すちゃらかな日常 松岡美樹

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【都知事選 2024】出馬を宣した蓮舫はまるでジャンヌ・ダルクだった

2024-05-29 05:11:10 | 政治経済
「攻める」時には無類の強さを発揮する

 立憲民主党の蓮舫参院議員が27日、小池学歴詐称疑惑で混迷を極める都知事選(7月7日投開票)への立候補を宣言した。

 壇上に立ち、利権政治を脱し新しいステージへ進もうと毅然として宣言する蓮舫の言葉には力があった。さすが「敵を攻めること」にかけては無類の強さを発揮するキャラクターだ。

 ただしこの日の蓮舫の言葉にはいつもの過激でヒステリックな攻撃性がなく、適度な抑制が効いていた。

 どこか達観した「もっと大きな何か」に挑戦するかのような意志が読み取れた。後述するが、おそらく彼女の真の狙いは都知事ではなく政権交代だろう。

 さて、この蓮舫による清新な出馬宣言が出された時点で、もはや膿んで爛れた小池・現都知事の命運は決まったかのようにさえ見えた。

 ただ、蓮舫には(おそらく)都政への具体的な政策がない。

「東京をこう変えよう」というビジョンも、それを実現するための諸施策もまだ何も見えない。なにしろ彼女は都知事の向こう側にある政権交代を見ているのだから、そうした施策がないのは当然だ。

 つまり蓮舫が今回出馬した意味は「都知事になるため」じゃない。

 むしろ、5月26日の静岡県知事選での野党側勝利ほか直近の野党勢力4連勝の勢いに乗って反自民勢力の地歩を固め、勢いに乗り一気に国政で政権交代まで持って行くために彼女は出馬したのだろう。

「コンパクトシティ」を謳う石丸候補は具体論を語った

 一方、すでに立候補を表明している広島県安芸高田市の石丸伸二市長は、5月28日にYouTubeチャンネル「一月万冊」で元朝日新聞記者・佐藤章氏のインタビュー(リンク先に動画あり)を受け、東京改造計画を具体的に語った。

「東京の人口が増えるのは2040年まで。それ以降は先細る。あと20年でなんとかしないといけない」と改革のビジョンを語る石丸氏は、地元で公共施設を廃館にした経験などを語った。

 石丸氏は蓮舫氏とはまるで対照的に具体性の詰まった主張をし、東京一極集中問題や人口問題などへの問題意識を語った。

 勢いでは蓮舫氏だが、政策では石丸氏、という印象だった。

 どうやら近来まれに見るおもしろい都知事選になりそうだ。

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