旅芸い者放浪記

前沢政次 ブログ

日本在宅医学会の一般社団法人化

2011-07-25 16:03:38 | 学会活動

「旅芸い者」って何? とか誰? とか尋ねられそうですが、講演依頼がかつて多くて、遠くに旅していって、講演の中でぼくの唯一の芸である歌をアカペラで歌ってお茶を濁す。これで旅芸人、旅芸者となるわけですが、ヤブですが一応医者の資格があるので「旅芸い者」な訳ですね。

ここのところの旅は講演でなく、単なる会議の出張しかなく味気なくて、読者を裏切っているような気持ちです。しかも行先はきまって東京です。

23日(土)は日本在宅医学会の幹事会があって順天堂大学に行ってきました。この大学の神経内科に事務局があります。

そもそもぼくがなぜ在宅医学会の会長をしているかですが、初代会長の佐藤智(あきら)先生にかなり無理やり頼まれたからです。佐藤先生は「病気は家で治すもの」という信念のもと、わが国の在宅医療の草分けとして活躍してこられました。「大学で在宅医療を教えられる教授は君だけだから」と言われて、その気になって4年が過ぎました。

佐藤先生は「医学」として在宅医療を位置づけたいと考えました。この学会の正会員は医師、または歯科医師です。それ以外の方は準会員となります。

このままでいいかどうかは悩み続けてきました。在宅医療はチームで進めないと意味がないからです。将来的にはプライマリ-ケア連合学会のように多職種協働で進める学会が望ましいと思います。

会長としては何もできず4年が過ぎました。副会長の石垣先生と総務の辻彼南雄先生がほとんどしてくれるので、ぼくはほぼ席に座っているだけです。(少し前までは事務局長の丸井英二先生にも大変お世話になりました)今回も一般社団法人化の準備が整い、まもなく認められるでしょう。

会員も少し前の1,000名から1,600名に増え、在宅医療への関心が高まっていると評価しています。

この学会には専門医制度もあるのですが、在宅に特化した開業医の増加だけでなく、総合医群の医師や神経内科、腫瘍内科、緩和医療科などの医師も在宅に赴いてほしいと願っています。