が叫びながら、あの事故の場面を再現する。
monoが大事に抱えていたのは、ボイスレコーダーの入ったブラックボックスだった。
そしてmono(機長)の「頭をあげろ」の叫びを最後に、みんな飛び散ってしまう。
monoは山に向かって後ずさりし、去っていく。あの非常時に父は最後まで、あきらめず操縦かんを握っていた。楽はもう死を考えず、頑張って生きようと思う。アタイもそれで満足する。。。
そんな感じの、ハッピーエンド(といえると思う)な芝居だった。

とにかく、ラストの日航機のボイスレコーダーのリアルなやりとりが(椅子と人とで機体を表したものも含めて)、もう圧倒されちゃって。時間にして10分くらいだったかな~息もできない感じになって、、、見ている客席も引き込まれるというより、その飛行機に乗っている感じになって、、、なんと表現してよいかわからない状況になってた。泣きそうでした。
実際、この事故は覚えているし、ニュースやワイドショーなどで流れていた映像を思い出したり、、、坂本九さんもなくなったんですよね。
そんないろんなことを思い出してしまった。

すごい芝居を観たな~と、つくづく思ったのでした。

 

キャストの感想

monoの高橋一生さん

もう素晴らしい以外の言葉はないです。特にパイロット役のときに鬼気迫るセリフ、表情。
そして、繊細なんだけど、たくましい姿。
たぶん、舞台で見るのは初めてだったと思うんですが、こんなすごい役者さんだったんだと、改めて思いました。
あの飛行機の迫真の演技には脱帽でした。

アタイの白石加代子さん
最初に自分役で出るのは、なかなか緊張するんだろうな~でも白石さんレベルだと大丈夫かな?
すごい可愛かったです。そっか。試験に落ち続けてしまっているイタコって…(笑い)
最初に、以前イタコの見習いだったって言ってて、そうなんだ~って一瞬思ったけど、それもフェイクってことですよね。
この芝居は、白石加代子さんなしにはできなかったんだろうな~って思いました。

楽の橋爪功さん
何もいうことないです。NODAさんの舞台常連さんだけあって、野田さんのセリフも普通にこなしちゃうし。
そしてその場にいるだけで、存在感抜群。


星の王子様の前田敦子さん
NODAMAP初。周りがあまりにも上手いから、ちょっと一本調子にも思えたけど、
溌溂としててよかったです。何役も演じて、がんばってました。


三日坊主の伊原剛志さんとアブラハムの川平慈英さん
もともとは大倉孝二さんが演じる予定でしたが、体調を崩されて変更。
大倉孝二さんだと、めちゃめちゃとぼけた感じになるんだけど、伊原さんだと
ちょっと真面目が入った感じ?
二人のコンビはなかなか良かったです。
慈英さんは、相変わらず、滑舌と声が最高によく、どこにいてもわかるという感じでした。


先輩イタコの村岡希美さん
もうすこしたくさん出てほしかったような。。。
先輩イタコよりも、終盤の飛行機のシーンのCAさん役の方が
印象的だった。


そしてシェイクスピアとフェイクスピアの野田秀樹さん
野田さんはいつも出てくると、その場を締めるし、いろいろな伏線を持つ役を演じている。
今回も、物語を引っ掻き回してはいたけど。
シェイクスピアの子供のフェイクスピア。。。フェイク・・・偽物。確かにシェイクスピア本人ではないけど。
シェイクスピアの言葉は真実で、でもフェイクスピアの言葉は偽物?違う人が言っても言葉の持つ価値は変わらないのでは?
そういう意味で、あのボイスレコーダーの中の言葉は真実で、時間がたっても、誰が言ってもその価値は変わらない。
そういうことを二役演じることで言いたかったのかな?なんて、私は思いました。。。

 


もう1回、内容が分かったうえで、しっかり見たかったな~
でも、1日しかチケット取れなかったし。。。仕方ないか。
WOWOWで放送してくれるそうなので、もう一度確認しながら見たいと思ってます。

コメント
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