貢蕉の瞑想

青梅庵に住む貢蕉の日々のつぶやきです。

浮世離れの俳諧師の常を詠う!

2021-10-23 11:17:15 | 日記
令和3年10月23日(土)
 師走十日余り、名古屋を出でて
旧里(ふるさと)に入らんとす。
旅寐して 
  みしやうき世の 
      煤はらひ
 江戸城内の煤払いは、師走十三日に
行われたので、庶民もこれに倣って、
一斉に煤払いを行った。
 これは家にいる者が、皆で協力して
賑やかに行ったものだ。
 それで、昔、父母が健在であった
幼年時代を思い出し、世間の習慣など
忘れて旅寝してきた自分も、
賑やかな人々を見て、今の年老いた身を
思い、旅寐という浮世離れした日々を
送っている自分を思うという。
 俳諧師の日常が、如何に浮世離れして
いるかを、
簡潔な一句にまとめたところが面白い。