射殺と黒酢:ええ加減のよさ
平成30年7月30日(月)
文月も晦日。
猛暑と西進台風で明け暮れる。
高橋こうじさんの『・・・日本語の不思議』
に、義経・弁慶に因んだものがあった。
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舞台『義経を守る男」で弁慶を役を演じる
ことになったオサムさんは台本を読んで
呆れてしまった。
仲間が追っ手に襲われて死んだことを
知った弁慶が泣く場面の台詞に、
「射殺されるとは、むごい。」
とあったから。
「射殺?弁慶が生きたのは刀と弓矢の時代
だぞ」
そこで、演出家の所へ行き、台詞の変更
を訴えたが、一言言われただけで・・・。
演出家の一言とは?
これは、正解した。
「いころされる」と読めばよい。
日本語の不思議「射殺」の解説には、
「でも『しゃさつ』と読んでも間違い
ではない。
弓矢で射て殺すことも「射殺」(しゃさつ)
だから。
しかし、銃が発明され、「射殺」(しゃさつ)
が適用されたみたいになったのでは・・・。
確かに、射殺というと銃がイメージされる。
そして、「黒酢」。
辞書では、「昆布や椎茸を焼いてすり潰し、
酢に混ぜた物」。
現在、多く売られている黒酢の原料は、
玄米だけだそう。
新たな言語をつくらないで、「黒酢」に
間借りしたよう。
わかると、ほんとに日本語ってええ加減
というか、不思議で面白い。
日本語の家に住んでいる日本人って、
ええ加減で面白い民族かな。
改めて、義経堂。
そして、弁慶のお墓。