★★★ 「読売歌壇あれこれ①」★★
昨今は情報が多すぎて知り損なうことが多いですね。昨1月7日の「読売歌壇の年間賞」を知り損なった方に、親切な松井多絵子がお知らせします。
岡野弘彦選者賞 ★ 出浦章子 (四街道市)
❤星のごとく七夕の夜にまみえむか亡き夫の星またたきたまへ
<岡野評>七夕の夜に星に祈りの歌をささげるのは日本古来の風習。何の言葉のあやもなく、無心な童女のように、先に逝った夫にまた逢うことを願っている。下の句の、幼いようでひたすらな願いが、心もとなくゆらぐ思いを伝えてあわれ深い。こうゆう七夕の歌を世世の女性は歌い継いできたのだ。
※定年後に妻にうるさがられている夫たちには、この一首はさらに美しい歌になることでしょう。
小池光選者賞 ★ 山本 望 (名古屋市)
❤二十二で母の葬儀を出す君は覚えたばかりの敬語で話す
<小池評>二十二歳で母を喪った悲しみをこらえて一生懸命に話す。敬語がまだぎこちない。それがかえって列席者の胸を打つ。ことばの深さである。わたしも二十三歳のとき父を亡くして同じような経験をした。「覚えたばかりの敬語」という表現がとてもよく利いている。
※年をとるほど敬語は流暢になって言葉は浅くなるのでしょうか?小池先生 松井多絵子
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