だから東京が好きⅢ 拾った金を猫ばばしない。
よく「東京のどこが好き?」と聞かれる。
一見簡単そうな質問であるが、実は難しくてすぐに答えられるものではない。
もちろん、簡単に返答できるものもある。例えば、はっきりした四季。便利な交通。優れた買い物環境。
二、三日前から、住んでいるマンションのエレベータに、このポスターが貼ってある。
誰かが指輪を拾い、管理室に届けたのだろう。
このようなことを中国語で言うと、「拾金不昧」(shi2jin2bu2mei4)との四字熟語となり、日本語なら、「拾ったお金を猫ばばしない」になるのだろう。
同じ表現であるが、「拾金不昧」(shi2jin2bu2mei4)(拾ったお金を猫ばばしない。)とのこと自体に対して、違う反応が見られる。
中国では、「拾金不昧」(shi2jin2bu2mei4)(拾ったお金を猫ばばしない。)なことがあったら、大いに取り上げられ、表彰されるかもしれない。一方ひそかにばかだと思われる可能性もある。
東京では、どうなるのか?そういうポスターを見たら、どう思うかと、数人に聞いてみた。特に感想がないと淡々という人が多い。確かに、このようなポスターを目にしても、日本なら当たり前に感じられるのだろう。
「拾金不昧」(shi2jin2bu2mei4)(拾ったお金を猫ばばしない。)が当たり前のように行われる。これも東京が好きな理由の一つである。