旅芸い者放浪記

前沢政次 ブログ

専門医制度のゆくえ

2011-07-19 22:51:54 | 日記

16日(土)は上京してPCAT本部会議に出席、翌17日(日)はプライマリ・ケア連合学会の専門医試験に顔を出しました。関係者の皆様お疲れさまでした。

今年の専門医受験者は約40名でした。今、世の中で最も必要とされている専門医であると思います。しかし、それに気づかない国民が多いのも日本の現実です。

本日も日本専門医評価・認定機構の池田理事長から、改めて日本プライマリ・ケア連合学会に参加申請を出して欲しいとの要請がありました。若い家庭医たちが医療界に認められるように申請は近日中に出す予定です。

ただし、それだけで国民から信頼され、活用される家庭医が多く育っていく起点になるとは思えません。

米国のようにも、英国のようにも、進まないのが日本の医療です。

標榜科の問題も含めて、国民に理解されるためには「総合医群」と「専門医群」にまず大きく分ける必要があるでしょう。耳鼻科、眼科などの開業医は「専門医群」に入って欲しいのです。「総合医群」には家庭医のほか、病院総合医、総合内科医、小児科医、老人科医、在宅医などが勤務先にかかわらず入り、循環器科、消化器科などsubspecialtyを持っているけど、開業したら総合的に対応する医療をしている方々も「総合医群」に集まって欲しいのです。そうすれば、総合相談医はどこの誰か、はっきりするでしょう。

現在の日本専門医評価認定機構の4分類をご存じですか? 基本領域に眼科、耳鼻科、脳外科、形成外科、病理、放射線科が分類されていますが、おかしいと思わないのが、この機構の体質のようです。学会主導で、ほとんど国民目線を感じられません。先日の学術大会シンポジウムで池田理事長に苦言を呈したら、「米国では大腸肛門科が基本領域に入っている。そういうものなのだ」そうです。