2016/07/05 Tue。
今朝
雨滴をいっぱい含んだバラ。
半開きのバラを切って花瓶にさした。
この高温では一夜で開花してしまうだろう。
このまま、雨に朽ちるにしのびない。
夜更け、ふと目をさました。
リリが亡くなってから、夜中におきる微かな音にも目が覚める。
花びらが開く音……?
テーブルの花瓶にさしたバラが花びらを全開させた。
明日にはもう衰えていくだろう。
この満開の美しさから……
遠い旅立ちを前にバラたちはなにを語り合っているのだろう。
ひそかなそのにぎわいが夜の闇深く溶け込んでいった。
翌朝、テーブルの上には真紅の花びらが数枚落ちていた。
小さな振動にハラハラと花びらが散った。
花瓶の周りは真紅の花びらで埋め尽くされた。
花びらはまだみずみずしくふくよかな香りを放っている。
リルケの薔薇 大好きなリルケの薔薇(30数年前に買った無名の薔薇。
バラを愛したライナー・マリア・リルケ《詩人》に、わたしが捧げたバラ)
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雨滴をいっぱい含んだバラ。
半開きのバラを切って花瓶にさした。
この高温では一夜で開花してしまうだろう。
このまま、雨に朽ちるにしのびない。
夜更け、ふと目をさました。
リリが亡くなってから、夜中におきる微かな音にも目が覚める。
花びらが開く音……?
テーブルの花瓶にさしたバラが花びらを全開させた。
明日にはもう衰えていくだろう。
この満開の美しさから……
遠い旅立ちを前にバラたちはなにを語り合っているのだろう。
ひそかなそのにぎわいが夜の闇深く溶け込んでいった。
翌朝、テーブルの上には真紅の花びらが数枚落ちていた。
小さな振動にハラハラと花びらが散った。
花瓶の周りは真紅の花びらで埋め尽くされた。
花びらはまだみずみずしくふくよかな香りを放っている。
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