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今年こそ?村上春樹

2016-10-07 09:59:20 | 歌う

            今年こそ?村上春樹

♠ 夜もふけて海辺のカフカを見るために独りの旅を、読書の旅を  松井多絵子

 ノーベル文学賞が13日に発表される。毎年注目されるのが村上春樹。いつの間にか67歳になっている。1968年の川端康成、94年の大江健三郎に続く3人目になれるだろうか。作品が50言語以上に翻訳され、国内外で圧倒的な人気を誇るが、期待されるようになったのは、「ノーベル賞の登竜門」ともいわれる千ェコの文学賞「フランツ・カフカ賞」を2006年に村上春樹が受賞してからである。

 メディア関係者が気にする英国の賭け屋「ラドブロークス」が今月5日時点で村上春樹が1位である。スェーデン・アカデミーの選考では、世界中の作家団体や過去の受賞者などから推薦を募って対象者リストを作り、最終的に5人に候補者を絞り込む。選考過程は50年間にわたって非公開。かつては、欧米の受賞者が圧倒的に多かった。(昨日朝日朝刊)

 ♠ 本箱を狭めていたる長編の『1Q84』読みさしのままの                        

 人権といった社会的な要素を含む作家が有利だという見方もある。現地では村上春樹は「少し軽く、多作すぎる」と思われているらしい、春樹の小説を読み始めてたら掃除も料理もすっぽかす、まして短歌を詠むなんて。分厚い本は本箱から他の本を追い出してしまう。もっと作品を縮小できないのか。ムダが多いように思えるが、あるいはこのムダが作品を潤しているのかもしれない。風のことばを聴くように村上の作品を読む私

 1949年京都生まれ。早大在学中にジャズ喫茶を開いた。かなり俗な音楽を聞くように私たちは彼の小説に親しむのだろうか。生存競争の激しい、ギスギスした生活をしている現代人には「ムダ」は豊かな気分にしてくれる。こころを遊ばせてくれるのか。

     ♠ はるかより朝のひかりが走りきて『海辺のカフカ』の下巻は終章

                        10月7日  松井多絵子 


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