貢蕉の瞑想

青梅庵に住む貢蕉の日々のつぶやきです。

加賀市:全昌寺

2017-04-27 09:44:32 | 日記
加賀市:全昌寺

2015年(平成27年)10月31日

山中温泉を出立した芭蕉は一旦小松の町に

戻ってから、大聖寺という城下町のはずれに

ある禅寺、全昌寺に泊まる。

この寺には山中で別れた曽良が前夜泊まっ

ており、次の句を残していた。

よもすがら 秋風聞くや 裏の山 曾良

<句意>一晩中(なかなか眠れず)裏山に

吹き渡る秋風の音を聞き明かした。

 一夜の隔て千里に同じ

 前の夜は曽良が泊まり今夜は私が泊まる。

たった一晩の隔たりに過ぎないのだが、二人

が千里も遠くに隔たっているような気がする、

と曽良のいない寂しさを表している。  

この禅寺で一夜を明かした後、今日は越前

まで行こうと慌しくする芭蕉に、若い僧が

硯や紙を持って駆け寄ってきて、句を詠んで

欲しいと懇願する。

禅寺に宿泊した場合、翌朝その礼に庭などを

掃除してから出立するのが習わし。それをせ

ずに旅立つ謝意を込め、芭蕉は即興で次の句

を詠んだ。

庭掃いて 出でばや寺に 散る柳

<句意> (出発しようとすると、おりか

ら柳の葉がはらはらと散った。せめてこの寺

に散る柳の葉を掃き清めて、出立したい。)

全昌寺は、見事に整備された寺であった。

住職は若いが、寛心の方であった。

全昌寺山門



全昌寺説明板



本堂



芭蕉などの句碑群



芭蕉と曾良の句碑説明  日本百名山の著者深田久弥氏は、実は俳人でもあり。彼が弟子として造る。



深田久弥の句碑





奥の細道説明碑








山中温泉:医王寺

2017-04-27 09:24:25 | 日記
山中温泉:医王寺

10月31日 13時40分~

桃妖の菩提寺である。

 参道といっても階段を上り着くと、

国道364号の山中バイパスの道に出る。

 山中温泉全体が見渡せた。

 こんな処にお寺がという感じだが、

車で来ればごく普通のお寺という印象だ

ろう。

国分山医王寺は、行基が開いた温泉守

護の寺として薬師如来を祀っていること

から、町の人々から「お薬師さん」と

呼ばれ、「日本三薬師」の一つといわれ

ているそうだ。

 そして、芭蕉が山中を訪れた際に忘れ

ていったと伝えられる「芭蕉の忘れ杖」

などが展示されているということだった

が、人気がなく拝見することができな

かった。

山人の 昼寝やしばれ 蔦かづら 桃妖

幹線道路沿いの山門 



医王寺



句碑



庖丁塚



山中温泉街が眼下に