詩と写真 *ミオ*

歩きながらちょっとした考えごとをするのが好きです。
日々に空いたポケットのような。そんな記録。

ダララララからタララララへ

2018年02月28日 | メモ
先ほどから目の前を人が走っていく。
私は携帯を見ているので、姿は見えない。
けれど右のほうから歩いてきた人が、なぜか私の前方10メートルあたりのところへ来るとシャカシャカシャカと突然走り始める音がする。
なぜだろうなぜだろう。

私はコーヒーを飲んでいる。暗がりで。
するとそれに気付いたおじさんがそっと電気をつけてくれる。

私は意気消沈している。
空はとても青いのに。
どうやって元気って出すんだっけ。
と思っている。
何があったわけでもないけれど、インフルエンザにかかって、気持ちを緩めたら緩めすぎてしまったらしい。もとに戻れなくなってしまった。

『失われた時を求めて』が同じことをダラダラ書きすぎていて読んでてイライラしてきた。

今日乗ってきた電車で高校生くらいのスタイル抜群の男の子が、左手をポケットに入れて立っている姿がとんでもなく様になっている。この子は以前もすぐ前に立っていた。顔を見たいけど、おばちゃんに見られると気持ち悪いだろうと思って見ない。芸能人になれそう。お金持ちのお坊ちゃんかな。

詩を書こうと思うけど、詩ではなく意味になってしまう。意味になる前の言葉を書くには時間がなさすぎる、と、思うのは大間違い?

意味を結ばないイメージを結ぶ。

びっくり!がほしい。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

朝、一杯のコーヒー

2018年02月26日 | 
体がまだ追いつかない
つま先からカフェに入り
先に会計を済ませてきた
コーヒーをテーブルに置く

テーブルにひしめく雑多な煩いをかきあつめ
宇宙のように強い引力で呑み込んでしまう
黒い飲み物
赤も青も白も緑も
光の小さな粒となって
カップの縁にお行儀良く並んでいる

暮らしのすき間に落とす一滴のほんとう
揺れていない振り子がまんなかにあるように
わたしの揺れがとまったとき
留まっている位置

時間や不安や無力感にさえ
ぐいぐい押されていた自分に追いつく
わずかなひととき
そこから思い考える
感じる

時の流れに櫛を入れて
不安に手を触れず独立する
両手を広げて背伸びする
一日に一回
主に朝
一日がこれから始まろうというとき

その静けさは
街を呑み込むノワールの闇のよう
光のこぼれる朝
テーブルの小さなカップの中で

さいしょはきづかない
その力の沸いてくるところ
でもふいにわたしは
わたしをつかんで立ち上がる
これからに強く踏み出す

カフェインのブラックで回っている
わたしの地球
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

インフルエンザがやってきて

2018年02月24日 | 雑記
インフルエンザにかかってしまった。
一番かかりたくないと思っているときにかかってしまった。一番かかりたくないと思っているときにかかってしまうものなのかもしれない。

なぜなら、一番かかりたくないときというのは、やらなきゃいけないことがたくさんある(もしくはたくさんあるつもりになっている)とき、で、一番がんばってしまったり気持ちに余裕がなかったりしているときだから。

私は自分がインフルエンザにかかったことを忘れていたくらい、長くインフルエンザとは縁がなかった。風邪もあまりひかなかった。いま考えてみると、それも当然だった気がする。すごくゆったり過ごしていたから。すごくゆったりする時間をたくさん持っていた。

それが今年の一月にも急な発熱を経験し、今週再び体調を崩した。インフルエンザだから、感染しただけとも言えるけど、ゆったりな私なら感染しなかったかもしれない。

他の人(子どものいるお母さんとか!)に比べたら、今だってぜんぜん忙しくないと思う。でも私的には珍しくとても気忙しいこの頃。次はあれをやってこれをやって、と、次にやらなきゃいけないことをずっと考えている。それでなんとなく、あ、これはまずいなぁと思った。私はすごいヘナチョコなものだから、自分の疲れに異様に敏感なのだ。

お風呂に入ったとき、敢えて次はあれをしてこれをして、11時には寝なくちゃ(この時点で甘々でしょ?)という意識を取り払い、今日は寝るのは12時でいいやぁと思ってみた。ゆったりできた。何時までに何々しなくちゃ、という気持ちをほわんと忘れる時間を、ちょこっちょこっと挟み込むといいんだ、と思った、水曜日くらいに。時すでに遅しだったけど(火曜日ごろから咳が出ていた)。

会社を休みたくなかったけれど、木曜日の夜、熱を測ったら38.1℃だった。だめだこりゃー。そこで観念して昨日(金曜日)は会社をお休みして医者に行った。帰りになぜかチョコレートケーキが食べたくなり、一刻も早く家に帰りたいのに、歩くのもしんどいのに、家の前を通り過ぎてコンビニへ行く。

絶対いまは体調を崩したくないと思っていたけれど、いざこうなってみると、だんだんうれしくなってくる。無理しちゃいけないし。寝てなきゃいけないし。ためていたドラマを見るでしょ?本を読むでしょ?好きなことできる時間がいっぱいでしょー!!

こうなると、もう疲れに異様に敏感な私の潜在意識?が「時間を気にせずのんびりさせてー」と言って、私をインフルにかからせたような気がしてくる。どうしよう、マスクに続き、今度はインフルの依存症になりそう。

いやいや社会人としてはなるべく体調を崩さないようにしなきゃですから。そうなる前に、きゅっと締めたり、だらっと緩めたり、自分を上手に操っていかねば。


ぜんぜん関係ないけど、この前の年末年始で夫の実家に帰ったときに行ってみた高知市内の喫茶店。その名もメフィストフェレス!良い雰囲気でしょう。悪魔の誘惑、的なつながりで……。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

あなたがいない世界を

2018年02月12日 | 
完璧な結晶体
あなたの中の何かが欠けて
その断面で
あなたは世界と癒着した

あふれるばかりの輝きが曇り
あらゆる悲しみが
あなたの原石にこだまして
雪崩れ込んだ

美しさはその属性だけで
一匹の生き物となって
宙を這い昇った

貝の緑色の苦み

わたしの意味を知り
わたしを失うことを知り
土となり埋もれていくことを知り
岩を刻む節理に

あなたは賢いひとだから
そんなことはとうにご存知だった
そう思っていた
あなたがそれを試されることのないように
ずっと祈ってた

あなたがいない世界を知らない
あなたがいない世界を
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

白いものを

2018年02月09日 | 
考えずとも動く
文字の形をなぞるのではなく
同じ形をたたくのみで
表そうとすれば意味になってしまう

どこかに行こうと
出掛けようと思うのは
ずっとここにいたいからなのに

伝えたいのは意味ではなく
伝えたいとすら思っていなかったのに

ただ土を吸って咲きたかった
ただ風に返事をしたかった

そういうことをひとはすぐに忘れてしまう
鉛筆を握る指がほどけた途端
飛んでいった白いものを
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする