新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

アメリカに関税撤廃を言う資格があるか

2014-02-25 15:18:15 | コラム
理解出来ないアメリカの対日強硬姿勢:

私はこれまでに何度かアメリカにはTPP交渉の一環として関税の撤廃などを言う資格があるのかと指摘してきた。その根拠はもう何年も前からアメリカの商務省は製紙業界の請願を受けて中国、インドネシア、韓国等からの印刷用コート紙に高率の反ダンピング税と相殺関税を賦課してアメリカ市場から閉め出していたし、中国やドイツ(アジアの国ではない、念のため)等からの店頭のレシート等に使われる感熱紙にも関税をかけてきた実績があるからだ。

アメリカ政府がやってきたことは自国の国際競争力が衰えた産業の立派な?保護であり、TPPの理念だか理想だかとは正反対の方向にある。流石に国際貿易委員会はコート紙への関税の賦課は撤回を促したようだ。だが、こういうことをやりながら良くも聖域なき関税撤廃などと言えるものだと感心している。私はまさか経産省やJETROがこのアメリカの保護政策を知らないとは思っていない。甘利大臣はこういう点を交渉の場には持ちだしておられないのだろうか。

それだけではない。私が何年前だったか、この件を当時のizaのブログにエントリした際には全く何処からも反応がなかった。それは何方もTPPに関心がないのか、あるいはアメリカの製紙産業の横暴だと言いたい振る舞いに興味を持たれなかったかの何れかだろうと勝手に解釈していた。この関税を請願したアメリカ最大のコート紙のメーカーはこの努力も虚しくChapter 11の申請に至り、その手続き終了した後のごく最近に言わば最大のライバルとの経営統合にまで落ちぶれてしまった。

私はこの一件のみだけがアメリカの我が国に対する強硬姿勢に対する有力な反発の材料にはならないとは思うが、甘利大臣の一層のご奮闘を祈って止まない。また詮なきことだが、マスコミは彼等の需要にも関係があるコート紙の分野でアメリカがかかる所業に出ていることを報じた気配がないのは残念だ。このような材料こそ真っ向からアメリカを批判するに足るものだと思うのだが、如何か。

23日はボンヤリとテレビを見ていた

2014-02-24 11:22:09 | コラム
東京マラソンとラグビー日本選手権:

実は、17日にテレビを32型から42型(だったか?)に入れ替えたばかりなので、昨23日は大きくなった画面を楽しむはずだった。余談だが、入れ替えた理由は地デジ化だったかに備えて評判のシャープを購入していたのだが、これが調子が悪く屡々音声がぶつ切れになってしまう特性?があった。しかもそれが保証期間切れの後に発生したので、電機の知識皆無の当方は乱暴にもその都度叩いては何とかしてきた。

だが、2月に入ってからはとてもそんなことで対応しきれない不調となり、清水の舞台に上がった程度のことで買い換えを決意したのだった。さらに偵察に言った量販店でも修理すれば2~3万円はかかるだろうと聞かされたこともあったが。

東京マラソン:
さて、昨日のことだが、旧制中学の頃から長距離を走るのを得手としなかった私は「同じ人類でありながら良くも42.195キロも疾走し続けられるもの」と感心しながら、石原君が始めた東京マラソンも時々見ていた。マラソンを見ていて毎回非常に気になるというか耳障りなのが、男女のレースを問わず「日本人第1位」とアナウンサーが絶叫することだ。昨日は箱根駅伝も走っていたという松村なる走者が第8位で、日本代表候補だと聞こえた。

彼の健闘は讃えても良いが、世界の大会に送り出そうとする者が既に7人に負けているとは残念なのだ。それはそれとして、アナウンサーが何故あれほど「日本人第1位」を強調するのかが良く理解出来ない。もっと正直に「第8位を争っているのが我が国の松村」辺りだけで良くはないかと思う。前を走っていたアフリカ系の走者に2分半も離されているのは一寸悲しいレースだった。

ラグビー:
次が結局は社会人のトップリーグの企業ティームしか残っていなかったラグビー日本選手権の準々決勝戦。神戸製鋼が最後の数秒を残してヤマハ発動機を下したのは勝敗の行方としては面白かった。私は何時もラグビーを見て感心するのだが、良くもあれほど優れた体格の者どもを集めてくるものだということと、あの選手たちがクラブ組織なのか社員なのか不勉強にして知らないが、あの恐ろしく見える普通ではない髪型と髭で会社勤めが出来るものだという2点である。恐らくクラブ員なのだろうよ。

しかも、社会人は言うに及ばず、強豪の大学でも外国人が混じっていて、その中には腕などに堂々と刺青を入れている者がいる。この刺青文化の在り方は我が国と西欧諸国の間には大きな違いがあると思う。私が知るスポーツジムでは全て入場お断りとなっている。だが、アメリカのフットボール、野球、バスケットボールの世界では、プロ・アマを問わずに入れている者がいるのは事実だ。

昨日の神鋼とヤマハにも外国人選手がいたが、彼等に刺青があったかどうかまで確認する余裕がなかった。森元総理が会長であるラグビー協会は如何なる基準で外国人選手を採用しているのかなと、つい気になってしまう。兎に角、ラグビーの世界では確か3年?外国でプレーしていればその国の代表選手となる資格が生じるそうだ。そうだったならば、もう少し美しい刺青?を入れた者を選ぶことを考えたらどうかな等と思ってしまった。いや、正直に言えば、あれは願い下げにしたいのだが。

今回も気温の上下に耐えきれなかった

2014-02-24 08:20:21 | コラム
室内外の温度の変化に対応出来なかったようだ:

昨23日は全く何かしようという意欲が湧かず、気力が恰も特に強靱な靱皮繊維で抄き上げられた薄くても強い和紙(業界では「ワガミ」と読む)でピッタリと覆われてしまったかのようで、動きたくともその薄い紙を突き破れずに動けない状態になってしまったために、終日何もしないでただテレビをボンヤリと見ているだけだった。

その原因がまたもや気象病だった。19日(水)にまたアレルギー性鼻炎が出たかと思う鼻が痒くなり鼻水も出たし咳も出てきた。そこでS医師に何時もの点鼻薬と薬を貰ってこれで何となかったと思っていた。ところが、翌20日になるととてもそんな生やさしい状態ではなくなって、多少熱っぽくなってきた。そこで、木曜日を休診にしておられないこのアパートの地下のO先生に診て頂いた。この時点では熱は37度にも達していなかった。

先生の診断は「室内外の温度差に対応出来ずに自律神経失調症の初期で、余り動かずに静かにしていなさい」だった。これは、昨年の夏の2度目の心筋梗塞から立ち直れて退院した後に散々苦しめられた酷暑のための外の高温と、空調された室内の温度差に身体が調節出来ずにおかしくなってしまった所謂「気象病」と全く同じ現象のようだった。

昨年の夏は2度目の心筋梗塞から立ち直れたのは良かったのだが、精神的に不安定な状態にあった上に検診や種々の検査のための通院もあれば、外出せねばならない用事も多々あって外出せざるを得なかった。そして、外に出た時の目がくらむ強い日差しと猛暑に対して、室内の空調を効かせた温度の落差に身体付いていけずに非常に苦しめられた。早く夏が過ぎで秋が来ることをひたすら願っている生活を強いられた。

その待ち望んでいた秋はあっと言う間に過ぎて冬が来た。天気予報はしきりに寒い冬を強調しているが、当方には昨年の散々苦しめられた酷暑と比べれば何ほどのことやあるという程度にしか感じていなかった。これならば何とか乗り切れるだろうと高を括っていた。19日(水)もダウンのロングコートで武装してあったので、問題あるまいと思って21時過ぎに外に出た瞬間に少し寒いかなと感じた程度だった。

しかし、今にして思えばその「その少し寒いかな」が敗因だった模様で、気象病を招いてしまったようだった。21日の午後になって何となく震えが来て寒気を感じ熱を測れば38.4度。それでなくても熱に弱い当方にとっては途方もない高熱だった。早速O先生に電話で診断を仰ぐと熱が出るような症状ではなかったのだが、下り坂だった体調が耐えきれなかったのだろうと、解熱剤を頂いて何とか熱を下げることは出来た。

そして、22と23日はただ休んでいただけで、処方された薬を飲んで鼻と喉が治るのを待っていた。これまでにも何度か述べてきたことだが、私は毎年夏が来れば「この夏を何事もなく乗り切れるだろうか」と案じ、冬が迫れば「何としても無事に冬を乗り切るべく努力しよう」と心掛けてきたものだった。ところが、昨年の夏は未だ嘗てない大苦戦だったし、この冬も何とか2月半ばまで乗り切ったところで捕まってしまった、当人は油断しているつもりはないのに。

今日24日の状態は鼻も喉も小康状態だが、未だ手放しで安心出来るところまで回復出来ていない。明日は9週間置きとなった国際医療研究センターの循環器科での定期検診である。そこには無事に出かけられるように今日は静かに過ごすべきかと思案中である。高齢化とはこのように弱くなることらしい

日米企業社会の比較

2014-02-22 10:32:27 | コラム
掲題の件に関して、畏メル友尾形氏とのメール交換を纏めてみると下記のようになる。

何処が違うのか:

尾形氏:
才能と野心のある人には魅力的な国ですが、弱者には厳しい国です。一方で、極めてフェアな国であり、チャレンジは自由です。

私の答え:
尾形さんが言われたように、これはアメリカという世界で生き抜くためには極めて重要な事柄でしょう。アメリカで競争原理を知らないと、特にビジネスの社会に入れば、取り残されます。上に登って行くには実力以外にもMBA等の学歴である資格が必要ですし、その前に先ずIvy League級の4年制の有名私立大に受け入れられておくのも忘れてはならないこと。

製造業は先ず4年制大学の新卒を採用せず仕事の質と量に応じて即戦力を事業本部長の判断で随時雇い入れてます。そのためにはビジネス・スクールでMBAを採っておくか、何処か中小企業で実力をつけてヘッドハンティングを待つことになるでしょう。在学中のアルバイトの経験も必要でしょう。ここで、申し上げておくべきことは金融や証券業界は4年制の大学の新卒を雇用する点です。

こういうアメリカのようなシステムが良いか悪いかよりも「各人がこのような制度に適しているか否か」が問題です。アメリカは自力で自分の能力を幅広く高めて、自分の守備範囲を拡張しておかないとチャンスが巡ってこない国と心得ておくことが必要でしょう。我が国の学校教育式に教えられたことを懸命に勉強していてはアメリカでは良い結果はでない恐れがあります。故に、日本の学校教育で育ってきた人は英語能力以外のころから見てもアメリカ式ビジネスの世界には向かないと思うのです。その反対もあると思いますが。

私はそういう世界だと知らずに入っていきましたので、客観的な姿勢を保てて、なお且つ自分のことではないと思って見ていましたから、冷静にあの過当な出世競争とそこから落ちた人を見ていられたのです。この世界の「えげつない」とすら批判したくなる競争の実態は、留学するとか日本の会社の海外支店に駐在しても容易には見えててこないでしょう。

尾形氏:
<「アメリカは世界最大の格差の国」「最も貧しい国」だなどと言う人もいます。そして、それなりに具体的なデータを挙げていたりします。 仰せのように、<上に登って行くには、MBAなどの資格が必要>、その前にまず、 <Ivy League 級の4年生の有名私立大に受け入れられねばならない>という、ミドルやアッパークラスを目指す人には関門があります。>

私の答え:
当にご指摘通りだと思います。アメリカは格差の国だとか最貧国だ等いうのは一面的な見方です。私が見たアメリカは多くの階級と階層に別れていて、生涯その中でしか生きていけない人が数多くいると事実です。即ち上の方にある富裕な階層に生まれた方が企業社会で成功する確率が高いのだと言えます。何を以て成功というかは別な問題でしょうが、少なくともマネージャーの肩書きを貰えれば良いのかと思うのです。これは肩書きであっても「位」ではありません。

私は「生涯身分は上昇しないが良いか」と決め付けられて転進しました。しかし、入って行けた階層は仏文学博士のTK氏がいみじくも指摘した「貴方の英語は支配階級のもの」が表すような、そういう者たちが支配する会社だったとを後になって自覚しました。その中で彼等にごして実績を残して生き抜くのは容易ではありませんでした。

だが、アメリカの会社組織が我が国とは異なる点の一つに「身分というか階級は上がらずとも何歳になっても昇給出来て、言うなれば『功ある者には禄を以て報いよ』的な制度があることです。給与は年齢と関係なしに前年の実績で評価されて増額されていきます。当然、その反対の減俸もあれば、馘首の危険性も孕んでいます。

解りやすく言えばアメリカのシステムでは事業本部長が人事権を持っているので、彼(彼女)が採用もすれば馘首もする世界です。その本部長の評価が低いかあるいは徹底的に嫌われれば「お帰りはこちら。君の後釜くらいいくらでもいる」と斬られる世界だと思っても良いでしょう。そこで生き残るためには本部長に嫌われないようするのもまた必要なことでしょう。

私はアメリカ批判者であっても礼賛はしない

2014-02-20 11:01:10 | コラム
私が書くものは屡々意図しなかったように解釈され、批判されることがある。それは断言しないからだとのご指摘があった。そこであらためて私の信条を述べてみる。

私自身で解っていることなのですが、英語の文章では二進法的思考が働いて断言する文章を書いていますが、自国語になると「ここまで書けば解ってくれるだろう。以心伝心はあるだろう」式な既述になっています。何処かで何かを怖れているようです。アメリカとは、アメリカ人とは、文化の違いとはという話題を紹介してきたのですが、それはより多くの人に「アメリカは違う国だよ」と知って貰いたいのであって、褒めてはいなかったつもりです。

昨19日は水曜会での自由討論の中で「我が国が良い国だ」との議論が出ました。私は外国人の中で過ごしてきたために「愛国者」と言うか「外国人に負けてなるか」といった精神構造に自然になっていきました。だが、そうだからと言って「俺はアメリカ礼賛者ではない。これまでに批判はしても褒めたことは極めて希だ」と断言していなかったのは事実でしょう。

以下は、昨日の自由討論の中から抜粋したものです。

“私は我が国は長く続く天皇制の下に、国が順調に明治維新等を経てあるべき姿の近代化の成長の経緯があって、今日の経済的発展と優れた均一の教育水準を保っている世界的に見て優れた国民で構成されている国になったと思っています。これは中・韓は言うに及ばず、西欧諸国でも為し得ていない立派な成果だと信じています。

我が国ほど良い国はありません。何度か言いましたが、某商社の友人は「海外出張から帰ってくると、こんな良い国はないと心から感じる」と言っています。私の言うことも同じ。アメリカには何度行っても「あー、また何もかも違う国にきてしまった」と気を引き締めていました。この感覚を知らない左巻きの連中が反日的非国民になっていると思うのですが。

その成果で私が確信する「日本ほど優れていて良い国はない」の結びついていきます。だからこそ、ここ百人町・大久保界隈が代表するかのようなアジア諸国とイスラム教圏内から合法・違法を問わず多くの後進国から流入する者が多いのです。これは誇りに思って良いことであっても、何時かは国の根幹に悪影響を及ぼすことになりかねません。

中・韓のように紆余曲折というか安定した施政者が統治してこなかった国で国民が自国を信じていない国と同日に論じられません。またアメリカのような多くの階層と階級で構成されているだけなら兎も角、そもそも白人(WASP)の国だったところに異教徒と異文化の国からの流入人口が増えては安定出来ません。その非白人からの支持に依存する大統領が2期の在任すると今日の不安定な状況になったと思うのです。

私はアメリカの文化等の実情を普通の同胞より良く知り者で同時に内側からアメリカのビジネスの世界を見てきたから批判するのであって、アメリカを心から礼賛はしません。だが、良い国である事を認めるに吝かではありません。でも、永住する気があるかと訊かれれば断固「ノー」です。何分にも自動車の運転が出来ないもので・・・???