詩と写真 *ミオ*

歩きながらちょっとした考えごとをするのが好きです。
日々に空いたポケットのような。そんな記録。

すまきすき?すきますき。すきすぎます。

2016年10月09日 | 雑記
ふと、気がついたのですが。
私はべつに詩を書きたかったわけじゃなかったんですよね。昨日晩ごはんの支度をしながら気がつきました。どうしたら詩になるのかなぁと考えていて。

ジャンルを意識することも大事かもしれないけれど、もっと手前のところでは、もっと自分に近いところでは、ジャンルよりも何よりも自分がしたいこと、いや、したかったことに忠実になるべきかもしれない、なんて、生意気なのか愚かなのかなんなのか、よくわからないけれど、そんな気がしました。最近。自分の欲望(なんていうと大げさだけど)の形を、指でなぞるように確かめていくのが大事なのではないか、とふとふとふとと。思いました。それはつまり、よく味わってみること、ということなのかもしれません。

と、ここまで書いて、『ぼくらの仮説が世界をつくる』という本から引用をしようと思って読み返したら、そこに全部書いてありました。というか、私これを読んだから、影響をそのまんま受けてこんなふうに思うようになったんだ!と自分の単純さに笑ってしまいました。この本を読んだのは数ヶ月前。そこから木がまわりにあるガードレールやら仏像やらを呑み込んでいくように、自分の中に取り込んで、なじませていくのにしばらく時間がかかったようです。

こんなことをあらためて考えたのも、ふと、自分のもともとの望みを思い出したからなのです。ずっと同じ望み(とも言えないほど弱々しいものだったけれど)を持っているつもりだったのに、いつのまにか姿を変えていた、そのことに気付いてもいなかった!ということに、ふと、気が付いたのです。

何を大事にして生きるか、にもよるだろうけれど、私はやっぱり自分の夢を大事にしたい(とりあえず、いまのところは)。ここでいう夢というのは実現したい夢、のような夢ではなくて、ある意味ではそうなのだけれど、昔から漠然と感じている、ある世界のこと。その世界を大切にする、その世界に働きかけて呼吸してまとって戯れて、そのものになって、できればあたりにその水を撒き、虹をかけたい。なかなかできないけれど!

その世界をまるで自分の体液のように体に循環させるためには、きっと感じることが大事なのでしょう。いま何をどのように感じているか、匂いを嗅いでみたり、顕微鏡や虫眼鏡や望遠鏡で観察してみたり、さらにはコンタクトやメガネを外したぼんやりとした視界で見てみたり、触ってみたり、殴ってみたり、念力を送ってみたり。

自分の中のニッチなところを探っていかなくてはいけませんか?(←探っていかなくてはいけないと思いませんか?の略。ただ、そう書いてみたかっただけ……)

ニッチという言葉はもともと「巣」を意味するnestからきているのだ!と、生物学者で、現在、夫と私の母校で教授をなさっている福岡伸一先生が書いていました。えーとそれがどのようにニッチとなっていったか、もとてもおもしろく書いてあって、へー!ふむふむふむ、と思って読んだのに、それはしばらく前のことなので詳細は忘れてしまいました!スミマセン、またまた本屋で立ち読みでございます……。でもちゃんと『動的平衡』は読んだし(理系オンチにとってもとってもおもしろかった!)、『生物と無生物のあいだ』は買ってまだ本棚に差さったままだけど、今度読みます。他の本ももちろんもちろん読ませて頂きたいと心から思っております。だからどうかどうか私たちの母校でずっとお仕事をしてください。何も貢献できない卒業生より。勝手なお願い(念力を送っている)。

話がすっかりそれてしまいました。
感じようと意識すると……自分の詩がとても未熟であることがわかり、がっかりします。でも、ともかく努力しよう!未熟さも含めて、私の中のニッチな部分を突いてくる何かが、詩にはある。かもしれない。最初に書いていることと矛盾するようですが、ジャンルに自分をはめ込んで、もがくことも大事なことかも。


写真は日常の隙間的な。

夫の実家でお義父さんが作ってくれたサンドイッチがおいしかったので真似して作った。適当にかけたケチャップがちょっとアートっぽい、なーんてね。



我が家の台所でウリカキウリサウルスのしっぽを発見。



夕日と隙間が作る安藤忠雄的な。そういえば夕方という時間帯もなんとなく隙間的な感じ。









☆佐渡島康平『ぼくらの仮説が世界をつくる』ダイヤモンド社
☆福岡伸一『動的平衡』木楽舎
☆福岡伸一『生物と無生物のあいだ』講談社現代新書
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