詩と写真 *ミオ*

歩きながらちょっとした考えごとをするのが好きです。
日々に空いたポケットのような。そんな記録。

単純なひと(が『天地明察』を読むと……2)確率問題

2017年07月29日 | 雑記
問題:サイコロを3回振って、出た目をすべて乗じた場合に、偶数が出る確率をもとめなさい。

サイコロを3回振って出る目のパターンは全部でこれ。

6×6×6=216

ではまず奇数が出る確率をもとめてみよう。
偶数が一回でも出たら偶数になってしまうのだから、3回振って出る目は全部が奇数でなければならない。ということで奇数が出る確率、というか回数はこう。

3×3×3=27
(1/2×1/2×1/2=1/8)

すると偶数が出る確率は

216-27=189(7/8)

ここで、でも偶数が出る確率を上記のような引き算でなく、奇数の確率をもとめたときのように、可能性の計算でもとめてみたい。

この話を夜、夫に話したところ、ふふんと笑って、そうだね、じゃあ、と言って

問題:サイコロを3回振って少なくとも1回は5が出る可能性をもとめなさい。

と、新しい問題を出されてしまった。それはじゃああとで考えるから、ととりあえずさっきの問題を考える。答えは絶対言わないでね、と念を押す。その日は寝る時間が来たのでとりあえず寝ることに。明日考えようっと。

翌日、仕事でハローワークに行く用事があったので、その道すがら歩きながら考えた。単調な道のりも考えることがあると楽しい。

最初、6×6×3と考える。最初の2回はなんの数字が出ても最後に偶数が出ればいいわけだから。しかしすると答えは108で、189よりも随分少ない数字になってしまう。

最初の6×6の部分に秘密があるのかも。ここでたとえば偶数が出ていれば、最後に奇数が出てもいいわけだから……。最後の可能性はもっとひろがるわけだ。そこで

最初の1回目で奇数が出た場合と偶数が出た場合、2回目で奇数が出た場合と偶数が出た場合、と順を追って考えることにした。ベタ打ちみたいなベタ考えみたいな。

1回目 2回目 3回目
奇 3 × 奇 3 × 偶 3 = 27
奇 3 × 偶 3 × なんでもok 6 = 54
偶 3 × なんでもok 6 × なんでもok 6 = 108
27+54+108=189!!
できたー!
(これはハローワークで順番を待っている間に紙に書いて計算した)

ということをまた夫に報告する。
じゃあ、サイコロを振る回数が5回だったら?6回だったら?う、うーんそれは……。大変でしょ?先に奇数をもとめて全体からの引き算で偶数をもとめるのはそのためだよ。昨日出した問題も考えてみて。


少し季節外れだけれど……。春椿。

数学的な美しさ。と言いたいのだけれど、それを言うにはあまりに数学を知らなすぎるのだった。でもこの花を見るといつもそう思う。
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わたしのどこかへ

2017年07月27日 | 
わたしはわたしを逸らすものを常に求めている。十全にわたしでありたいと願いながら、いつも散漫である。まぎらせるもの、くべられるもの、はどこにでも。この、手のひら。花びらのように、前頭葉と一緒に子宮から、世界へ開かれ、生まれ出た。眩しかった。

くしゃみとか。他の生物、無生物の動く気配がわたしのどこかへ届くようにと。じぶんの内なる声は、もっとも聞きたくなかったが、初々しい静けさを愛そうとした。瓶を満たす液体の中からすくいあげた梅の実のおしりをいくつも、ほおばった手。なでる。

手のひらよ、もっと大きく。
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単純なひと(が『天地明察』を読むと……)

2017年07月25日 | 雑記
とても影響を受けやすい子どもでした。ドラマを見ていたら、その中の好きなキャラクターになってしまう。誰かの習い事をすぐに自分もやりたがる。父がピアノを弾いていると私にも弾かせて、と邪魔をする。

三つ子の魂百まで。恐ろしや。いまでもそれは変わらないのでした。何か見たり聞いたりするとすぐに影響を受ける。私。

つい先日は『天地明察』。冲方丁という作家が、江戸時代の天文暦学者、渋川春海の生涯を描いた小説で、本屋大賞も受賞しています。どんな影響を受けるかというと……。
今回は算術!

高校生の頃、理数系の勉強を真面目にしなかったこと、今頃になって、後悔している。今頃になって興味津々。だからこんな小説を読んだなら「いーなー算術!かっこいいわー」と思ってしまう。

そんなある日。職場でランチの時に、リーダーが高校一年生のお嬢さんの話をし始めました。「昨日さ、のん(仮名)が勉強してて悩んでるからひょいっとのぞいたの。確率の問題で、答えは書いてあるから分かる。だけどどうしてこういう解き方をするのかがわからない、と言うの」

問題:サイコロを3回(先日まで3個と書いてしまってました。一緒?)振って、出た目をすべて乗じた場合に、偶数が出る確率をもとめなさい。

解き方:まず奇数が出る確率をもとめて、それを全部の可能性の数から引いて、偶数の確率を出す。

というものなの。

のんは、どうして最初から偶数の確率をもとめないの?と訊くのよ。軽い気持ちで娘の勉強をのぞくもんじゃないわね。考えたのだけど、「偶数が出る確率のほうが多いからじゃない?」と言ったら、一応納得してたわ。一度でも偶数を掛けた数字は、全部偶数になってしまうものね。

なるほどね〜。そこでパッと「偶数のほうが出る確率が多いから」と思いつくところがリーダー、さすがだわ〜とみんなで感心して、話は終わった。
のだけれど。

そのとき『天地明察』熱に冒されていた私はひとりひそかに、解く気満々になっているのであった。「明察っ!」と言いたくて。じぶんでじぶんに。

ちゃんと勉強をしてこなかった私なので、まずは奇数の出る確率をもとめて、さらには最初から偶数の確率をもとめる計算方法を考えてみよう!



カピバラさんを4で割るとこんな感じ。
(仙台の街中で見つけた)
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真夜中の"の"

2017年07月22日 | 雑記
思い出さなければ悲しくならずに済むこともあるし、そういうものだと思えば楽になれることもある。

とても下手だけれど、字を書くのは好き。考えて書くのは苦手だけれど、ただ写すみたいにして、意味よりも形を、なぞるみたいにして書くのは好き。

意味のないことが好き。気楽なことが好き。私はこういう人間で、生きることも死ぬことも、きっとそう大したことではないのだ。のりまき。

と、いまは思う。
きっと、いまだけ。



これから寝るのに、おなか空いちゃった。
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短歌5

2017年07月18日 | 短歌
われの名の漢字かわいくなりにけり
君の手にある水のラベルに

天空の雲の嵐の物語
ミルク溶けてくアイスコーヒー

わかれ道 次に会うのはいつだろう
手を振ることで励ましている

満月が東京の夜を浮かばせて
とり忘れたる洗濯物よ

バッハ鳴る夏の夕べの涼しさに
遠い海まで心たなびく
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