キッチン・トランスレーターつれづれ日記

つれづれなるままに日々のよしなしごとを綴ります。本、風景や花や料理、愛犬の写真などをご紹介。

あした

2011-03-23 20:55:50 | 
             

                    あした

                   まちであった
                   かあさんと子ども
                   ちらと聞いたは
                   「あした」

                   まちのはては
                   夕やけ小やけ、
                   春の近さも
                   知れる日。

                   なぜかわたしも
                   うれしくなって
                   思ってきたは
                   「あした」
                          
                    金子みすゞ童謡集 "わたしと小鳥とすずと"より

         「あした」どんないいことがあるかと思いながら人は生きて行くのでしょう。

         「あした」になれば、なにかうれしいことがあるかもしれないと。心配ばかり

         が先に立ち、「あした」の幸せがなかなか見えないこの頃ですが、金子みすゞ

         のこの歌を読んでいると、なんだか小さな希望が湧いてくる気がします。

                

         今テレビのコマーシャルは、ACの公共広告ばかりです。どれも勿論良い広告

         ですが、あまり何度も見せられると辟易しませんか?そのなかの一つに、歌

         手UAが朗読している「こだまでしょうか」の詩があります。これも"わたしと小

         鳥とすずと"に入っている私の大好きな詩です。この朗読、絶賛する向きもあ

         るようですが、私にはどうもしっくり来ません。UAの読み方だと、詩のイメー

         ジが乱暴に放り出されっぱなしになるような気がして。これがUAの口調だと

         分かってはいるのですが。この詩に思い入れがあるだけに、広告が流れる

         と、すぐチャンネルを変えたくなります。感覚の違いでしょうか。娘に教えら

         れて聞いているUAの歌は大好きなのですが。
コメント
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