・・・ 私をくいとめて ・・・
♥ 蹴りたいのはわたしの怠惰、なにもせず春のひかりを待ちわびている 松井多絵子
☀4月1日スタート 紙面に新風、若い世代へ <綿矢さん 初の新聞連載>の予告 22日朝日夕刊1面に 綿矢りさ の顔写真と新連載のタイトルは 「私をくいとめて」、2004年、19歳のとき 「蹴りたい背中」で最年少芥川賞受賞の彼女。わたしには眩しすぎる。
綿矢りさ初の新聞連載小説は女性の自立を描く。主人公は「おひとりさま」生活を堪能する30代前半の女性。会社には気の合う先輩がいて、休日には気に入った場所へ一人で行く。たまに実家に帰る。一見地味だが、日々を大切に生きる。1人で生きることに抵抗がなかったはずなのに、、。
既婚の女が3人集まれば「結婚なんてしなければよかった」「自立した女になって自分の人生を」「夫や家族のために自分を失いたくない」、5人集まれば更に「おひとりさま願望」がエスカレートする。綿矢りさは1昨年結婚したばかりだ。まさか、もう「おひとりさま」になりたいのではないでしょうね。
4月1日から✿「吾輩は猫である」の連載がはじまる。「心」「三四郎」「門」などは朝刊に同時に連載されている小説の約4倍のボリュームだった。朝日新聞はまるで文芸誌。朝刊を読み終えないうちに夕刊が届く。「私をくいとめて」は週1回、原則金曜日に大型紙面に掲載するらしい。綿矢りさのたっての希望で挿絵は わたせせいぞう。 イラストレーター、漫画家である。氏も新聞連載の挿絵は初めて。「感性豊かな綿矢さんの文章を左脳にインプットして、右脳で思う存分イメージの翼を広げ、一読者として楽しみながら描いていこうと思います」と。 題字の 「私をくいとめて」もわたせせいぞうの作。
4月から150歳?の漱石と、32歳の綿矢の小説に私の脳は困惑することでしょう。
3月23日 松井多絵子