貢蕉の瞑想

青梅庵に住む貢蕉の日々のつぶやきです。

にかほ市象潟:坩満寺 その1

2017-04-07 09:08:23 | 日記
にかほ市象潟:坩満寺 その1

<27.9.18 13:50~>

 蚶満寺の園内を散歩する。広い!

かっての船着場をしのばせる石組みや舟を

留める石などがある。

 紛れもなく、1800年以前には、蚶満寺は海

に接し、波が境内の縁を洗っていたのだろう。

田畑の耕作には点在する松島は邪魔なはず

だが、この景観が今日まで残っているのは、

地元の人々の並々ならぬ熱意と積み重ねた

努力の賜だろう。

 石碑には、「象潟や雨に西施がねぶの花」で

はなく「象潟の雨や西施がねぶの花」となって

いる。「の」 の方が意味は明快になるが、

俳句の切れ字の風趣にとぼしくなる。

やはり「や」がよいのではないか。

 後で調べたら、やはり石碑の句は芭蕉の推敲途

中の句であった。

象潟に立つ西施は合歓の花そのものでも

あった。

 能因法師の

「世の中は かくてもへけり きさがたの

蜑(あま)の苫屋を我が宿にして」

蜑は海人、漁り人のこと。

 西行法師の

「きさがたの櫻は波に埋まれて花の上こぐ

 あまの釣り舟」

と歌われてきた。
 
 大地震が起きなければ・・・・という思いも

あるが、地震国の負の要素でもある。

現在ある名勝地を大事に保存していきたいもので

ある。

庭園拝観料30円。樹木の枝振りが年数を

感じた。

 芭蕉の観た象潟が観れないが多少の残滓が

垣間見え、有り難かった。

坩満寺参道



坩満寺



芭蕉と西施



芭蕉



美女「西施」



象潟特選句等