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ブログって何? 2023年4月より兵庫県高等学校演劇研究会東播支部へ移動。高校演劇の情報の配信、記録も。

ガムテの神様

2005-11-19 21:12:34 | お芝居演劇
 お芝居の種はどんなところに転がっているか分かりません。日常生活で経験した感動にはお芝居の種が隠れているものなのかも知れません。県西のくいだおれ人形にはそんな秘密のエピソードがありました。
 作者であるK田先生の担任時代、クラスの出し物でくいだおれ人形を作ったそうです。(何故か一人で)社会科準備室で小さな扇風機を使い、くいだおれ人形の腕を動かそうと作ってみたときのこと。腕の重みに負けた扇風機は虚しくカクカクと音を出すだけで動きません。あまりのショックに頭を抱えてたそうです。腕と反対側におもりを付けてバランスを取れば…、彼はひらめきました。手近にあるおもりといえば…、ええい、ガムテをそのまま引っ付けちゃえ!とその瞬間、動かなかった腕は嘘のように動き始めたのです。「感動しました。」そのエピソードを聞いたとき、感動とは一体なんだろうという素朴な疑問と、何もないところに産まれる不思議なエネルギーの固まりを感じたのでした。
 作られた感動に根は生えません。種から産まれた感動には根が生え、茎が伸び、葉が茂るのかも知れませんね。忘れてしまったり、引き出しにしまったままになった感動の種、ありませんか?
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観劇『君死にたまふことなかれ』

2005-11-19 20:03:09 | 劇場通信
 県大会での一コマ。滝川第二の『君死にたまふことなかれ』である。時代背景は昭和18年。姉弟で漫才をしている二人。姉にはプロポーズをしてくる男の人がいる。その人には召集令状が届き、姉は結婚か漫才かの決断を迫られた。悩んだ末漫才を選んだ彼女は、相方である弟にも召集令状が届いたことを知る。松竹劇場でやってもおかしくないストーリーもさておき、自在にアドリブを使う弟役の男の子が素敵。「姉ちゃん!」と上手から突然登場し、畳の間をヒザでスライディング。「今日はいつもより良く滑るや。」なんてアドリブは天下一品でした。
 場面転換に、舞台装置に、演出にこれでもかと力の入った作品は見応え充分。あともう少しで涙が出るところまでいけそうなところ…。近畿に、全国に手が届きそうな力作でした。
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