詩と写真 *ミオ*

歩きながらちょっとした考えごとをするのが好きです。
日々に空いたポケットのような。そんな記録。

びっくりしたこと

2014年12月29日 | 雑記
いよいよ今年もあと数日。
年賀状も出したし、大掃除は適当にやってOKということに。

何か書こうと思ったのですが
最近は詩を作ろう作ろうと思っていたせいか
雑記として書くべきことが何も思い浮かばず。
先日びっくりしたことを書いてご挨拶といたします。

びっくりしたこと

クリスマスに特に大した準備もしていませんでしたが、二十五日に母からの電話で、
「姪からりんごの煮たものを生地に入れて焼いたパウンドケーキが送られてきた」
との話を聞き、そうだ、パウンドケーキを作ろうと思って
材料を買いに近くのスーパーへ行きました。
そしてその日のお菓子には必要がないのに、刷毛を買いました。
焼きおにぎりを作るときにお醤油をぬりたいし
お菓子を作るときに卵黄をぬったりするし、と思って。
兼用はできないだろうけど、とりあえず一つあると便利だろう。
以前にも二回ぐらい買おうかどうか迷った記憶があるけど、
確か買わなかったんだよね、だから今日は買おう、
と、かごに入れました。

家に帰ってきて、買ってきたものをしまおうと袋をガサゴソ。
刷毛を出して、調理用具をしまっている引き出しを開けました。
あれ?
なんかそっくりな紙がある(刷毛は黒っぽい紙にくくりつけてありました)。
もしや。
引っぱりだしてびっくり。
ハ、刷毛……。
買おうかどうしようか迷ったところまでしか記憶がなかったけど、
結局買ってたんだ!
ふと見ると下の方からもう一つ同じような紙が……。
あれあれあれ?!!!
もしやもしやもしや。
あー!
迷った記憶の分だけ、ちゃんと(?)買ってたんだー!!!

目が点になるとはこのこと。
全く同じものが三つ並ぶ光景。
しかも結局、一度も使ってないじゃん!

いやぁだんなさんが家にいなくてよかったー。
これは一生懸命節約している彼には内緒にしておこう。

一つはこっそり実家にあげて、
二つのうち、一つを焼きおにぎり用
(これまで一回しか作ってない、そのときは醤油差しから直接垂らした)
一つをお菓子用ということにすれば
(これまで卵黄をぬるお菓子を作ったことあったっけ?)
無駄じゃないじゃないか。

と、思うことにしました。

冷蔵庫に目覚まし時計とか、ありえないし!と思っていたけど
私も充分その素質ありだわ!と感じたことでした。
そして同じ日に、もう一つ自分にびっくりしたことがあったのですが
びっくりすることに、それがなんだったか、もう思い出せないのでした。
自分としては思い出せなくて都合がいいといえばいいのですが。

それにしてもおもしろい出来事でした。
あまり繰り返したくはないですけど。

でも実は再犯……
高松から東京へ引っ越し準備の際、
『平均律グラヴィーア曲集1』けっこう分厚い本になっているのに
全く同じものが二冊出てきて、目が点に。

こちらも一冊は父に進呈されました。
父は七十三歳になりましたが、いまもピアノを習っていて、先日は発表会でショパンの『雨だれ』を弾きました。
なかなか覚えられないと言っていましたが、無事最後まで弾くことができました。
でも舞台でする挨拶のほうがいつも受けるので、落語のほうがいいかな、と毎回言っております。
「バッハは昔ちょこっとやって、面白くなかったから、それ以降やってない」そうなのですが、
私が実家で下手な演奏をしながらお勧めしていたところ、
ピアノの先生にも「基礎から(!)やるならやはりバッハをやらないと」
と言われているようで
来年はバッハをやろうかな、とのこと。
というわけで、こちらも無駄にはならない予定。

来年もおもしろいことがたくさんあるといいな。
来年は、そして再来年は、とどんどん良いことが増えていく世の中になりますように。
現実と願望はいくら乖離していてもいい、という考え方はよくないでしょうか?
(現実的な行動が伴えばね、という言葉が聞こえてきますね……)

今年の8月に始めたブログですが
読んで下さった方々、本当にどうもありがとうございました。
良い詩、文章が書けるように努力して(できているかな?)
マイペースに(ゆっくり気味で)今後も続けていきたいと思います。
来年もどうぞよろしくお願いいたします。

年賀状に載せる為の写真を探していて見つけた写真を。
季節外れですが、載せるタイミングがなくなってしまったので……。
十月末に高知県の五台山竹林寺(牧野植物園のすぐ隣にあって
ときどきコラボイベントをしていたりします。販売している羊羹は
筒に入っていて糸で切るのが面白くて一本食べるのに何度も切ってしまう)で
五十年に一度の「秘仏本尊文殊大菩薩平成のご開帳」を見に行った際に
お庭にあった大甕の睡蓮を撮ったものです。
(今回はいつもの携帯写メとは違い、コンパクトデジカメで撮ったもの)
年末のご挨拶なのに、在庫一掃セール的な感じで、スミマセン……。

どうぞみなさまも良いお年をお迎えくださいませ。
















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新しい年に向かって

2014年12月28日 | 
青い空に灰色に光る雲
ぞうきんで拭ったら
扇形の線が残った

やっぱり、窓ガラス専用のあれでやらなきゃだめかなぁ
とつぶやくと
部屋の奥から
うぅん?
とあいまいな返事
ほぼ聞いていないか聞えていない
でも何かしら声が返ってくれば
ぞうきんはリズミカルに動く

さらに下へと拭っていくと
見慣れた看板見慣れた建物
見慣れた形の木
砂埃で汚れていた街が
さっぱりきれいになりました
来年もまたよろしくお願いします
向こうの街にもご挨拶
ゆすいだぞうきんをぎゅっと絞るのは
気持ちに結ぶ鉢巻き

毎朝、目覚めるたびに不安を繰り返すけど
螺旋状に太くなっていかなきゃね
暖かい部屋から出て
冷たい外気に削られて
今年の気落ちと弱気をきれいに落として
ぎゅっと詰まって尖った一歩を前へ前へ
新しい年に向かって
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聖夜に向けて歩きつつ思うこと

2014年12月24日 | 
鐘が鳴るのに間に合うと
歩くのが少しゆっくりになる
そうかと思うとときにはやけに
一歩一歩が元気良く大股になる

祈るとは、きっと自分と対話すること
そして誰かのことを思うこと
恐ろしいことに
神さまはどこでもなく私の中にいるから
私の神さまは「わたし」にしか見つけられないから

だからいまは礼拝には出ないで
ひっそりとしている美しい教会のベンチに座って
十字架を横切る光が変化していくのをじっと眺めていたい

教えられたわけでもないのに
なぜか教会が好きで
土曜学校に通ってみたり
日曜学校に通ってみたり
していた子どもの頃
自分でも気付かぬほど
感じていたこと
感じたかったことを
思い出しながら

見上げることが生まれつきのことのように自然だったのは
悲惨を知らなかったから?
それとも、反対で
参照できる経験や周到な言い訳という鎧もなく
小さな出来事ひとつひとつが
すべて予感になってしまうくらい
いまよりもずっと自分と世界が
むき出しで生々しく肉薄していたから?

オルゴールの木箱の
金色の留め金に映る部屋に
吸い込まれていた同じ心で
白い光に満ちた世界に憧れた

剥離を繰り返しても
そうやって見上げ続けることができるかどうか
その後ずっと恐る恐る試していた気がする
でもいつのまにかそんなことも忘れてしまい
いまは空ばかり見上げて
足元をずっと遠ざけて
手は込んでいるけれど
浅はかな幸福を漂っている
ときどき遠い地面の亀裂を見つけて
手順を思い出さなくてはと焦る

祈るとはきっと自分と対話すること
そして誰かのことを思うこと
恐ろしいことに
神さまはどこでもなく私の中にいるから
私の神さまは「わたし」にしか見つけられないから

教会に行くたびにもらった
聖書の一節を抜き出した絵入りのカード
お気に入りだった一枚は
いまでもすぐに思い出せる

神はそのひとり子を賜ったほどに
この世を愛して下さった
ヨハネ3:16

神さま、そうなのですか?

その問いかけは死ぬまで体の中で響き続けるこだま
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ほんとうはほんとうは

2014年12月17日 | 
詩を書きたいのではなく
ほんとうは詩を生きたい

音楽を聞くのではなく
旋律のなめらかに絡まり合う一本になりたい

景色を見るのではなく
窓のように風景の夢に重なりたい

ほんとうは生きるのではなく
永遠の中に釘付けされたい
白い壁に葉の影を映し出す
冬の朝の光が結晶化した
瞬間という永遠の中に

そして春になり
ひびわれて
溶けるのではなく
粉々になりたい

ほんとうは願っていないけど
ほんとうはそう願っている
と信じられる気のする幸福な
ほんとうは少し悲しい
砂時計からこぼれ落ちる時間
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シャワー

2014年12月12日 | 
素足でひと掻きするだけで
水は平凡をあざ笑って
リボンを結んだりほどいたり
パンをこねたりふくらませたり
葉脈を描いたり消したりする
無色透明なのに
あざやかに踊り狂って
排水口に吸い込まれていく
くつくつくつくつ
いつまでも笑いさざめきながら
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