貢蕉の瞑想

青梅庵に住む貢蕉の日々のつぶやきです。

伊賀市蓑虫庵4 ここの芭蕉堂は芭蕉と土芳の位牌と芭蕉座像!

2023-12-10 10:23:36 | 日記
令和5年12月9日(土)
 昭和5年(1930) 12月、
時の庵主菊本璧山が
義仲寺の芭蕉堂にならい、
建立したもの。 
<芭蕉堂>
        
 堂内には、
芭蕉翁像と服部土芳の位牌が
祀られている。
            
 何とも可愛い芭蕉座像。

                 
 その後、なづな塚へ。                                                    
 なづな塚は、
昭和14年(1939)、
当時の庵所有者菊本直次郎直筆で建立
 芭蕉の句は、
「よくみれば 
  なづな花咲く         
     垣ねかな」
 貞享3年(1686)芭蕉43歳の作。
 季語「薺(なずな)の花」で春。
 江戸深川の芭蕉庵在住の頃に
詠まれた句で、
『続虚栗』(其角編)等に所収。
 薺はアブラナ科の二年草で、
春の七草のひとつ。
 別名、ぺんぺん草、三味線草とも
呼ばれ、3、4月頃白い小さな花を
咲かせる。
 「よく見れば」には、
花の目立たなさと、
こんな所にという驚きが
表れている。
<俳聖場所翁遺跡>

 小さな植物の中に、
自然の生命力と大きな季節の動き
とを観じた句。
 当時、芭蕉が
『荘子』の「物皆自得」の自然観に
深い関心と共感を示しており、
自然の様態、
なかでも何気なく見える身近な
自然現象を深く観察し、
さらに自然の摂理を凝視しよう
としている。
 句意は
「垣根のほとりに小さな白い花が
咲いている。
 いつもは気にもとめないが、
よく見ると薺が可憐な花を
咲かせていることだ。
 さすがに春だなあ。」