貢蕉の瞑想

青梅庵に住む貢蕉の日々のつぶやきです。

哀れな最期を秋風に!

2021-10-11 10:53:22 | 日記
令和3年10月11日(月)
義朝の 
  心に似たり 
     秋の風
 この句の続き物もの。
◎ 十二世紀の平治の乱の時、
平清盛に敗れた源義朝は、父を殺し、
家来に殺されるという目に遭う。
 この武将の愛妾常磐の塚に出合い、
人間は義朝ほどの人物さえ矛盾した
悲劇に出合う。
 「義朝の心」の複雑で奥深いところを
思い、思いは義朝の哀れな最期を
めぐっていく。
 それを、冷たい秋の風ととらえた一句で
総括したところが、芭蕉の凄さである。