上野動物園にパンダが到着したニュースをテレビは何度も伝えるけれど、
山口県上関の海で今おこっていることは何も伝えない。
原子力発電所を建設するために、海を埋め立てようとする中国電力。
命あふれる海と自分たちの暮らしを守るために、阻止行動を続ける祝島島民。
自然を愛する若者たちの純粋な想いが島民を後押しする。
決して武器は持たないけれど、待った無しの命を張った攻防が続いているのに、
マスコミは何も伝えない。
TVをつけても、私が知りたかった上関のニュースは伝えずに、
キャスターは、リビアの反政府デモの映像を流しながら、
「リビアの国営放送は、このデモについて何も伝えていません」と伝えていた。。
先日見たTV番組で、多様な自然エネルギーのことを伝えていた。
太陽光や風力、水力、地熱などだけでなく、潮力や振動による発電もあるという。
実際に橋を渡る車の振動で電気を起こし、橋のライトアップの電力を補っていた。
日本中の高速道路にこの装置を取り付けたら、かなりの需要が賄えると言っていた。
極めつけは、宇宙太陽光発電。
宇宙空間にソーラーパネルを広げて太陽光を受け取るんだって。
宇宙だから広~くて、いっぱいパネルが置けるし、夜がなくて、雨も降らないから、
一日24時間、一年365日、電気を造り続けられるんだって。
できた電力はマイクロ波で地上に送られるんだって。
ま~た~。SF小説の世界?そんなことが可能ならとっくにやってるでしょうよ。
そんなことが可能なら、こんな危険極まりない原子力発電に頼ろうなんて誰も思わないでしょう?
核廃棄物を10万年間閉じ込めるための手立てを真剣に議論したりしないでしょう?
と思ったんだけど、
意外なことに、その研究は進んでいた。
三菱電機が開発している SOLARBIRD もその一つ。
小型の発電衛星を複数打ち上げて、巨大な発電衛星と同等の発電能力を得ようというもの。
比較的実現性が高く、実用化に近い構想だと書かれている。
http://www.mitsubishielectric.co.jp/society/space/overview/solarbird.html
物理や化学に弱い私には、その可能性のほどは全くわからないけれど、
なぜ、こういうことが話題にならないのだろう。
石油もウランも限りある資源。そのうち採れなくなる。その先はどうなるのだろう。
と、誰もが内心の不安を感じているはず。
こんな情報をわかりやすく幅広くメディアが発信すれば、
私たちは、もっと希望のある未来が描けるのに・・
今はただ、CO2を出さない原子力発電は、クリーンなエネルギーだと刷り込まれ、
原子力=原爆をイメージしてしまう私たち日本人でさえ、
いつの間にか原発に頼るのが当たり前のような感覚に陥っている。
原発事故は怖いけれど、電気は必要だから仕方ない…
電力会社は安全安心なエネルギーだと太鼓判を押しているし、
きっと大丈夫なんだろう…と。
事故が起こらなくても、核廃棄物を増やし続ける、その危険性は考えようとしない。
これ以上未来の人々にツケを回さないために、
可能性のある方法が今そこにあるのなら、それをまず知らせるべきだ。
多くの人が知って、多くの人が取り組んで、失敗を繰り返して、いつか成功に辿り着くかもしれない。
宇宙太陽光発電に限らない。
素人の私には、地熱発電は大いに脈があると思えてならない。
小学生の頃別府で、ボコボコ湧き出る熱い温泉を目の当たりにした時、
地下は熱く燃えているんだと実感した。
宇宙に目を向けるのもいい。
地下に目を向けるのもいい。
今有るものを利用する知恵こそが大切。
人間の浅知恵で生み出した元素なんて、自然界が受け入れるわけがない。