関西人のつぶやき

ジャズピアノプレイヤーmatsucofの音楽と日常

♬初心者ジャズピアノ教室♬

場所はさいたま市見沼区の自宅。コードや簡単な耳コピの仕方など、それぞれの方のレベルに合わせて、丁寧に教えます。珍しいヤマハの木目グランドピアノで、好きな曲を弾いてみませんか?左の「メッセージを送る」からお問い合わせ下さい。

地元の名所で窪田さん気分♪

2006年08月12日 23時50分15秒 | Weblog
手違いで写真だけが先に出てしまいました。すみません。
私の実家は大阪と京都の境に位置する場所にあり、名水100選にも選ばれたおいしい湧き水の出る、山に囲まれたちょっと田舎なところです。京都で新幹線を降りたあと、JRで最寄駅まで行き、そこからタクシーに乗るか、阪急電車に乗り継ぐかして実家を目指すわけですが、そのどちらのルートでも目にする大きな建物があります。
山のふもとにそびえる茶色のそれは、子供の頃からの見慣れた風景の一つで、目にするのが当たり前になっていました。数年前に近くに大きなマンションが建ってしまい、車窓からの眺めが若干変わってしまったのが残念なところ。

その建物とは、「サントリー山崎工場」。正式には山崎蒸溜所という名称ですが、私はなぜか昔から山崎工場と呼んでいます。
子供の頃、1度くらいは見学に行ったはずなのに、ほとんど覚えていないほど昔に足を運んだだけで、大人になってからは「ビール工場なら行くけど、ウイスキーの試飲に行ってもおいしさがわからないしな~」などというフトドキ者で、いつでも行ける=近さゆえの安心感もあって、お酒が飲める年齢になって約20年、出かけることはありませんでした。それが、「ライブに行ったら必ず美味しいウイスキーを注文する」というダンナさまのたっての希望で、久々の工場見学がつい先日、実現したのでした。

見学コースでまず案内された建物はかなり新しく、最近建て直されたような感じでした。外にはサントリー・ブランドのお花がきれいに咲いていて、さすが大企業、外も中も行き届いたメンテナンス。工場見学ではいくつも並んだ大きな釜の横を通り、仕込みの年が書かれた樽が幾つも積まれた場所へ入ると、何ともいえない香りが漂ってきました。その匂いでふと思い出したのが、若い頃夜遅くまで起きていると、開けた窓から何ともいえない匂いが。正直言って芳しい香りとは言い難いものでしたが、こうじのような不思議な香りでした。樽の倉庫のものとはまた違っていましたが、たぶんあれはサントリーから夜の風に乗ってやってきた、まだ未熟なお酒の香りだったんだと思います。それはそれは懐かしい香りです。
鼻をつまむ子供たちをジュースの言葉でつりながら、最後にやってきたのは試飲会場。「順番にグラスをお取りください」と案内された最初が、なぜか天然水のグラス。??ウイスキーの飲み方を本当に知らなかったので、それが「チェイサー」なるものだと、後でダンナさまに教わりました。「山崎」のハーフロック、「山崎」のハイボール、「響」のハーフロックなどを飲ませていただいたのですが、何だか初めてウイスキーを美味しい、と思いました。

ウイスキーというと「大人の男の人が飲むもの」というイメージがあります。昔は私の父もホワイトやオールドを晩酌に飲んでいました。今私の中で「最も洋酒が似合う人」は、やはり窪田宏さん。「バーボンを飲んでくつろいでいる時に曲が1曲できてしまった」伝説や、「Turkey」というタイトルのイメージから、かなり洋酒がお好きなんだろうと、勝手にイメージしています。何でもバーボンというのもウイスキーのひとつだそうで、「窪田さんは日本製のウイスキーも飲まれるのかな~」などと思いながら、大きめの氷の音とともに、深い味や香りを楽しませていただきました。

また、樽の貯蔵庫で行われている「ウイスキー サウンドギャラリー」の過去の出演者には、ダンナさまと共に目をみはりました。初回が鈴木雅之さんで、3回目くらいにダンナさまの好きな佐藤竹善さんが。ああ、実家はこんなに近いのに・・・。近くて遠い、山崎工場。今年はまだ開催されていないようなので、秋くらいにまたジャズ系の方が出るようなら、その日に合わせて帰っちゃおうかな?と思ったりして。
帰りにそこでしか手に入らないというウイスキーを、お酒が好きな義理パパにも買って、裏の住所を見てびっくり。山崎という地名は大阪と京都にあって、サントリーはてっきり京都の方だと思っていたら大阪だったので、実家の住所とほとんど同じでした。
「これって究極の田舎の土産だよな」とダンナさまに言われ、本当にうれしくなりました。よく関東に来てから、実家の説明をするのに「サントリーの山崎を作っているところの近くです」と言いながら、(京都だからちょっと違うけど)と思っていたのですが、これからは買ってきたウイスキーのラベルを見せて「この住所と同じです」と胸をはって言えます。これからは私も、自分の育った土地の水で作られたお酒を飲みながら、音楽を楽しんでみようと思っています。