2014年の1月、ヤマハの工房に実家のピアノを運んでもらい、そこでクリーニングと調整をしていただいて、3月にさいたまの自宅にやって来たことを、こちらの記事に書きました。その頃からアコースティックピアノが手元に欲しい!とずっと想い続けて来ました。ひとまず、私と同い年の実家のピアノを、空白の時間を埋めるように、色んなピアニストの方に弾いていただきました。
さいたまに運ぶことがなかったら、何十年も弾かれないまま、実家の片づけと同時に処分される運命でした。でも、色んな方に影響を受けて、さいたまに呼び寄せることができました。10年くらい前に調律して頂いた調律師さんの「このピアノはいい響板を使っているので、良いピアノですよ」との言葉にも後押しされました。
ただ、ピアノの演奏活動の回数が増えるにつけ、素晴らしい音のグランドピアノとの出会いもまた、増えていきました。大きなサイズのものから、コンパクトサイズのものまで、メーカーは公共施設はだんとつヤマハで、ライブハウスでたまにカワイがあったり。音の深みや倍音、弦の上に自然と発生するリバーブは、やはりグランドピアノならではのものでした。ひっきーさんのお家のカワイグランドも、とても深い音のする素敵なピアノで、グランドピアノへの憧れは、なかなか消えることがありませんでした。
2015年にひっきーさんのピアノ教室の発表会で、Wさんというピアノの先生と知り合いました。初対面のときはかなりポップで明るめの方だったので、ちょっと自分とは性格が違いそうだなあと、あまり深いお付き合いになるとは思っていなかったのですが、翌2016年、Facebookでご自宅の素晴らしいピアノスタジオを公開されていて、SAUTERとBOSTONのグランドを2台並べた防音室の写真に、一度お伺いしたいです、と思わずメッセージしていました。そこから、Wさんにピアノ選びについての色々なことを教えていただいて、本格的なわたしのピアノ選びの旅が始まったのです。 つづく