貢蕉の瞑想

青梅庵に住む貢蕉の日々のつぶやきです。

平成に別れを!4

2018-03-05 08:43:46 | 日記
平成に別れを!4

平成30年3月5日(月)

 庭の小さな畑を耕耘機で耕した。

土の色が光り輝いている今朝、

花よりも美しい!

 さて、平成に別れをも4になる。



 井伏鱒二の「歳末閑居」を、

神津善行さんが作曲された。

 中村メイコさんの実父は、

中村 正常さん。

 劇作家で小説家。

 井伏鱒二さんと大の仲良し。

神津さんの話では、中村正常さんが

亡くなられた時、一番に駆けつけたのが

井伏鱒二さんだったとか。

 1930年代の新興芸術派という小説の一派。

その中心に、井伏鱒二とか中村正常さんが

いたという。

 「歳末閑居」という題からして愉快?

 今日は暮れの30日。

長い梯子を庇のかけ、屋根に上る鱒二さん。

寒し、冷たしの屋根の上に。

こりゃ、訳がある。

 景色を楽しみ、一服。

 すると、平野屋が霜どけの道を来て、

「今日も留守だね」と諦めて・・・。

 鱒二さんほっとして屋根からのろのろと。

梯子を部屋の窓にのせる。

 シーソーだ。

 我が子をシーソーごっこ。

 母と子は、借金取りが来ることを

予測して近辺を徘徊。

 「凍えるように寒かったか」と聞くと、

「凍えるように寒かった」と応える息子。

父である鱒二さんも屋根の上で凍えるような

寒さを味わったのだろう。

 年末、歳末時、金のない井伏一家のある意味

必死、ある意味楽天的な情景が浮かぶ。

 のどかで、滑稽、ナンセンス!

 それを楽しむ作家であり、詩人でもある。

 この詩に、曲を附け、琵琶奏者の坂田さんが

語り歌う。

 ほんわか ほんのり!

 第2弾が早くできあがることを楽しみにして、

平成を見送ることにしたい。