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俳優・勝地涼くんのこと。

『未来講師めぐる』(2)-16(注・ネタバレしてます)

2009-08-05 02:30:02 | 未来講師めぐる
・自分や父に会ったためにめぐるの運命が変わり、遅くて三年早ければ今年にもめぐるは逮捕される運命だと語る真悟。
彼らに会うのは想定外の未来だったということですか?そして20年後しか見えないめぐるの目になぜいまだに手錠が見えているのか。20年近く手錠つけっぱなしってこと?

・めぐると真悟がシリアスな話をしている間、視界をたびたびユーキが(万引きを探して)横切る。じゃまじゃま!と突っ込みたくなる絶妙の演出。
思えばこの万引きさがし(実際にあったわけじゃなくユーキを遠ざけようとしためぐるの嘘ですが)は後の万引き事件の伏線だったんですね。

・20年後しか見えないめぐるの能力を「カブトムシの幼虫みたいなもん」と評する真悟の言葉に合わせて、芋虫コスプレのめぐるの笑顔。
次回予告の丸枠内でも言ってましたが、ほんと「何させんだよ」。深田さんこのドラマでどれだけのコスプレをこなしたことだろう。

・20年後の真悟は荒川良々さん。うわー何かイメージぴったりすぎ。

・枝分かれする未来を説明する真悟の言葉に合わせて、例としてユーキの笑顔がネズミ算的にいくつにも分岐していく図が示される。しかも分岐Bの方は表情が一つ一つ違っていくし。
第4回の、支店が増えれば副店長も・・・と同じパターンでユーキ大増殖。なんか勝地くんもいいように遊ばれてるなあ。

・未来を見たくないがために満腹になるまいとベビースターラーメンを少しずつ食べて最低限の空腹をしのいでいるという真悟。こんなことやってて体壊さないのかと思えば「だいたい倒れちゃう」。
育ち盛りの子がこんなことじゃダメじゃん!でも人のあらゆる未来が見えてしまうのも相当きつそうだからなあ。

・「ぼくがついてれば、あんなふうにならないから」とユーキ43の方を見る真悟。「あんなふう」って失礼な!
めぐるが「ユーキくんはいいの」って言ってくれたのにホッとしました。20年後の姿が田口さんならまずまず悪くないと思うんだけどなー。

・いきなり塾の講師みんなを集めての「門田タイム」。しかし塾長以外の講師陣は見事にやる気なし。みちるに至っては肩たたき棒で肩をトントンしてます。

・塾の名前募集箱には意外にたくさんの紙が投入されている。すでに合格した子たちが塾に出てきてないのを考えたら、本当に結構な反響と言えるかもしれない。しかしその内容は・・・。
気負いこんだ塾長が「かつらアカデミー!」と力強く告げた瞬間空気が凍りつく。ここまではよくある演出ですが、そのあと黒板に字を書きかけて硬直してるめぐるの映像がさかさまになってるのは新機軸。動揺のほどが伝わってきます。
そのあとも、「塾」「塾」「づらアカデミー」・・・。最後「・・・づらアカデミー」と告げた瞬間の塾長の声と間の取り方が何とも悲しいです。

・翌日塾の看板はおなじみの「ビクトリー先輩」をあしらって、でかでか「づらアカデミー」と書き換えられる。「づら」の力強すぎる字体に塾長の押さえ切れない怒りと悲しみがこめられています。荷物の上に堂々とカツラが放置されてるのにも開き直るしかない塾長の無念を感じます。
しかし来るべき時が来てしまった、という感じの名称ではありますが、紙を入れた生徒的には自分の通う塾の名前がこれでもいいんだろうか。もう卒業しちゃうから構わないということなんでしょうか・・・。

・一段と派手な姿ではまる登場。「パパだよ~パパだよ~」の連呼はともかく、「パパの耳だよ。産毛のあるパパの耳だよ」はなんのことやら。
そのあとめぐるに失礼な口を聞いたホステス?のお姉さんをバキバキに殴り飛ばすシーンでは、途中からお姉さんがあからさまな人形に代わっている(笑)。なにがやりたいんだよはまる。

・一週間前に永作に会ったという話の途中ではまるが指を鳴らすと、はまるの姿はそのまま、これまでカメラの視界の外だった部分に永作たちが現れるという形で回想シーンに移行する。
少し前のカメラの前をわざわざユーキが横切ってくアングルといい、黒板に字を書くめぐるがさかさまになるシーンといい、今回この世界がフィクションであることを思い切り前提にした新機軸のカメラワーク?で笑わせてくれます。
回想のラストではすでにめぐるが出てる=現在時点に戻ってるのにもかかわらず、はまるの手からメモを受け取って真悟を連れて出て行く永作が同時存在しているし。
これまでになく重苦しい空気のストーリーを、これら演出の妙がずいぶん救ってくれてるんじゃないかな。

・はまるの回想中の永作は、猫撫で声通り越してカマッぽい喋り方。めぐるたちといるときとは別の意味で怖すぎます。

・「ジュージューパラダイス」で一人焼肉中に永作と遭遇しためぐるは、愛子と電話しながら店を飛び出す。歩道橋の上で永作に追いつかれピンチ!というところに向こう側から愛子がかけつけ、さらに反対側から藪中店長がめぐるの注文した石焼ビビンバを抱えて追いかけてくる。
いつものテーマ曲に乗せて叔父から逃げ母がかけつけるという緊迫性が、店長の「焼肉ビビンバだよ~」の声ともたもたした動きとの相乗効果で二倍笑えて二倍怖い。吹っ飛んだビビンバの容器を永作が托鉢用の鉢と間違えてキャッチして「あちー!!」という読み通りの展開も可笑しい。
しかし永作は何のつもりでめぐる追いかけたんだろ。

・「いいかめぐる、わしらは選ばれたもんなんかじゃないぞ。たまたま人が持っていない道具を一個だけ持っているにすぎん。ドラえもんにくらべたら、まだまだじゃ」。
よくありがちな、「エスパー=選ばれた人間」な設定の超能力ものに冷水を浴びせるような一言を、ドラえもんを引き合いに出すことでユーモラスにさらっと言い切った、実に名台詞。
超能力をこっそり(保険外交の)仕事に役立てることはしても、あくまで普通の人間として市井に生き続けたおじいちゃんの人柄をも、見事に言い表しています。

・明けて講師室の場面。画面手前に大きく位置する塾長の頭の部分が見切れている。
皆がさりげなくそちらに目を向けないように話に熱中してる様子からしても、さては開き直ってヅラなしの素頭なのか!?と思ったら、なんと金髪のニューカツラに。
いやなかなか似合ってるんじゃないですか。さらには紫アフロにまで発展し・・・もはやヅラ誤魔化す気皆無ですね。

・散歩中、受験ノイローゼ気味だったいづみ(足立梨花さん)の姿を見かけた真悟は、ベビースターを一気食いしていづみの近未来―コンビニで万引きしてつかまり、警官をはさみで刺したすえ飛び降り自殺―を見る。
しかし彼は能力を知られることを恐れて、自分でなんとか止めようともせず隣にいるおじいちゃんに相談することもしない。いづみの先行きが気になってたからこそ気分が悪くなるのを押して未来を見たはずなのに。
ずっとあの父親をそばで見てきて能力を知られて利用されることに脅えてきた真悟であってみれば無理もないんですが、これがめぐるだったら、まわりの人間にヘンな顔されようといずみに迷惑がられようと、なんとしても彼女を止めようとしたに違いない。
我が儘でも食い意地張っててもめぐるが心正しいヒロイン足りえるのはまさにこういう部分による。だからこそ正体を勘付かれて雑誌記事にされてしまうんですけども。

・万引きでつかまったいづみが警官に塾に連れてこられる。
なぜ中学校じゃなくて塾のほうに連絡が?と一瞬思ったんですが、ようは受験生でもあり穏便に済ませてやろうという警官の温情だったんですね。みちるも言う通り警官らしからぬ物のわかった人ですねー。

・真悟のビジョン通り、はさみを手に取ろうとするいづみ。この場の状況からするに今市くんを刺そうとした?しかし彼女の目線からそれと察しためぐるがとっさにはさみごと文房具立てを引っくり返して未然に防ぐ。
彼女の近未来が見えていた真悟には防げなかったものを、見えていないめぐるが阻止した。未来を変えるのに、人を救うのに、未来を見る力など必要ない。相手を思いやり、よく見ること、そしてとっさの時には敢然と行動することこそが大事。物語のテーマが凝縮されているワンシーンです。

・そしてあれだけレーズンが嫌いだと言い続けためぐるが、いづみの未来を見るためにあえてレーズン入りの蒸しパン?を完食する。
行動自体はベビースターラーメンを一気食いした真悟と変わりませんが、めぐるには彼女の人生に関わろうとする意志がある。以前にはみちると高尾山の未来を変えてしまったと自分の能力から逃げようとしていためぐるが、その能力をもって真正面からいずみに向き合おうとしている。
真悟が言ったように人の未来の可能性は幾通りもあって、他人との関わりによってどの未来が現実のものとなるか常に変動しつづけている。未来を見る力の有無、未来を相手に告げるかどうかに関係なく、他人と関わることそのものが相手の人生に影響を与えていく。思えば自明のことではある。
だからめぐるは自分の力を否定せず、「人が持っていない道具」として有効活用しつつ(20年も先の、確実性の乏しい未来しか見えないのだから参考資料程度にしかならない)、人と人としていずみに対しようとする。
学校の教師よりは軽いスタンスで、でも生徒たちを教え導く立場にある塾講師を主人公の職業にしたのは正解でしたね。

・普通の人生を送るのは決して簡単なことじゃない、お金持ちになる確率も普通の人生を送る確率も等しく何万何億分の一にすぎない。
すごくいい話をしかけていたはずのめぐるですが、突然未来が見えなくなったことに動揺して、自習を言い渡し教室を飛び出してしまう。ここで出て行っちゃあいづみは元の木阿弥じゃないのかなあ。
未来なんて見なくてもいづみの刃傷沙汰を防いだめぐるなら、この先いずみの人生を左右するような大事な台詞を言えたような気がするんだけど。

・講師室に突然戻ってきて「見えない見えないよー!」と騒ぎたてたあげく、いきなり蒸しパンをむさぼり食って塾を飛び出してゆくめぐる。授業中なのに。
もう塾の先生も生徒もめぐるの奇行には慣れっこになってて、このうえ超能力者だと発覚しても大して驚かないかもと思わせる。

・ユーキの元に走る→「100%ユーキっす!」、おじいちゃんの元に走り家の植え込みに飛び込む、と未来が見えるようになったばかりで動揺していた第1回の展開を反復。
しかし能力が消えたのはほんとに頭打ったせいなんでしょうか。てっきり大嫌いなレーズン食べたせいで能力が食あたりしたのかと思ったんですが。

・毎度次回予告はいろいろ謎めいた映像が登場し、翌週への期待をあおってくれたものでしたが、今回は何と言ってもめぐるとユーキのキスシーンが!
そしてそのバックにユーキ43の声で「短い間だったけど、楽しかったよ」。加えて次回のタイトルは「最初で最後のキス!?」。
「最初」というのも驚愕ですがそれはさておき、「最後」というのにびびった。未来が見えなくなってもめぐるが逮捕される未来は変わってないというのなら、めぐるの逮捕によって二人は引き離されてしまうのか?
第4回の未来のユーキからのメールは20年後も二人が一緒にいる感じだったんですが、その未来が変わってしまったのか。それとも物理的に離れていても変わらずめぐるを愛している、ということだったのか?などなど一週間ハラハラさせられたものです。

(つづく)

 

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