キッチン・トランスレーターつれづれ日記

つれづれなるままに日々のよしなしごとを綴ります。本、風景や花や料理、愛犬の写真などをご紹介。

たんぽぽ

2012-04-30 11:38:10 | 季節の花々
           

           雪の下の故郷の夜 冷たい風と土の中で

           青い空を夢見ながら 野原に咲いた花だから

           どんな花よりたんぽぽの 花をあなたに贈りましょう

           どんな花よりたんぽぽの 花をあなたに贈りましょう

                     作詩:門倉 詠  作曲:堀越 浄

           かわいい庶民的な春の野辺の花、踏まれても、踏まれてもくじけない

           たくましい花。上の歌はそんなけなげなイメージから、歌声運動の中

           で生まれた歌です。セイヨウタンポポとニホンタンポポがあります。ニ

           ホンタンポポには、カンサイタンポポとカントウタンポポとあるそうです。

           関西と関東じゃどう違うのでしょうか。

              

           とても身近な花だけに、色々に使われています。喫茶店の名前にもあ

           りそう。『たんぽぽ』という映画もありました。お笑いコンビもいますね。

           西欧じゃ、たいていその葉の形から『ライオンの歯』という名前です。

           日本では別名『鼓草』と呼ばれるように、鼓を連想したようで、タンポ

           ポというのは「タン・ポン・ポン」という鼓の音から来ているという説が

           あるそうです。

           

           その名前から作られた川崎洋さんのすてきな詩があります。

                  たんぽぽ                

                たんぽぽが
                たくさん とんで いく
                ひとつ ひとつ
                みんな 名まえが あるんだ

                おーい たぽんぽ
                おーい ぽぽんた
                おーい ぽんたぽ
                おーい ぽたぽん
                川に おちるな
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早朝の散歩

2012-04-29 11:11:37 | 季節の花々
          

          なっちゃんの朝の散歩はいつもなら夫の担当ですが、福島県で瓦礫と格闘し

          ているとなれば、私が行くしかありません。この頃は6時でももう日がかんか

          ん照っているので、日焼け止めを塗って出かけます。なっちゃんは、道端のポ

          ピーをちょっとかじったり、おしっこをかけたりしながら、たらたら歩きます。

          

          今、ドウダンの花が真っ盛りです。ドウダンは漢字で満天星と書きます。満天

          の星のように花がつくからそう呼ばれるのでしょうね。漢字の読みはなかなか

          自由です。と言うか、無理やり意味を当てて読ませている判じ物みたいなのも

          ありますね。五月蠅いとか西班牙とか紐育なんていう地名とか。日本人はそう

          いうの、好きなのかも。ギャル語なんかも同類かな。ギャル語はあて字という

          より略語かな?「とリま」って何か分かりますか?「とりあえず、まあ、」です

          って、なるほどね。

          

          散歩の帰り道で、チョーかわいい花を見つけました。フェンスに

          絡まって咲いていました。クレマチスの仲間でしょうか。

          

              ほのかなピンクがマジギザカワユス! 
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初夏の陽気

2012-04-28 15:51:28 | 季節の花々
          

          卯の花の匂う垣根に ほととぎす早も来鳴きて、忍び音もらす 夏は来ぬ

          もうすぐ五月、今日はもう初夏のような陽気です。卯の花も咲いています。

          

          四月の花、忘れな草も今盛りです。『忘れな草をあなたに』という歌が

          ありましたね。菅原洋一さんが歌っていましたっけ。

             幸せ祈る 言葉に代えて

             忘れな草を あなたに あなたに
                          作詞:木下龍太郎 作曲:江口浩司

          きれいな詩です。

          

          オダマキ(苧環)も咲いています。苧環というのは織りの際に麻糸をま

          いたもののことで、花の形からの連想だそうです。床しい名前ですね。

          夫は昨日の夜から連休いっぱい、南相馬へ災害復興ボランティアに行っ

          ています。

             しずやしず しずの苧環 繰り返し

             むかしをいまに なすよしもがな

          静御前が頼朝の前で歌いながら舞ったという歌です。本歌は伊勢物語。

          苧環を繰るように昔を繰り返すことができればいいのにという意味。

          静御前の時代も今も、過去にもどるのは叶わぬことですが、福島にも

          新緑が芽吹き、春の花が咲き始めていることでしょう。
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だるまさんが だるまさんの だるまさんと

2012-04-28 14:30:48 | 
         
          読み聞かせのグループが活動していて、いつも行く図書館の庭に今年も

          花水木が見事に咲き始めました。白と赤、どちらもきれいです。日本が

          桜を贈ったお返しに、アメリカから贈られた花だそうですね。

だるまさんと〈3〉 (かがくいひろしのファーストブック 3)
かがくい ひろし
ブロンズ新社
だるまさんが
かがくい ひろし
ブロンズ新社
だるまさんの (かがくいひろしのファーストブック)
かがくい ひろし
ブロンズ新社


          その読み聞かせ会の「夏休み特別お話会」で、『だるまさんと』を読み

          聞かせることになりました。抱きしめたくなるようなキュートな」絵本です。

          『だるまさんが』、『だるまさんの』、『だるまさんと』の三部作のうち、

          一番新しい絵本です。だるまさんがイチゴさんとペコッとおじぎをしたり、

          バナナさんとポニンとお尻をごっつんこしたり、メロンさんとギュッとハグ

          しあったり、ユーモラスでかわいくて、ちょっとシュール。

          作者のかがくいひろし(加岳井広)さんは、54歳で早逝なさった惜しい

          絵本作家です。

おもちのきもち (講談社の創作絵本)
加岳井 広
講談社

         デビュー作の『おもちのきもち』もなかなかシュールです。人間に食べられ

         る運命のお餅がどんな気持ちでいるか、想像しようとしたところがすごい!
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あか、しろ、きいろ

2012-04-25 09:08:29 | 季節の花々
           

           かわいいポピーが咲いています。日本語ではヒナゲシ(雛罌栗)、

           フランス語でコクリコ、スペイン語でアマポーラ。歌や詩になる

           可愛い花です。雛のつかない罌栗(ケシ)は阿片がとれるので

           栽培禁止植物です。ずっと前、吉野の実家の庭にきれいな大きな

           花が咲いて、愛でていたら、お巡りさんが通り掛かって「それケ

           シですよ、違法な植物です」と言ったので、あわてて引っこ抜き

           ました。きれいな薄紫色の花でした。自分で人間を中毒させよう

           なんて思っているわけでもないのに、戦争まで起こすことになっ

           た因果な花ですが、医療用にもなり役に立っている一面もあるわ

           けで、自然というのは一筋縄ではいかないものです。

           

           もう一つ、故郷の話ですが、実家の裏の杉林の下の小暗いあたりに、

           この季節になると無数に点々とまるで白い星のように咲いていたのが、

           このシャガの花です。「著莪」なんていう難しい漢字の花です。はっ

           きり言って嫌いな花でした。春の鬱々とした気分の時に、どこに行っ

           ても目について、つきまとわれている様な気がして。花の罪ではあり

           ません。その頃の私の心の持ちようを投影したような花でした。今で

           は、故郷の春というと一番に思い出すなつかしい花になりました。

           

           それに比べて、この木香薔薇の可愛いこと。その存在を知ったのが、ごく

           最近なので、何のわだかまりもなく愛でることができる気がます。ご近所

           の垣根で、今真っ盛りです。トゲがない良い子の薔薇です。でもね、香り

           りはないんです。天は二物を与えずというところでしょうか。
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平塚馬入ふれあい公園の春

2012-04-23 10:06:46 | 季節の花々
         

         相模川の河口近くにある平塚の馬入公園のしば桜がきれいだというので、

         なっちゃんを連れて出かけました。馬入は「ばにゅう」と読むそうです。

         なにやらいわれがありそうな名前。昔は馬がいたのでしょうか。今は人間

         と犬と小鳥たちの天下です。

         

         車に乗るのが大嫌いななっちゃん、行き帰りは難行苦行です。広い公園を

         大喜びで歩き回りましたが、さあ帰ろうと、車の側まで連れ戻すと、絶対

         乗るものかと梃子でも動きません。ついには抱きかかえて乗せる始末です。

         

         広い河川敷の公園の一角にしば桜が咲き始めていました。秩父の羊山公園

         のしば桜の規模とは比べ物になりませんが、それでもとてもきれいでした。

         

         チューリップや菜の花もまだまだ咲いています。地元の人たちがボラン

         ティアで手入れをしているそうです。

         

         公園といっても、河口の自然をそのまま残していて、水辺の観察に最

         適です。これは野生のクレソン。水辺のいたるところに生えています。

         クレソンって、こんな可愛い白い花をつけるのだと初めて知りました。

             

         西部劇に出てくるような、Yellow Tailという水をくみ上げる水車があ

         りました。きれいに整えた庭園もいいけれど、自然をそのままにして

         いるところをぶらぶらするのも気楽で、なんだかほっとします。
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100万回生きた猫

2012-04-22 14:09:40 | 人生
100万回生きたねこ (佐野洋子の絵本 (1))
佐野 洋子
講談社

        文字通り殺しても死ないように見えるふてぶてしいこの猫は、百万回生き返

        りました。一年に一度死んでも百万年かかったことになります。王さま、泥

        棒、女の子、そのほかいろいろな飼い主が、猫が死ぬ度にそれはそれは悲し

        みました。でも猫はちっとも悲しくありません。どの飼い主も大きらいだった

        からです。猫は自分だけが好きでした。でもある時、野良猫になった猫は一

        匹の白猫に出会います。初めて自分以外のものを好きになった猫は、白猫が

        死ぬと悲しみの余り自分も死んでしまいました。そしてもう二度と生き返る

        ことはありませんでした。

        

        お世辞にも愛嬌があるとは言えない獰猛そうな主人公の猫、自分以外は大嫌

        いな猫。絵本にはあまりないキャラクターです。絵もそうですが、文もビシビシ

        と固くて、時々絵本にある甘ったるい、子どもに迎合するような、または教訓

        的なところが微塵もありません。それでいて、白猫に向かって言う「そばにい

        ても いいかい?」という短い言葉に胸をつかれます。久しぶりに良い絵本に

        会えたと思ったら、この『100万回生きたねこ』とても有名な絵本なんですって

        ね。生きるということ、愛するということを、とことん突き詰めた絵本です。
シズコさん (新潮文庫)
佐野 洋子
新潮社


        この絵本の作者はエッセイストとしても有名な佐野洋子さんです。過酷な少女

        時代を送り、何人もの兄弟に死に別れた彼女の人生に、この絵本の厳しい美し

        さの原点があるようです。彼女が母親を回想するエッセイ『シズコさん』もまた、

        衝撃的です。四歳の時、母の手を握ろうとして振り払われたときから、母が大

        きらいだった洋子さん、自分の母が嫌いだということに負い目を感じ、認知症

        になった母に複雑な感情を抱きつつも、献身的につくして、ついには深い慈し

        みを感じるにいたる過程が、赤裸々にまたユーモラスに描かれています。洋子

        さんが100万回生きた猫と二重写しになります。
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アルフレッド・ハイネケン

2012-04-21 11:36:15 | 季節の花々
           

           我が家のプランターのチューリップがやっと咲きました。赤い花が一番

           茎が長く元気です。

           

           一番たくさん咲いているのが白い花で、花びらを開放的に広げています。

           

           濃い紫の花も負けじと気品高く咲いています。

           

           この黄色で縁が白い花は"アルフレッド・ハイネケン"という名前だそう。

           なぜか分かりますか?そう、オランダのビール・メーカー「ハイネケン」

           の前会長の名前です。なるほどね、白い部分がビールの泡のよう。

           チューリップや薔薇の名前って、色々あります。女性の名前をつけた

           ものが多いけれど、中にはこんなのもあるんですね。
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桜が散って

2012-04-18 08:56:06 | 季節の花々
         

          一週間前には満開だった桜が、今年ももうほとんど散ってしまいました。

          毎年、もう咲くか、もう咲くかとワクワクしながら待っていて、いざ咲くと、

          なるべく長く咲いていてほしいと願い、結局二、三度の雨ではかなく散

          り、ああ今年も桜の季節が終わったなと少し寂しい気持ちになります。

         

          それでも今年九十歳になる母とお花見ができたのは、うれしいことでした。

          来年もできればいいな。

         

          桜は散ったけれど、春の可愛い草花がどんどん緑を増しています。

          冬の間枯れて無残な姿だった擬宝珠も、艶々した葉を広げ始めました。

         

          かわいいスズランも咲き始め、もうすぐ今度はツツジの季節です。
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ボストンから里帰りした日本を観に行く

2012-04-16 10:11:28 | 旅行
            

           フェノロサやビゲローが、その後を継いで岡倉天心が収集し、ボストン

           美術館に収められている日本の芸術作品がたくさん里帰りして、国立

           博物館で展示されています。イギリスに大量に持ち出されたエジプト

           古代王朝の宝物の返還が要求されているなどということもありますが、

           日本からも明治時代、鑑識眼の高いフェノロサなどによって多くの上

           質な芸術作品が海を渡ったようです。それ自体は残念なことですが、

           日本で埋もれているより、ボストンで手厚く保管されていたために、

           より良い状態で残っているということは言えるかもしれません。

           古い時代から近世まで、様々な絵画や像や能衣装まで来ています

           が、私にはなぜか仏画が一番印象的でした。見る機会が少ないも

           のだからでしょうか。

            

           上野には西洋美術館、上野の森美術館、東京都美術館、東京芸大の美

           術館、科学博物館、それにもちろん上野動物園まであり、国立博物館に

           はこれまでほとんど行ったことがなかったのですが、広々としていて、しか

           もゴージャス。本館の大きな窓に映る丸屋根や枝垂れ桜が印象的でした。

            

             日本庭園まであります。訪れる人もなかなか国際的な様子。

           

             池には桜の花びらが浮かび、日本の春真っ盛りの好日でした。
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