令和3年10月2日(土)
台風一過、野分して晴天、爽風!!!
物干しの物も軽快に泳いでいるよう!!!
芭蕉野分して
盥に雨を
聞夜哉
外では芭蕉の葉が暴風に吹き破られ、
外では芭蕉の葉が暴風に吹き破られ、
内には屋根を漏る雨が盥に落ちて響く
のを聞く。そんな夜であることだ、
の意。
延宝九年(1681)の作。
前書き「茅舎の感」。
「茅舎」・・・茅葺きの粗末な家。深川の芭蕉庵
延宝九年(1681)の作。
前書き「茅舎の感」。
「茅舎」・・・茅葺きの粗末な家。深川の芭蕉庵
を指す。
八・七・五の二段構造からなり、
八・七・五の二段構造からなり、
後に上五を「芭蕉野分」と改める(『三冊子』)
ものの、初案の字余りも一句に緊迫感を
もたらして効果的。
種々の前書きが知られる中、
種々の前書きが知られる中、
「老杜茅舎破風の歌あり。
坡翁ふたゝび此句を侘て屋漏の句を作る。
其夜のをばせを葉にきゝて、独寝の草の戸」(
禹(う)柳(りゆう)伊勢紀行)は、この句が
杜甫、蘇東坡らの詩句を意識しつつ、
成ったことを伝えている。
漢詩題「蕉雨閑情」の発句版ともいうべき作で、
芭蕉庵の生活を過剰な演出で継承した句の
一つ。