旅芸い者放浪記

前沢政次 ブログ

新渡戸稲造と内村鑑三

2013-06-30 23:18:01 | 読書
和光市の書店で数冊の新書版を買いました。そのうちの1冊が寺島実郎著『何のために働くのか 自分を創る生き方』です。

寺島さん(ぼくと同じ19747年生まれ)らしくない題名です。サンデーモーニングでのコメントは国際政治の真相を解き明かしてくれる、説得力ある話が印象に残っているからです。

肩書が日本総合研究所理事長かと考えていたら、多摩大学の学長でもあることに気づきました。それならば本の題名は納得です。大学生へのメッセージです。

この本の最後の章に新渡戸稲造と内村鑑三のことが書かれています。

共に札幌農学校の2期生でした。クラーク博士が母国に帰った後の入学です。

新渡戸稲造は世俗的にも大成功をおさめ豪邸に住んでいた。一方、内村鑑三は宗教者として多くの青年の心を揺さぶった。その著書『後世への最大遺物』の貢献が大きかったと寺島は評価しています。次の内村の言葉を引用しています。

「われわれに後世に残すものは何もなくとも、われわれに後世の人にこれぞというて覚えられるべきものは何もなくとも、アノ人はこの世の中に活きているあいだは真面目なる生涯を送った人であるといわれるだけのことを、後世の人に残したいと思います」

寺島はこの章の最後を次のようの結んでいます。

「この仕事を通じて、自分は世の中にどう関わっているのか」
絶えず自分にそう問いかけることを怠らない社会人になってほしい。





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