朝晩はだいぶ涼しくなってきました。
「秋海棠西瓜の色に咲きにけり」と芭蕉が詠んだシュウカイドウも可憐
に咲いています。この花ベゴニアの一種です。芭蕉がこの句を読んだ
頃は秋海棠も西瓜も中国から入ってきたばかりだったので、かなり斬
新な印象を与える句だったようです。今じゃそんなことわかりませんが。
茗荷の花も咲いています。クリーム色の以外ときれいな花です。茗荷
を食べると物忘れするなんていうのは、全くの根拠のない言いがかり
だとか。何かの拍子に間違った捉え方をされるとか、変な名前をつけ
られるとか、この世の中、往々にしてあることですが。
電信柱にぶら下がって咲いていたこの花もそう。かわいい花なのに
屁糞蔓などという最悪の名前。悪臭があるからだけれど、それにし
てもね。まだましな、ヤイトバナ(灸花)という別名もありますが、火
を点けたもぐさのようなという、あまりロマンチックじゃない名前です。
それに対して、このキク科のうちでも地味なウィンターコスモスは、
イエローキューピッドなんていうキュートな別名を持っています。
1月ぐらいまで咲く強い花なのでウィンターコスモスという名前が
ついたそうです。
黄花コスモスも咲いています。もうそろそろ夏も終わって、色とりどり
のコスモスが咲く季節がやって来て、その次には夏の暑さを恋しく思
う季節になるでしょう。台風も来ているようです。