すちゃらかな日常 松岡美樹

サッカーとネット、音楽、社会問題をすちゃらかな視点で見ます。

【ロシアW杯】誤解が多かった「タテへの速さ」

2018-05-24 08:00:14 | サッカー日本代表
長いスルーパスを出せ

 パスをつなぐことがプライオリティの最上位にある多くの日本人にとって、ロングボールほど評判の悪いものはない。「ロングボールを入れろ!」といえば、目をつぶって前方へアバウトな長いボールを放り込むことだと考えている。

 だがこれは単なる表現の問題である。ロングボールでなく「タテに長いスルーパスを入れろ」といえば、パスが大好きな日本人にたちまち受け入れられるのではないだろうか?

 攻守の切り替えが激しい世界レベルでは、縦に速いのはもはや当たり前だ。敵の最終ラインの裏にスペースがあれば瞬時にFWが走り込み、そこへ裏を突く長いスルーパスを出すのは常識である。

 ゆえに縦に速いのは第一選択。もしそれができなければポゼッションして揺さぶりをかける。この使い分けができなければ世界で勝てない。速攻か? 遅攻か? の二元論でなく、状況に応じた両者の使い分けが重要だ。

自分の頭で考える

 同様に、真ん中を攻略できればいちばんゴールに近い。ゆえに中央が第一選択。もしそれができなければ外を使って陽動作戦を取る。マーカーを引き連れてわざと真ん中を使い、サイドにスペースを作って外へ。あるいは逆に外を使い、真ん中にスペースを作って中央経由でゴールをめざす。

 監督に「サイドを使え」と言われたら、真ん中が空いているのに愚直にボールをサイドへ運ぶ。そんな指示待ちタイプの典型的な日本人ではダメだ。

 そうではなく「自分の頭」で考えて、状況に合わせたプレイをする。第一選択が無理なら、第二選択。それがダメなら第三選択。シチュエーションに応じ、柔軟にプレイできなければ世界に勝てない。

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