鍛えたいスキル:
右脳型スキル:創造性、想像性、コミュニケーション能力、相手を慮ること、クリエイティブネスなど
左脳型スキル:ロジカルシンキング、問題解決思考など
まだ、時代のトレンドが追いついていないこともあってか、あまり右脳型スキルのレファレンスは余りない。
ただ、感じることは、以前読んだエクスマの本にもあったが、おそらく、本物に触れること、感動する、心を揺さぶる感動自らの生物としての、動物としての感動にフォーカスすることが右脳を鍛える一歩なのかもしれない。
この本は、どちらかということ、左脳型スキルを鍛えるための本。すごいな。本屋ではなかったけど、後編もあるんだな。
最初に感じたこと。
経営戦略論を知らないことは、ムダなマネジメントにつながっているのではないかということ。
あと、少し怖く感じたのが、断片的に経営学のことは見て来たが、学習する組織とか、コアコンピタンスとかそれぞれタイミング的に、アップデート、デリートされており、ビジネスマンとして生きる以上経営学を体系的に知っていないと、合理的判断を誤る可能性があるなということ。
経営戦略論の概略は、
「1960年代に始まったポジショニング派が80年代までは圧倒的で、それ以降はケイパビリティ派が優勢」
「ポジショニング派は外部環境が大事、儲かる市場で儲かる立場を占めれば勝てると断じ、ケイパビリティ派は内部環境が大事、自社の強みのあるところで戦えば勝てる」と論じたとのこと。2
【テイラーの科学的管理法】
驚いたこと:
テイラーの科学的管理法は、
①タスク管理
1日の公平な仕事量を定める
②作業研究
熟練工のムリ、ムダ、ムラのない作業を未熟練工に伝える。
③マニュアル制度
④段階的賃金制度
⑤職能別組織
ということのようだが、上の概略に準じると、過去の戦略のように聞こえるが、今でも十分に使われているという感じを受けたこと。
テイラーの科学的管理法が破綻したのは、経営側が労働分配率を配分しなくなってしまったこと、
また、「労働者は賃金のために働く(経済動機)」という前提を想定していたがそこが通用しなくなったことがあるようである。
経済動機の限界を突きつけることになったのは、高待遇だが、単純労働を繰り返したフォードの戦略でもあったと言う。フォードはおおむね、テイラーの科学的管理法を引き継いだという。フォードの多くの収入を払いたいという経営観が結果として豊かな大衆を生み出し、豊かな大衆は単純労働に堪えれなくなったということのようである。32
【メイヨーの人間関係論】41
人は経済的対価より社会的欲求の充足を重視する。
人の行動は合理的でなく感情に大きく左右される。
⇒選ばれたとか、裁量権を与えられたとか。
人はフォーマルな組織より、インフォーマルな組織=職場内派閥や仲良しグループに影響され易い。
人の労働意欲はゆえに、客観的な職場環境の良し悪しより、職場での(上司や同僚)との人間関係に左右される。
▼▼▼
メイヨーの考えから、行動科学やモチベーション研究、リーダシープ研究が生まれて来た。
【チェスターバーナードのバーナード革命】57
企業体は単なる組織の集まりではなく、システムとして動かさなくてはならない。
そのためには、
①共通の目的=経営戦略
②貢献意欲
③コミュニケーション
が必要
⇒組織に共通の目的を与えるのは経営者の役割
【ドラッカーのマネジメント】65
企業経営の3原則
1顧客の創造
2人間的機関
企業は人を生産的な存在とするためにある
3社会的機関
企業は社会のコミュニティの公益をなすためにある
【アンゾフ/経営戦略論の真の父】70
経営企業戦略の4つの意味
①3Sモデル
Strategy
Structure
System
②ギャップ分析
経営戦略とは現在と未来をつなぐ方針
③企業戦略
事業のポートフォリオ管理
⇒アンゾフマトリクス
④競争力の源泉
【チャンドラー/組織は戦略に従う】85
経営とは戦略と組織の対立ではなく事業戦略と組織戦略の相互作用なのだ。
【バーナード/SWOT分析】99
経営戦略とは、
外部環境における機会と
内部環境における強みを
組み合わせること
⇒その考えを具体化するための分析ツールがSWOT分析
【コトラー/マーケティング】106
ドラッカーはマーケティングを「マーケティング、(後には経営)は企業のあらゆるの中で唯一アウトソーシングできないもの」といっている。
【トムピーターズ/エクセレントカンパニー7S】162
マッキンゼーの7s
企業の成功はハードS=戦略Starategy、Structure組織構造、Systemsプロセスや制度だけではなく、
ソフトS
人材Staff、スキルSkill、経営のスタイルStyle、共通の価値観Shared Valueできまる。
▼▼▼
①顧客重視と迅速な意思決定
②顧客に密着し、顧客から学ぶ
③イノベーションのための自主性と起業家精神
④人による生産性と品質の向上
⑤価値観に基づく実践
⑥基軸事業から離れない
⑦単純な組織、小さな本社
⑧自律的現場と集権的価値共有
【ストーク/時間をベースにした戦略】188
ストークは日本起業の研究の中で新しい競争優位の戦略を見いだす。
•自社の付加価値を上げるためには、顧客の要望から対応までの時間を短くすることである。
•自社のコストを下げるには、あらゆるプロセスに関わる時間を短くすることである。
【コアコンピタンス/ハメルとプラハード】190
ケイパビリティ企業能力/コアコンピタンス
①競争相手に真似されにくい
②顧客価値(顧客が認める価値)
③他事業への展開力がある
⇒SWOT分析にもとづくと将来の外部機会が見込める未来に向けた強み
⇒見えざる資産とかにもつながっている。
【フォスター/マッキンゼーのイノベーション戦略をリードした】197
イノベーション理論の始祖:シューペンター
企業家の行う不断のイノベーションこそが経済を変動させる。
【アントレプレナー】207
アントレプレナーのとるプロセス
①戦略の立て方:今の資源にとらわれず機会を追求する
②機会への対応:長期に徐々にではなく素早く対応する
③経営資源:所有するのではなく、必要なだけ外から調達
④組織構造:ヒエラルキー型ではなく、フラットにインフォーマルなネットワークで多重に結ぶ
⑤報酬システム:個人ではなくチーム単位で固定式でなく儲けに応じて配分する
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目の前のチャンスをひたすら追う姿勢
【センゲ/野中郁次郎 学習する組織】210
企業の競争優位性は「個人と集団の両方の継続的学習」からしか生まれない。
①個々人が旧来の思考方法(メンタルモデル)をやめる
②他人に対してオープンになること(自己マスタリー)を学ぶ
③会社や社会の有り様を理解(システム思考)する
④全員が共有できる方向性(共有ビジョン)をつくる
⑤そのビジョン達成のために協力する(チーム学習)ことができるような組織が学習する組織
★自己組織化
戦略や戦術の詳細を決めてから組織化するのではイノベーションは生まれない。
知識よりも戦略に対する重要性の理解や想いを持っている適切な人材を集め、戦略の方針さえ決めれば、詳細部分はチームが決めていく。213