『発酵道』(寺田啓佐著、河出書房新社)を読む。
「○○力」とか「○○道」といったタイトルって、ブームに乗じただけの薄っぺらい内容のものが少なからずある。「発酵道」などと、一見奇をてらった感じだが、中身は、非常に示唆に富んだ本である。
著者は、千葉県に300年続く、老舗の造り酒屋「寺田本家」の当主。破綻した造り酒屋を、経営理念を改め、新商品開発通じて、いかに立て直したかを紹介する「経営書」であり、日本酒の歴史や製造技術、価格体系などが学べる「日本酒の入門書」であり、酒を発酵させる微生物の役割になぞらえて人の生き方を説く「哲学書」である。
「『持つ・つかむ・取る・放さない』によって、災いや苦悩、病気が引き起こされるのだ。一方、『与える・放す・つかまない・吐き出す』は、幸せにつながっていく。もっている知恵・力・お金・親切・思いやりといったものを、からっぽになるまで出し切れば、必要なものはひとりでに入ってくる。それが自然の循環というもので、それが宇宙の法則なのだ」
いい言葉だ。40代半ば、自分の人生も「腐敗」ではなく、「発酵」させていかなければならない。
「○○力」とか「○○道」といったタイトルって、ブームに乗じただけの薄っぺらい内容のものが少なからずある。「発酵道」などと、一見奇をてらった感じだが、中身は、非常に示唆に富んだ本である。
著者は、千葉県に300年続く、老舗の造り酒屋「寺田本家」の当主。破綻した造り酒屋を、経営理念を改め、新商品開発通じて、いかに立て直したかを紹介する「経営書」であり、日本酒の歴史や製造技術、価格体系などが学べる「日本酒の入門書」であり、酒を発酵させる微生物の役割になぞらえて人の生き方を説く「哲学書」である。
「『持つ・つかむ・取る・放さない』によって、災いや苦悩、病気が引き起こされるのだ。一方、『与える・放す・つかまない・吐き出す』は、幸せにつながっていく。もっている知恵・力・お金・親切・思いやりといったものを、からっぽになるまで出し切れば、必要なものはひとりでに入ってくる。それが自然の循環というもので、それが宇宙の法則なのだ」
いい言葉だ。40代半ば、自分の人生も「腐敗」ではなく、「発酵」させていかなければならない。