詩と写真 *ミオ*

歩きながらちょっとした考えごとをするのが好きです。
日々に空いたポケットのような。そんな記録。

金平糖

2020年08月20日 | 
ホテルの庭に面したレストランで
テーブルクロスと明るい紅茶に目を細めた
新緑の季節
窓からは金平糖のように
色がぽろぽろこぼれてきて
一瞬の間を置いて
それが風の音だと気がつく

いつしかそれは笑い声
木漏れ日がティーカップの中
あの人の瞳のような感じやすい液体に
やさしい影を作っていた
ティーカップの丸みの向こうに
蟻の小さな尻がのぞいていた
笑ってこぼれそうになるので
早く紅茶を飲んでしまいなさいよと
言うのだけれど
その琥珀色の液体に浸る
くろいともしろいとも見える影を
壊さないようにする
そういう遊びだったので
わたしたちはいっそう
笑った
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

薔薇の形の……

2020年08月08日 | 雑記
確かに、それは薔薇の形のチョコレートで
昨年ロンドンで買ったお土産の一つ
名残惜しくずっと箱を取ってあり
ある日ふと見ると小さくも可憐な薔薇が咲いていました。





まさかそんなことが!どうやって!
恐る恐る顔を近づけてみると……
ピンク色の輪ゴムでした。
輪ゴムさえ薔薇に変えてしまう
さすがはバッキンガム宮殿。
薔薇が輪ゴムに戻るまでの時間
確かにわたしは魔法の中にいました。

(ちなみに輪ゴムは、色が似ているからと
夫が箱の上に置いたそう。
まさか薔薇になっているとは思いもせずに)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする