しかし両手にパンと紙パックの牛乳(?)を持って食べながら後を追っているのが何とも緊迫感を削いでいる。千鶴の(未来の)状況を確認するため仕方ないんだけどさ。
千鶴をつけるめぐるをさらにつけているおじいちゃんも同じ格好してるのが可笑しさを倍増させる。
・ユーキに「ブログとかやめて。・・・こわい」というめぐる。これたぶん宮藤さん自身が(一般人による)ブログというものに対して批判的なんでしょうね。公共性・客観性が乏しくなりがちで、ゆえに無防備に個人情報流しまくったりするからですかね?
しかしめぐるのことは書かないとなると何書いてるんだろう。AVのマニアックな話とか?
・千鶴に「カッコいいよね」と言われて嬉しそうに「一応京王稲田堤のリバー・フェニックスと呼ばれてます」と語るユーキ43。
言い方や表情がほんと得意げ(笑)。外見と「リバー・フェニックス」にギャップがあるだけによけい可笑しい。テーブルまで滑ってくる動きがユーキ23に比べてどうもぎこちないしなあ。
・「黙ってるならいてもいいよ」と言われて「お口にファスナーっす」とジェスチャーをするユーキ43。ファスナーを閉める効果音がちゃんと入るのがツボ。
・赤坂くんの両親にメールを見られて付き合いがバレたという千鶴の表情を見て、めぐるに「どうやらメールだけじゃなさそうっす」と告げるユーキ。
知り会ったばかりなのにもかかわらずめぐるより早く正確に千鶴の内心を察したユーキは、存外観察眼が鋭い。さすが「バカだけどバカじゃない」男だけある。
でもそのままシリアスに決まらないのがユーキのいいところ(?)。
・千鶴の「あたしたち中三だよ?」の台詞を受けて、「ペッティング!ペッティングまで行ってるっす!」と大騒ぎするユーキ。
ペッティングって表現ずいぶん久しぶりに聞いたなあ(笑)。宮藤さん脚本だとほんとアレな台詞たくさん言わされますねえ。しかし「俺のブログ炎上~!」ってこんなことブログに書く気なのか。
・めぐるに叱られたユーキは「お口にホチキスっす」。
二人一役で同じような台詞同じような動きをしてるのが余計可笑しい。後ろのカップルが訝しげに振り返ってるぞ。
・めぐるから千鶴の状況を聞いた江口は「嘆かわしいですね。優等生同士が受験直前にペッティング・・・」などと発言。
それはあくまで憶測、とめぐるは怒りますが、ユーキのこんなエロ発言まで報告したわけか。そりゃーめぐるが悪いんじゃあ。
・めぐるの話を聞いて、まるで金八先生(のエピソード)だという塾長。
ここからしばらく『金八先生』談義が続きますが、この場面で『めぐる』の登場人物の名前の多くが『金八先生』に由来していることに初めて気づきました。ちゃんとネタばらししてくれてるわけですね。
・赤坂くんを「もう一度小学生から入り直すか?」など言葉責めしまくりのみちるのスパルタ授業。ひどい講師だなあ(苦笑)。
・千鶴を命の危険から守るため、めぐるとユーキがわざわざ中学校までお迎えに。それはまあいいとしても、ユーキの黒服サングラススタイルは・・・。ボディガードだからって形から入りすぎです。
予告でこの姿を見たとき何やってるんだろうと思いましたが、まさかこんな展開とは。外見も行動も怪しすぎて、千鶴も他の生徒の手前恥ずかしいだろうに。「段差危ない」「工事危ない」と超過保護だし。
工事の人に「ジャマする気か!」とか(無駄にいい声で)言ってますが、どう考えてもジャマなのはあんただ。
・受験を目の前にした生徒たちを塾歌で激励する講師陣。塾名の部分どうするんだろう、と思ってたら「マサルくんのおいしいアカデミー」でちゃんと歌っててホッ。しかし塾長サックスはどうした?
・たくさん余ってしまった「マサルくん人形」をいじってた塾長は、髪の毛がスポッと取れたのに慌てて、みんなが気づかないうちにこっそり隠しにゆく。
この人形、作中では誰が作ったことになってるんでしょうかね。やっぱり外に発注したんだろうか。別に塾長に当てこすってヅラ仕様にしたわけじゃないんだろうけど。
・「生徒の辛さを思えば徹夜で金八見るくらいなんてことない」。
たしかになんてことないだろうけど、すでに生徒たちを送り出したというのに今さら金八を見たところで何の意味もないような。ようは見たいだけですね。
・あれだけ頑張ったのに一ヶ月中には死ぬ運命の千鶴に何て声をかけたらいいのかと沈むめぐるに、ユーキは「おめでシュー」なる言葉を提案。「おめでとう」と「ご愁傷さま」を掛けたという・・・。
めぐると一緒に千鶴のガードやってたわりには、千鶴の死にドライなユーキ。あくまで「めぐるの教え子」という間接的な関係だからか、まずはめぐるの気持ちを楽にしてやりたくてわざとバカなこと言ってみたのか。
ともかくも自分とは直接関係のない千鶴のために時間と労力を割ける(その間バイトはどうしてるんだ?仮にもサブマネージャーなのに)ユーキはいいヤツだ。それだけめぐるにベタ惚れなんですよねえ。
・ユーキの不謹慎な発言にめぐるは「あははウケるー」と無表情に答える。単に言葉と表情が裏腹というのでなく、わざわざ音声別録りで口パクにかぶせる芸の細かさにウケる。
それを受けてユーキが「音声だけウケても嬉しくないっす」。こういう小ネタ的な演出がつくづくナイスです。
・満腹になる量の20分の1を食べれば1年後が、さらに12分の1を食べれば1か月後が見えるんじゃないかとのユーキの提案。
その理屈だと食べてる最中に少しずつ目の前の相手の外見が変化していくことにならないか。これまでの設定が崩れちゃいそうな新説ですが、愛子の能力がまさにそういう原理なのが後に明かされるのでその伏線みたいなもんですね。
ユーキも「訓練したらコントロールできるようになるかも」と言ってるわけだから、現在は見えないことと矛盾しないし。ついでにホットドッグを20分の1にきれいに切ってのけるユーキはさすがは本職?ですね。
・徹夜組の講師陣3人が『金八先生』について毒舌トークを。とくにみちるは「鼻声」連発するし。黒川さん『金八先生』の生徒役で出てたことあるそうなんですが・・・ある意味裏アテ書きとでも言いましょうか。
さらにみちるは寝こけている塾長の「カツラはいじゃおうか」と。今回みちるが悪女だなあ。
・行方不明になった千鶴を手分けして捜す講師陣+ユーキ。肝心の塾長は相変わらず眠りっぱなし。塾の人間じゃないユーキが全面協力してるというのに。
・赤坂くんと千鶴は将来別れると断言するめぐるに、(彼女の能力がバレてしまうと)あせったユーキは「わーわーわー」と叫びつつ手を広げて江口たちを遠ざけようとする。
この時「なんでジャマする」とユーキの頭をはたく江口が思わずという感じで笑っている。ユーキも2回目の「わーわーわー」のときはほとんど江口にだけ体をかぶせている。
星野さんと勝地くんの仲の良さがつい出た場面じゃないかと思うんですが。
・塾長からの千鶴発見のメールに「なんでマサルが!?」と驚く一同。なぜか呼び捨て。そしてなぜ2回同じ台詞をくり返す?
はては江口が塾長を殴り気絶した塾長をマネキンのように高尾山が抱えて運ぶ。どんどんないがしろにされてゆきます塾長。
・千鶴に「他人の目なんて気にしてたらあっという間に・・・」と言いかけて言葉につまるめぐる。おそらく「あっと言う間に年を取ってしまう」と言おうとして、彼女の寿命があと一ヶ月ないことを思い出したからでしょう。
そのかわりに「人生は短いんだから、がつがつしないでどうするのよ!」と言葉を続ける。もし一ヶ月の命でも、いやむしろ一ヶ月の命だからこそ、せいいっぱい生きろというめぐるの思いが伝わってきます。
・塾の下で待機してたユーキが二階窓のめぐるにホットドッグを投げる。前回の逆をいったわけですが、ユーキどこからホットドッグ取り出したんだ?
そして千鶴を背負ってローラーブレードですべり出すユーキ。すごいよあんた。絶対タクシーで行ったほうが早いとは思うけど。
・流星高校の前で婦警姿の千鶴35に出会っためぐるは「あなた千鶴ちゃんなの?はじめまして!」と彼女の未来が変わったことに喜ぶ。
そういえばめぐるは何のために満腹状態になって走ってきたんだろう。千鶴は一ヶ月以内に死ぬと思ってるなら、今さら彼女の未来を再確認してもしょうがないわけだし。
つまりここで受験に間に合うかどうかで未来が変わって、彼女が生き伸びる可能性を捨ててなかったってことなんでしょうね。死ぬのが確定だと諦めてたらああまでして受験させようとはしなかったろうし。
・二次募集を受けるという千鶴に「人生長いんだから、がっついてたって仕方ないよ」とめぐるは言う。
千鶴も突っ込んでる通り「さっきと逆のこと言って」ますが、千鶴の未来が変わって最低でも20年は生きられることが確定したからですね。
しかしそうすると赤坂くんと金髪女性の未来はどうなってしまうんだろ?
・二人がそろって合格してたら乗るはずだった観覧車が墜落する事故が。
この事故で千鶴だけが死ぬはずだったということは、つまり赤坂くんは目の前で恋人の死を経験するはずだったんですね・・・。どちらのためにも無事助かってよかった。
・赤坂くんの手をつかんで引き止めたり、帰ってゆく彼のお腹のあたりをぽんぽんと軽く叩くユーキ。なんか弟分として可愛がってるって感じでほのぼのします。
・二人が観覧車で初キスの予定だったと知って、「えっ!ペッティングどころかキスもまだすか!?」と大声出して驚くユーキ。
ちょうどやってきた藪中店長が照れて「いいね・・・ペッティング」とか言ってます。なんか笑顔がやらしいです。さらに「タン塩二人前、ほら食え」とか言ってますよ?
この人の言葉づかいはつくづく客商売として問題アリアリだ。
(つづく)