貢蕉の瞑想

青梅庵に住む貢蕉の日々のつぶやきです。

麦の穂も頼り?

2019-06-06 08:45:39 | 日記

麦の穂も頼り?

令和元年6月6日

影向寺の仁王様

 

 見下ろす威力!

 そして、大銀杏。

 乳銀杏だ。

 新緑の柔らかさは、この時期だけの華。

 目的の芭蕉句碑。

 元禄7年(1694)5月、江戸に

住んでいた芭蕉は、子の治郎兵衛

と共に郷里の伊賀へ旅立つ。

 その時江戸の門人との別れを

この川崎宿の榎だんごの店で

かわす。

 その時詠んだ句がここでも

立派な石碑に。

「麦の穂を たよりにつかむ

   別れかな」

 今見送ってくれる人たちと

別れるにあたって、別離の情に

たえかね、これからの旅の

心細さ悲しさに、傍らの麦を

頼りとして掴まんばかりの意。

藁をも掴みたい素直な気持ちが

よく分かる。

 何事も初めの不安は募るばかり!