最近、台湾のＮＯ．１アーティスト、周傑倫(zhou1 jie2 lun2)ことジェイの新しいアルバム「11月の肖邦」(shi2 yi1 yue4 de xiao1bang1)を聞いています。
歌詞カードを見ずに聞き取れないという彼の独特な歌い方に対して、いまだに賛否両論ですが、個人的には好きです。確かに歌詞カードを見ても聞き取れない時もありますが、音楽の魂は歌詞ではないので、曲はよければ、イタリアソングを聴くつもりで聞いても充分に楽しめます。
彼の歌はほとんど（全部？）自分で作曲したもので、いままでC－POPで聞いたことのない曲風です。ジャンルはＲ＆Ｂが基本ですが、チャイナ風？の音楽も巧妙に融合されて、とても聞きごたえがあります。普通のPOPSなら飽きやすいですが、彼の曲はなかなか飽きなくて不思議です。 
但し、同年代の中国人の友達に勧めても、なかなか受けいれてくれる人がいません。ほとんどの人はアルバムを見た時点で眉を顰めて「へえー、高校生が好きそうなものだね」と。このように先入観を持っているなら、真剣に聞いてくれる人はいないですね。もちろん、予想通りにいい曲だと言ってくれる人もいませんーー真剣に聞いてないのに好きになれるわけがないからです。
POPSは中国語だと一般的に「流行歌曲」（liu2xing2 ge1qu3)と言いますが、個人的には「時代曲」（shi2 dai4 qu3)という言い方が好きです。好きな曲にはその時代にいる自分の思い出などがたっぷり包まれています。時代の流れとともに、はやっている曲は変わっていきますが、その一つ一つ変わっていく「時代曲」に包まれる気持ちや思い出も一緒に変わっていきます。思い出を思い出す時に、好きな「時代曲」はBGMのように頭の中に再生されます。また、ある「時代曲」を聞く時に、当時の思い出が蘇ります。まるで映画のようではないでしょうか？その思い出の中にいる自分は映画の主人公として登場します。
新しい「時代曲」を受け入れない人なら、新しい思い出に「時代曲」というBGMがなくなり、無声映画になってしまいます。そのようなメローディのない思い出は寂しいと思いますので、いつでも「時代曲」を聞き、いつでも美しいBGMが流れるMy思い出映画を作っていきたいですね。 
