詩と写真 *ミオ*

歩きながらちょっとした考えごとをするのが好きです。
日々に空いたポケットのような。そんな記録。

忘れ物

2018年05月04日 | 
ひとりで出掛けた
葉っぱのように
風が揺れて
まだらな影が落ちる

どんな声が呼び交わしている
聞こえるものは意味を失い
聞こえない声が伸びてきて
背中に触れる

太陽のきらきらする粒子に
混ざっている
過去の中の可能性の石たち
カーディガンを重ねる
わたしをはるかに追い越して
星座のように光る

はめるのを忘れてきた腕時計が
テーブルの上で
確かめられることのない
時を刻んでいる
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