数日前友人から送られてきたDVD。
気になりながらも、三日間にわたるイベントに追われ、そのまま…
昨日やっと見ることができた。
それは、先月5日のNスペをダビングしたもの。
みんなの夢守るため
やなせたかし”アンパンマン人生”
というタイトルが書かれていました。
昨年10月に亡くなられて、私も少しだけ詩人としての「やなせたかし」を知り、
いいなぁと思っていた。
でも、あの素晴らしい「アンパンマンのマーチ」に、私は100%共感はしていなかった…
少しひっかかるところがあった。
なんのために生まれ なにをして生きるのか
答えられないなんて そんなのはいやだ!
「なんのために生まれ なにをして生きるのか」
それこそは人生のテーマ、簡単に答えられる人なんているのかなぁ?
「答えられないなんて そんなのはいやだ」と言われても、
答えられないから、みんな自問しながら生き続け、死んでいくのではないか
天寿を全うする頃に、ようやく、その答えらしきものが見つかるかも…
と淡い期待を抱いて。
なぜ、やなせたかしさんは、こんな歌詞を書いたのだろう。
昨日見たDVDで、その答えが少しわかった気がした。
やなせさんは日中戦争に出征したという。
多くの戦友を失い、自分だけが生き残ったという負い目。
やなせさんの自慢の弟(京都大学法科生)は、特攻隊員として散った。
あんなに優秀で前途洋々たる弟が、こんなに早く人生を終えるなんて、
弟は「なんのために生まれて」きたんだ?
という思いが、ずっとあったのかもしれない。
そして、弟ではなく、どうして自分が生き残ったのか、
僕は「なにをして生きるのか」と問い続けていたのかもしれない。
そして、見つけたのが、アンパンマンの世界。
漫画でこどもたちに夢を与え続け、
夢を大事に、
夢を忘れないで、
夢を叶えるために元気に生きていくんだよ、
僕の弟や戦争で死んでいったたくさんの子どもたちの分まで。
そういう思いだったのかな~
などと、かってに思いを巡らせてしまった。
でも、晩年のやなせさんの言葉は明るくて温かい。